霊視・・5(難解)
 自慢?ではありませんが、また自慢にもなりませんが、この霊視の解明には苦労をしました。

 終わってみて思うのですが、地神様にしても私達への説明の仕様がなかったのでしょう。

 祈祷前の始終は、「ひとりごと・たまに・ふたりごと・・4(某月、某日、(386)」に登載させて頂きました。

 遠方の祈祷が成功の内に終り、やれやれという気持ちで帰って来た明くる日の朝、夫婦で地神様をお祀りしていますと、「地神さんが頭(私の)をトンと叩きに行ったわ(地神様の口先で)」、と妻が言いました。

 地神様が嫌がる様な事をしたり、地神様が嫌がる様な事を考えたりした事が無かっただけにその意味が解りませんでした。

 その明くる日、旧知の方から相談の電話を頂き、その日の夕方、その事について地神様に聞いてみました。

 「真っ白な直線が上から下に続いてるわ・・・それだけ」、と妻が言いました。



 そして、「白〜い・・・フワ〜ッとしたものが横切ります」、と旧知の方が言われたのを思い出しました。

 親戚関係も含め、何かと巳神様と関係の有る家ですので、これまでの経緯からいろんなケースを考えてみましたが、私としては、もうそれらは今までの祈祷で落ち着く所に落ち着いたという自信が有りましたので、余計に解らなくなってしまいました。

 その日の夜は一晩中、腹が立って腹が立って殆ど寝ていない状態で朝になったのですが、起きた途端、腹を立てていた事自体は微かに覚えているのですが、何に対して、何故腹が立ったのかを殆ど忘れてしまいました。

 気になりますので、その事について地神様に聞いてみました。

 「何か?・・・身体の左側やわ・・・、身体は見せないけど在るわ?・・・、左側の手が出て・・・、親指と人差し指で丸をつくった様な・・・指は伸ばしてなくて・・・、その上に丸いものが乗ってるわ・・・、白っぽいもので・・・汚いとは思わないわ・・・」、と妻が言いました。



 「え・・・これ・・・、阿弥陀さんの「来迎印」やないか・・・、「来迎印」なら・・・えらいこっちゃな・・・」、と思いました。

 「阿弥陀さんの来迎印に白い、丸い玉(人霊)が乗っている・・・この家に葬式が出る?・・・これはえらいこっちゃ・・・」、と全く間違った解釈をした為に余計に解らなくなってしまいました。

 その明くる日、もう一度聞いてみましたが昨日と同じもの出て来ました。

 この家でお祀りする伏見稲荷様が出て来ましたが、そのお姿はぼやけて直ぐに横を向いてしまいました

 妻に、「来迎印」と思われるものを絵に描いてもらったのですが、どうやら「来迎印」ではなさそうなので安心しましたが、阿弥陀様の御慈悲の意志を持った形だという事は解りました。

 そしてこの家は、去年、沖縄の古い墓(その地域、親戚で祀る墓(風葬墓))を、この家、単体の墓にする為に墓を触ったと聞いていましたので、妻の言う、「白い丸で・・・表面がグジャグジャとして・・・」というものが、人骨(仏様)だという、大体の見当がつきました

 この家の方も、一人を残して全員が体調を崩されています。

 全員が体の右側の痛み、不調を訴えています

 妻はお腹にガスが貯まって妊婦の様になり、身体の右側に痛みが出て動けなくなっています

 少し前、この家で物が消えて無くなりました。

 そして、私の家でも大事なものが消えて無くなりました。

 私の方の地神様は、「行け」、と言われますが、上記したものだけを見せて、後は全く何も見せてはくれませんでした。

 事前の情報の少ないケースは、その解釈が難しい場合か、余りにも沢山の障りが有るので、見せきれない場合かのどちらかだというのが経験上解ります。

 兎に角、現地に行って、拝んでいたら解明するだろうと思い、行かせて頂く事にしました。

 先ず、仏壇の前で御先祖様の供養をするのですが、その前に、

 私、「地神さん、ちょっと解らんから、この家の御先祖様を見せてください。話をしたいので呼んでください」、と伝えました。

 妻、「地神さんが首を横に振ってるわ・・・」、と言います。

 祈祷の表白にしても、それらしい表白は考えて臨みましたが、地神様が首を横に振ったお蔭で?、全く何も解らなくなってしまいました。

 「地神さん・・・、アホやからもう解らん、任せます」、と伝えて仏壇(御先祖様)にお経を上げました。

 予想通り、全く何の反応も在りませんでした。

 その後、釜で御先祖様の供養をしましたが、これも全く何の反応も有りませんでした。

 正直、大変焦って、空しい気持ちになって来ました。

 二つ目の釜は、阿弥陀様の「来迎印」と勘違いした、掌に乗る白く丸い玉をこの家の御先祖様と観て、その供養を釜で行う予定で、その表白を考えていました。

 二つ目の釜を焚く前に、先ず、この家の正一位伏見稲荷様と地神様をお呼びしました。

 妻、「家で出て来たのと全く同じ場面が出て来たわ・・・。掌に、白い・・・丸い・・・グジャグジャしたものが乗っていて・・・、それと稲荷さんが下を向いて出て来たわ・・・、この家の地神さんは見えないわ・・・」、と言います。

 私、「稲荷さん・・・下を向いてるんか?」。

 妻、「下を向いてしまってるわ・・・」、と言います。

 私、「この家の地神さんは?」。

 妻、「出ない」、と言います。

 正直なところ、情けなくなる程解らなくなってしまいました。

 普段はもう少し位は頭が回るのですが、やはり、ちょっと、方々の祈祷で動き過ぎたかな・・・という後悔の念が横切りました。

 いろんなケースを想定して、いろんな可能性を考えて解明に近づけたらと思い、地神様にはいろいろと聞いてみたのですが、全く知らんふりをしています。

 「もう解りませんので地神様に任せます」、と伝えたのですが返事は有りませんでした。

 返事が無いという事は、このまま二つ目の釜を焚いても全く意味が無い、問題が解明しない、祈願は成就しない、事態は良い方向に動かない、という事ですので、再度、動かない頭で考える事にしました。

 そして、「あっ、こういう事か」、とひらめきました。

 先ず、何故?、数日前、私が腹が立って腹が立ってしょうがない状態になったのか。そしてこの家の地神様のお姿が出ないという事は、この家の地神様が良い状態ではない、何か?、地神様の嫌がる、怒る様な事を人間がしているのではないか。この家の伏見稲荷様にしても下を向いてしまっている。そしてもし、この家の先祖がその様な事をしているのなら、この家での前回の祈祷時に解明出来たはずです。・・・という事は、この家の先祖ではない者が何か地神様の嫌がる事をしている。そして最近、この家はその地域、親戚全体で祀る古い墓(風葬墓)をこの家単体の墓を建てる為に触っている(沢山在る骨の中からこの家の先祖の骨だけ選った)、その中にこの家の先祖ではない方の骨も混ざって入れてしまった。その、この家の先祖ではない方が生前神霊の嫌がる事をしている。最初に妻が霊視した、「真っ白い直線が上から下に続いている・・・」。それとこの家の方が見た、「白い・・・フワ〜ッとしたものが横切ります・・・」という事から観て、この家の先祖ではない者が神霊がかった蛇を殺生(殺して)していると観ました。

 上記の事を私の方の地神様に伝えました。

 妻、「地神さん・・・、パクッと口を開けて閉めたわ・・・」、と言います。

 「そういう事だ」、という時によくする動作です。

 これで解明した、これで釜を焚けば何とかなるという安堵で身体が軽くなるのを感じました。

 二つ目の釜の表白ですが、この内容を表白にまとめるのは無理がありますし、私にしてもこの様な展開を想像していませんでしたので、口語体、喋り言葉で行いました。

 二つ目の釜は極普通の音で鳴り始め、少し短めの時間で鳴り終わりました。

 私、「どやった?」。

 妻、「釜が鳴り出すと、ポツポツとしたものが出て・・・、その中に線でつながったポツポツしたものが在って?・・・」、と言います。



 ポツポツとしたものはこの家の御先祖様と観ます。

 線でつながったポツポツとしたものはこの家の御先祖様ではなく、風葬の墓をさわった時に紛れ込んだ他家の御先祖様と観ます。

 その他家の先祖の中に神霊がかった蛇を殺生した者が居ると観ます。

 そうこうしていると(この時点では上記した場面は消えています)妻が、

 妻、「???・・・横から・・・優しい?・・・右手が出て来て・・・白い・・・丸い・・・グジャグジャしたものを撫ぜる様なイメージがあるけど・・・」、と言います。



 「蛇を殺生したであろう他家の仏さんも許してやる」、という慈悲の形を妻は感じたのかも知れません

 そうだとすれば、白く丸い、グジャグジャとしたものを乗せた手の主は阿弥陀様だったのかも知れません。

 この段階になって、やっとこの家の伏見稲荷様は此方を向かれました

 しかし、この家の地神様のお姿は最後まで出て来られませんでした。

 私の方の地神様は、「それで良い」、と言います。

 結論としては、何もさわらなくても良い風葬の墓をさわったという事が今回の騒ぎ?の元となりました

 しかし、終わってみれば簡単な事でしたが、私の方の地神様にしても私達への説明の仕様が無かったのでしょう。

 私達にしては良い仕事をさせて頂きました。

 しかし、この家の方にしては複雑な思いは有ると思います。







 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 
鳴釜神事の実際と考察