伏見稲荷の眷属神(白狐)様について   4
 つい昨晩の事です。東海地方の事業経営者の方から電話が有りました。この方は自宅謙工場に、伏見稲荷様をお祀りされています。純粋に駆引き無しに、お祀りされています。男の人によく見る、お金儲けの魂胆から、伏見様をお祀りしてはいません。この事は伏見様も良くお分かりですので、この方の要望にも、良く耳を傾けてくださいます。仕事が暇の時も有りますが、家にお祀りされている伏見様に頼むと、2〜3日すると、自然に仕事の注文が入ると言われます。


 7月20日(日)は、伏見大社の本宮祭が有りましたが、奥さんとお参りされています。


 電話で、「今日、伏見大社から案内状が届き、朝夕御饌祭に併せての、お日供奉献のご案内が届きました。月々2000円を一年以上と書いてありますが、これはしないと駄目なものでしょうか」、という問いでした。


 私は聞くのも初めての事ですので、その方に、白狐様に聞きますので、電話を切らずに、このまま少し待ってくださいと言いました。

 
 巳神を通じて、伏見稲荷白狐様を呼んでもらいました。この方の場合もそうですが、お金儲けだけが先行した、打算的な考えで伏見様をお祀りしている方と違い、瞬時に白狐様は姿を見せます。


 私:「白狐様、いつも勝手な事でお呼びしてすみません」、「白狐様もご存知の、〜さんですが、今電話で伏見大社から、お日供奉献のご案内、というのが届いたと言いますが、白狐様、これは何の事ですか、白狐様はご存知ですか」。


 霊視している妻が、「白狐さん、知らない、と言ってる」。


 私:「白狐様、これはしないといけないものでしょうか」


 妻:「白狐さん、青い色の玉を、前足で遊ぶ様に触ってるわ」、「青い玉を、ぽん〜と後ろにほかしたわ(投げた)」


 私:「〜さん、せんでも良いわ(しなくても良い)」


 妻:「白狐さんが、又今度、売り上げが上がった時にしてくれ。気持ちで良いので、その時にしてくれ、と言ってる」


 私:「〜さん、白狐さんは普段から、〜さんの行いや、考えが分かっているので、この様な答えを出してくれたと思うよ。目先の儲けだけで祀っている人とは、気持ちが違うからと思うよ」



 何故白狐様が、お日供奉献のご案内、を知らないと言われた事は、少し横に置きますが、金銭的なものも要らないといわれた事については、この方に言われた事で、一般の方には当てはめられません。


 神様は人を見抜きます。口や態度で、いくら奇麗事を言っても、其処に偽りが有れば、見抜きます。見事です。

 伏見稲荷様は、一般的には、確かに商売繁盛、お金儲けの神様です。商売に関する事は、頼む方の余程の矛盾(考え、生き方、行い等)が無い限り、力になってくれます。


●上記最後の文章についてですが、これも少し前の相談事です。

 東北地方に住む、自営業の男性から、商売の不振について、電話で相談を受けました。

 近頃は全く仕事が無く、まとまりかけていた仕事も、最終的には駄目になり、何かが作用して邪魔をしている様に思える。その事について、霊能者の所に相談に行くと、〜が憑いていると言われたが、私は今まで何も悪い事もせずに、真面目に生きて来た、納得出来ないので、私の所に電話をかけたと言われます。電話の声は、大変深刻そうに聞こえます。

 この男性の方(えてして男性は、丁寧な言葉を使います)は、言葉は非常に丁寧です。しかしその裏には、私が電話やメールに関しては原則として料金を頂いていない、その部分をストレートに、ピンポイントに突いてきているのが分かります。

 この男性の声を聞き、私自身はこの様な感覚になる事は余り無いのですが、この人は嫌だな、というものが、体を走りました。

 どう嫌なのかというと・・・、矛盾です。この男性が作ったものも有(本人は気がついていませんが)るし、家族が作ったものも有るし、この男性の父方の先祖の作ったものも有ります。

 商売の事ですので、早速、白狐様に来て頂きましたが、いつもの白狐様とは違います。いつもなら、力強く、得意げに姿を見せますが、今日はやる気が無く、つまらなさそうにしています。

 妻:「白狐さん、やる気がなさそうやわ、いつもと全く違うよ」

 私:「白狐様、この男性の商売不振の障りを見せてください」

 妻:「横向いてしまったよ、知らん顔してるよ」

 私:「白狐様、この男性が困っています、商売不振の障りを見せてください」

 この繰り返しです。何も見せてはくれません。冷ややかです。いつもの白狐様なら自信有り気に、「行ってやれ」と前足で地面をどんと叩きますが、今回は全く関知しない態度を取ります。

 仕方が無いので、巳神に聞いてみますが、此方も全くいつもの様子と明らかに違います。白狐様同様、やる気が無さそうで、悲しそうに見えます。

 私の今までの経験から、私の中に入って巳神は、私達が嫌がって行きたくない様なケースでも、「行ってやれ、お前等が行って、釜を焚いて来い」、という態度を取ります。

 白狐様が教えてくれない場合でも、巳神は見せてくれます。

 巳神の知らせ方は、神代文字の様な形で見せる事も多々有り、なかなか難解です。

 この後、巳神はいろんなものを見せてはくれましたが、全く熱意が有るとは思えません。白狐様にしても、横を向いたり、下を向いたりしています。私が、早く伏見にお帰りください、という言葉を待ちわびている様に見えます。

 私が、白狐様と巳神に、「遠いですが、私達が行って祈祷をすれば、この男性の障りの様なものは無くなりますか、良い方向に行くのなら、無理をしてでも行くつもりですが」、と言うと、白狐様は下を向いたまま、何も言いません。巳神はどちらでも良い様な態度を見せます。

 こんな白狐様と巳神をみるのは初めてです。

 しかし、一応お姿を見せてくれたという事は、まだ救いが有るという事です。全く絶望的な場合は、いくら呼んでも、姿を見せませんので。

 案の定、この男性は、礼の言葉も無く、電話を切ってしまいました。


●少し前になりますが、白狐様に失礼な事を聞いてしまいました。

 これは今から伏見稲荷様を正式にお祀り(稲荷勧請)される方の質問ですが、稲荷勧請にはいくつか種類(ランク)が有り、上は〜十万円から、下は〜万円までのランクが有りますが、一番上のランクに付いて来られる神様と、一番下のランクに付いて来られる神様の違いを教えてください、という大変失礼な事を聞いてしまいました。

 白狐様は何も言わず、普通に前を向いておられました。


鳴釜神事の実際と考察