鳴釜神事の実際と考察   18
鳴釜神事の実際と考察
度々の交通事故、家族の体の痛みの元凶が、この敷地に閉じ込められたものに原因が有った例です。


 この男性は頻繁に交通事故を起こすので、保険会社から保険詐欺の疑いをかけられました。

 家族の者は子供を除いて、体の痛みを訴えます。

 この様な事象が続くので、この男性の母親が、ある祈祷師の言う様に、玄関にバナナを二本埋めて、土地に謝れ、と言われたので、その様にしているが、何も効果は無いと言われます。

 さすがにこの男性も、何故バナナが二本なのかと疑問に思い、私の所に来られました。

 この方が相談に来られる前日から、私の妻が寒気を訴えていました。

 相談の為に来訪され、上記の事を言われますので、此方の巳神に、そのものの障りを聞いて見ました。





 ばたばたと手足を動かし、漂っている男の人が見えます。

 溺れている姿です。

 水死者がいると観ます。

 この方の父方の方(叔父)に、川で亡くなった男の子が有り、この家の仏壇でお祀りしていると言われます。

 水死の方がいるとしても、上記の様な事象とは結びつきません。

 此方の巳神に、再度同じ質問をしました。

 霊視している妻が、「三角形の形が見えてきた」、「黒い色の三角形やわ」、と言います。

 巳神に頼み、この黒い三角形の中に入り、中のものを出してください、と頼みました。

 巳神は直に中に入って行きましたが、なかなか出て来ません。

 なかなか出て来そうにありませんので、もう出て来てください、と頼もうと思った時、巳神は黒い塊をくわえて出て来て、そのものを私の前に置きました。

 只の黒い塊ですが、よく見ると、赤い目の様なものが有ります。

 黒い蛇です。

 私が脅しをかけると、余計に固まって行く様に思えます。

 反対に、何もしないから、と優しく言うと、塊が少し緩んだ様に見えます。

 これで分かりました。確かに黒い蛇は良いものでは有りません。しかし何故縛ってあるのか分かりません。

 この蛇は縛られています。外に出て悪い事をしない様に、閉じ込められています。

 この黒い塊に対し、縛りを解く真言を唱えますと、直に塊が解け、黒い蛇になりましたが、直に塊に戻ろうとします。

 この蛇に対し、いろんな事を聞こうとしましたが、聞ける様な代物ではありません。

 私がこの男性に、黒い蛇の事を聞こうとすると、この男性は、毎年、私の所に祈祷師が来て、蛇が悪い事をしない様に閉じ込める祈祷をしていたが、その方も若くして亡くなられたので、ここ数年は何もしていない、と話されます。

 それを最初から言ってくれたら、・・・・・・。

 この段階までで、相当な時間を費やしています。

 それとこの男性には、小さな野狐も憑いていますが、これはそんなに気にしなくてもいいものですが、勿論何も無いのがベストですので、伏見稲荷の白狐様に、伏見の山へ連れて帰って頂く為に、この場にお呼びしました。

 この日の白狐様の御姿の見せ方(現れ方)が、何時もとは少し違い、印象的でした。

 白狐様に、今までの経緯を話し、伏見に連れて帰って頂く様に頼むと、白狐様は、直に連れて帰ると言われます。

 
 そうこうする内にこの男性は、一度家に来て、土地の事、御先祖の事、家族の体の痛み等、全て良い方向に行く様に護摩を焚いて欲しい、と言われます。

 この男性に憑いている野狐も、その時一緒に対処する事にし、白狐様にお引き取り願いました。


       (祈祷の当日)

 この様な祈祷は、私にとっては何ら困難を伴うものでは有りません。いつも行っている事とあなどっていました。

 時間にしても、そんなにかからないと気楽に考えていました。
 
 
 この家に着く前から、兎に角、喉の渇きがひどくなって来ました。

 仏壇の前に行き、お経を上げようとしますが、喉がからからになり、お経を上げる事が出来ません。

 途端に、水死の仏様が妻に入りました。





 妻は、息が苦しくなり(息が吸い込まれなくなった)、気分が悪いと言い出します。

 その上、もう三人入って来た、と言います。

 この家の父方の御先祖様です。

 「お腹が一杯になってしまった、胃が一杯やわ」、と言います。

 この様な場合、他のこの領域の方はどの様に対処されるのかは知りませんが、私の場合、一つ一つ(一人一人)に対し、妻が霊視した人物(物)の特徴に照らし合わせ、又その家の人から、先祖の名前、特徴を聞き、私がその者に問いかけ、その者に念を押し、最終的に人物を特定し、対処しますので、かなりの時間を必要とします。

 大概は相談に来られた時に分かるものですが、現地に身を置いて、初めて分かる事も多々有ります。

 直に線香の護摩に移ります。

 この様な事に対し、この護摩は大変威力が有ります。

 家族の方に仏様の名前を聞き、その仏様を呼び出し、上に上げて行きます。

 妻が大きなげっぷをします(げっぷと一緒に出て行きます)。

 一人一人仏様に問いかけ、何が不足なのか、何をして欲しいのかを聞き、その仏様が納得した時点で、げっぷと共に、妻の体から出て行きました。

 この家は、当初思っていたより、相当重いものが有ります。うかつでした。


 この家の仏様の件が済んで、鳴釜の神事に移ります。

 この神事で、この家の土地の黒い蛇と、相談者に憑いている野狐に対処します。
 
 先ず、伏見稲荷の眷属神、白狐様をお呼びしました。

 此方の巳神に頼み、黒い蛇と野狐を出してもらいました。

 巳神は、黒い蛇(やはり、少し固まっています)を銜えて、連れて来ました。

 黒い蛇は一体ですが、野狐の方はもう一体出て来ました。

 何処かに隠れていたのでしょう。

 白狐様に頼んで、伏見に連れて帰って頂く事にしました。

 この二匹の野孤はよく動き回り、じっとしていません。

 最初白狐様は、一匹を足で押さえていましたが、今度は二匹の首根っこを噛んでいます。

 黒い蛇に関しては、当初は消してしまう予定でしたが、私の中で、何故か分かりませんが、消してしまう事に躊躇し、巳神の大元の所へ上げる事にしました。

 釜に火を入れ、湯が沸騰して来ます。

 白狐様と巳神に、上記した事を言いながら、蒸篭に米を入れます。

 釜は大きな音で鳴り響きます。

 白狐様は、二匹の狐をくわえて伏見に帰られました。

 巳神は、黒い蛇と一緒に上に上がって行きました。

 その後巳神は、少しの間姿を見せませんでした。連れて行っていたのでしょう。

 そして、釜(蒸篭)の上には、丸いものが三〜四体、上に上がって行きました。

 妻の中に入って来た、この家の御先祖です。

 これで完全に上に上がり(成仏)ました。

 この家の釜は良く鳴ります。まだ鳴り続けています。

 最後に、この家の仏壇に対し、今日の事の報告をしていますと、後ろで霊視している妻が、男の人が仏壇の前(私の前)で、お経を上げている、と言います。

 この方はその後、直に見えなくなりました。

 そして直後に、今度はお坊さんが仏壇の前でお経を上げている姿が出て来ました。

 そして、私の方に向き直し、礼を言われ、消えて行きました。

 この家の父方の遠い先祖に、仏門に入られた方が居たのでしょう。

 この様な方が姿を見せるという事は、この相談者の方に、何かお役が有ると思われます。

 此方の巳神にその旨を聞いてみますと、沢山の合わせた手が出て来ました。

 その手を合わせた頂点に、白く光る玉が出て来ました。

 この相談者は、人助けをしなけばいけない、という意味も有りますが、何かと人に頼られる、何かと相談を持ちかけられる人なのでしょう。

 そしてこの人は、この人自身が先祖祀りをしなければ、運が開けて行かない人です。