鳴釜神事の実際と考察   17
鳴釜神事の実際と考察
   当の本人とは全く関係の無い邪念が憑き、その邪念の出所に呪詛返しを行いました。



 この男性は以前、「相談にみる「邪」の形」のGに搭載した男性です。、あれから2年程になりますが、知人に騙され、借金を背負わされました。2年前の祈祷で、周りの悪い仲間達も寄り付かなくなり、仕事も順調にこなしていましたが、ここ1ヵ月間で二回交通事故を起こし、車を二台廃車にしてしまいました。

 当人からの電話によると、二回とも此方の不注意なのですが、何故そうなったのかが分からない、と言われます。

 霊視してみると、何か分かりませんが、ザーとした(表現が難しいです)ものが見えます。このものに脅しをかければ姿を出すのですが、電話の途中で向こうのお母さんが出て、直に来てくださいと言われます。

 この家は、以前お伺いしたので良く分かるのですが、御先祖様の祀り方も正しく、其方の方から来る、不都合なお知らせは何も有りません。

 この男性は性格が良く、真面目ですが、気が弱く、人を疑いませんので、今までに何回も、人に騙されています。その都度、親が尻拭いをしています。

 遠方ですので、早くに家を出たのですが、車での道中、妻が度々、頭や体がふらふらし、気持ちが落ち着かない、と言います。


 先方の家に着きますと、男性がボ〜と、暗い玄関に立っています。

 早速、鳴釜の準備をし、仏壇の前に座り、お経を上げましたが、この家の御先祖様からの要求の様なものは、何も有りません。

 只、最初から、派手めな女の人が出ていると、霊視している妻が言います。

 釜に火を入れる前に、「この〜についているもの、出て来い」、と言うと、図で示す様に、何か分からない形のものが出て来ました。

 そのものに剣を下ろすと、円形が少し欠けたものになりました。
 
 そのものに脅しをかけると、狐の顔の様なものに変わりました。

 女の人は、最初から見えます。

 片目だけです。

 髪の色は金色に近いです。

 派手です。

 歯だけが見えて来ました。

 下品な口元です。

 欲です。

 
 話が最初の段階に戻りますが、この家には、この地域の稲荷様が祀られています。その稲荷様を呼ぶのですが、なかなか姿を見せません。ここの稲荷様は怖がりです。上記した邪が、狐の形を取って出て来ただけで、怖がって出てきません。この邪を縛って、もう大丈夫なので出て来い、と言うと、やっと姿を見せました。これでは、この家に入って来る「邪」を、防ぐ事は到底無理です。


 今回は、伏見稲荷大社、眷属神白狐様をお呼びするのを迷ったのですが、この家の稲荷様の事も有りますので、御呼びする事にしました。

 此方の巳神を通して御呼びします。

 稲荷大神秘文を上げます。

 直に白狐様が姿を現します。

 白狐様に、祈祷の内容をお伝えします。

 白狐様の定位置、右側に落ち着かれます。



 上記の出ているものに対し、「お前らを消すのは、私にとって簡単な事や、楽しみにしとけ」、「地神様、こいつらが逃げない様に縛っておいてください」、と言って、釜に火を入れました。

 この様な程度の低い類には、有無を言わせずに消してしまうのが一番の方法です。なまじ情を掛け、油断を見せると、其処に入り込んだり、逃げたりしますので、消すのが一番良い方法です。

 
 釜の上部から前方、仏壇の中に、火炎が出ました。





 地神様が、「この男を、前に座らせ」、と言われます。

 仏壇の前に男性が座り、その男性の後ろに釜が位置します。

 男性の体が、左に傾きます。

 霊視している妻が、「男性の体に、鎖の様なものが巻きついている」、と言います。

 釜の上に湯気が出始めます。

 狐の形を取る邪は、もう消えて見えません。

 女の歯も消えて見えません。

 男性の体に巻きつけられた鎖に対し、不動明王の剣を念じ、剣を振り下ろしました。

 何回も振り下ろします。

 体に巻きつけられた鎖が、ぼや〜と消えて行きます。

 女は全く変化無しに出ています。

 良い度胸です。

 この女に金縛りをかけ、剣で顔を突きます。

 女は、目だけ(左目)になりました。

 湯が沸騰して来ます。

 洗い米を入れます。
 
 不動明王の真言を唱えます。

 釜が大きな音で鳴り出しました。

 女の目も消えて無くなりました。

 釜は相当長い時間鳴っています。

 私は巳神に、「もう何も有りませんか、念を押しますが、もうこの人に憑いているものは、何も有りませんか」、と尋ねました。

 霊視している妻が、「何か分からないけど、線がグニャグニャしているのが出て来た」、と手で格好をします。

 呪詛と取ります。


 しかし、直接この男性に向かって放たれたものではなく、誰かに放たれ、漂っているものが、少しウツ気味で、気持ちが落ち込んでいる、この気の弱い男性に、偶々入って来たものと思います。

 このものに、金縛りをかけますが、余り効果は有りません。

 このものに、呪詛返しをします。

 「この男にかけられた呪詛、放った所に、千倍万倍の力になって跳ね返る」、後の呪詛返しの言葉は書きません。

 しかし、何回も試しましたが、全く効果が有りません。

 
一瞬、和歌が浮かびます。

 呪詛返しの和歌を歌いますと、そのものは瞬時に玉になり、上に消えて行きました。

 
 私は念には念を押しますので、まだこの男性に憑いているものは無いですか、と尋ねました。

 
霊視している妻が、「又目が出て来た」、と言います。

 右目です。

 生々しい目です。

 白目の部分が汚い目です。

 目の下がだらしなく腫れています。

 私は内心、まだ憑いてるんかい、と思いました。

 
 途端に、右側から金色の光の様なものが走り、その目の目頭に入りました。それと同時に、消えて無くなりました(上に上がったのではなく、その場で無くなりました)。

 白狐様が消したのです。






 これでこの男性に憑いているものは無くなりましたが、私はもう一つする事が有ります。それは以前から思っていた事ですが、この家の稲荷様の頼りなさです。

 この家の稲荷様は、この土地の神社に祀られている稲荷社の稲荷様です。

 
白狐様に、「この家の稲荷様は伏見系ですか」、と聞くと、「そうだ」、と答えられます。


 
素人の方は勿論ですが、この領域の方でも、神様に対しては、余りにも理想的、絶対的に捉えてしまう傾向が有ります。しかし、個々の神様の力の強弱、程度の高低が有る事も事実です。

 
 上記した祈祷が終わっても、釜は小さな音で、いつまでも鳴り続けています。この図は、白狐様がこの家の稲荷様に、説教している所です。



 私も白狐様が説教する前に、この家の稲荷様に言いました。

 「あんたが居るのに、何でこの家の者に入る邪念を防いでくれなかったんや、この家の者は、あんたを毎日祀ってくれているやろ、しっかりせんと、あかんやないか」、と言ったのですが、この家の稲荷様は下を向いてしまいます。

 「ええか、あんたが守ってやらなあかんねんで」、「今度、この様な事が有って、あんたがどうしたら良いか分からなかったら、伏見に行って、此処に居る白狐様に聞くんやで、分かったか」、と言ったんですが、下を向いたままです。

 霊視している妻が、「うんと言った」、と言いますが、・・・・・、如何なる事やら。

 
尚、この稲荷様は首に赤い紐が首輪の様に巻き付き、そして首輪に、赤い短い紐が付いています。

 私は、少し変だな、と思ったのですが、祈祷を始めてこの時点で、3時間以上過ぎています。少し疲れて来ましたので、赤い紐の事が気になりましたが、白狐様にお礼を言い、帰ってもらう為に、祝詞を上げました。

 霊視している妻が、「白狐様が帰られる時、何回も後ろを振り返りながら上がって行かれた」、と言います。

 
この祈祷の後、4〜5日して、白狐様を御呼びし、赤い紐は、何に続いているのかを聞きますと、四角の白木の棒の様な物(白木の板を長く切った様な)で、その上にはっきりしませんが、何か付いて(彫刻がしてある様な)います。



 私は白狐様に、「このものは何ですか」、「この赤い紐は、私が切るべきものですか」、と尋ねましたが、何も答えてはくれませんでした。

 ・・・・・・・・・?

 何か分かりません。

 又次の機会に聞く事にしました。


 この男性に悪影響を与えていたものは無くなりましたが、やはり本人がしっかりしないと、又同じ様なものと縁を持つ事になりかねません。



               平成21年2月20日(金)、追記

 2月10日に、上記した男性のお母さんから電話が有りました。

 息子がノーブレーキで、信号待ちをしていたダンプの後ろに衝突し、亡くなりました。即死でした。

 上記の祈祷以後、体や精神状態が優れ、本人はその事を医者に伝え、薬の量を減らしてくれる様に頼みましたが、精神科の医師は、今まで通りに、同じ薬を飲む様に言ったそうです。

 この男性の、具合が悪かった祈祷の前の状態でも、素人からみて、少し薬の量が多過ぎるのは分かりました。

 具合が良くなった状態で、あの様なきつい薬を飲まされたら、今回の様な事故も、予測出来たはずです。

 医者は本人に、くれぐれも車の運転はしない様に、と言っていたという事ですが、残念です。