ある特異な巳神(水神・地神)・・・何故、今までその力が出なかったのか
 三年ほど前、H県の自営業の方からメールを頂きました。

 相談内容は多種に亘りましたが、これから登載させて頂く内容は、この方が何故地神様をお祀りされる様になったのか、又、お祀りされた地神様が、何故今までその力を発揮出来ない状態に置かれていたかという事を書いて行きたいと思います。

 この方はご自分の実家の有る地域(村)の各家の事情が、また、この方の実家を含めて、決して良い状態ではない家が多い事に、過ってその地域(村)がお祀りしていた、その地域(村)でいう水神様がなおざりにされている事に原因があるのではないかと問われて来られました。

 確かに、その地域(村)の地名も、そのものずばりの名前(田舎の狭い地域ですので、名前は書きません)です。

 この方の家の事情も複雑で決して良い状態ではなく、また墓を勝手にさわったりしているせいか、霊視をすれば厳しいものが沢山見えて来るのですが、それも今回の主旨ではありませんので書きません。

 その後、この方の家で祈祷を行ったのですが、御先祖様に関する祈祷内容の詳細は省略して、何故この方が、何処の水神(地神様)をこの方の事業所に祀る様になったのかという経緯を書いて行きます。

 この方の家で行う祈祷の前、

 私、「○○さんの実家の土地、何が作用していますか」、と聞いてみました。

 妻、「○(丸)が沢山出て・・・それに紐みたいのが垂れ下がっているわ・・・」、と言います。

 妻、「大きな丸が出て来て・・・その丸から出た紐の様なものが下でくるっと丸くなってるわ・・・」、と言います。



 渦と観ます。

 巳が沢山居ると観ます。

 水神が沢山居ると観ます。

 そうこうしていると、

 妻、「石の柱みたいな物の上に・・・○(丸)が乗ってるのが出て来たわ・・・」、と言います。



 正統な水神と観ます。

 過っては祀られていた水神(巳神)と観ます。

 その後、この方から写真が届きました。



 過って祀られていた丸い石がばらばらに散らかっていたのを地域の方が拾い集めて、一か所に置いたそうです。

 この方の家で行った祈祷でこの地域の水神様をお呼びして聞いてみました。

 私、「地神さん、この地域の地神さん、お呼びしてください」。

 妻、「・・・来てあったけど・・・」、と言います。

 私、「どんな巳さんや?」。

 妻、「・・・普通の巳さん・・・」、と言います。

 私、「普通?・・・いうて・・・大きさは?」。

 妻、「普通?・・・小さい巳さん・・・」、と言います。

 この巳神様とどの様なやり取りをしたのかは・・・三年程前の事ですので余り正確には覚えていませんが、この地神様には、「正式に祀って欲しいか?」、と聞いたところ、「祀って欲しい」、と言われたので、事業をされているこの方が家の事業所でお祀りする事になりました。

 妻が、「小さい巳さん」、と言いましたが、私は決してそうとは取ってはいませんでした。

 この地域の地形・・・標高の高い山陽道のインターを頂点として瀬戸内側へ下るのですが、連なる山からは水が出て、小さな川になって・・・大きな川になって・・・その川の横にこの地域が在り、この方の実家が在ります。

 そしてこの方の事業所は、実家から数キロ下がったJR○○駅の駅前に在り、その横をこの川が流れています。

 その実家の地域の名前も、「水」、そのものの名前です。(狭い地域ですのでこれ以上は書かれません)

 そして其処で長年地域の人によって祀られていた神霊(水神・地神)が妻の言う、「小さい巳さん」、である訳が有りません

 しかし、その時、私達の前に出て来た神霊は、「小さい巳さん」、と妻が言ったのですから、その様な巳神様が出られたのでしょう。(この事は今回の祈祷で解明しました)

 この方は、この後直ぐにこの巳神様をご自分の事業所にお祀りされました。

 お祀りされて一年位後、この方は祀っている地神様がどの様な状態で居られるのかを聞いて来られました。

 私にしても少し気になる事が有りましたので直ぐにこの方がお祀りする地神様をお呼びしましたが、全くそのお姿が出ませんでした。

 祀り方を聞いても問題は無かったのですが、神様も事情が有ってその姿を見せない事が偶にありますので、この方には続けてお祀りする様に進言してその時はそれで終わりにしました。

 その後、数回、同じ様な内容の連絡を頂きましたが、いくら此方からお呼びしてもこの事業所でお祀りする地神様の姿は出ませんでした。

 その事の理由を此方の地神様に聞いたのですが、特別変わった様子も取らず、何も教えてくれませんでした。

 私としては、あの地域を治めていた神霊が何故その姿を見せないのか、それと、この様な神霊を祀っていて、何故、この方の事業がもっと発展しないのかという疑問はずっとありました。

 そして今回、この方から連絡が有って、「地神様をお祀りして三年程経ちますので、お礼の釜を焚いてください」、という連絡を頂きました。

 そして直ぐにこの方の祀る地神様をお呼びしましたが、やはりお姿は出ませんでした。

 私達の体に入って来るものは水とガスと重みです。

 水とガスと体の重みは御先祖様の状態として入って来る事が往々にして有りますが、今回の場合、この家に祀る地神様のそれと観ます。

 前日、ホテルで地図を見てこの方の家を確認していると家の近くに稲荷社が在る事を発見しました。

 当日、この方の事業所兼自宅に着いて鳴釜の用意をしながら家の近くの稲荷社の事を聞いてみますと、以前は個人の方が祀っていたが、今は地域の方が祀っていると言われます。

 正位一位ですので伏見稲荷というのが分ります。

 そこで私が失敗をした訳ですが、言葉に出しては言っていませんのでその場に居る方は妻をはじめ、誰もその失敗に気がついてはいませんが、ちょっと失敗をしました。

 私としては、正統な巳神様は稲荷に通じますので、出来たら、この事業所の巳神様と伏見稲荷様が力を合わせれば、この会社がもっと繁栄するだろう・・・と考えた訳です。

 今回の祈祷は二つ釜を焚きます。

 一つ目の釜で、お姿が見えないこの家の地神様を正常な状態に戻させて頂いて、二つ目の釜で事業繁栄の祈願をしようと思っていました。

 一つ目の釜の準備が終わって、

 私、「地神さん・・・、何故この家の地神さんの姿が出ないのか・・・この釜で祓うもの、出してください」、と言いました。

 妻、「・・・黒い色のHの形が出てるわ・・・。これ・・・此処に着く前から出ていたけど・・・」、と言います。

 私、「・・・???・・・」。

 私、「地神さん・・・直ぐ横の川・・・この川のものが作用して、此処の地神さんの姿が出ないと観るが、この川の主、ちょっと呼んでください」、「あんた・・・こんなとこに居ったらあかんがな・・・此処はちゃんとした地神様が居られる、そんなとこにあんたが来られたら迷惑や。ちょっと姿見せてみ・・・」。

 妻、「黒〜い?、大〜きな蛇が口を開けて出て来てるわ・・・」、と言います。

 私、「あんた・・・あんたに付いとるものも沢山居るやろ。それも出してくれへんか」。

 妻、「小さ〜いのがうじゃうじゃ出て来たわ・・・」、と言います。

 私、「あんたに言うが・・・あんたに付いとる雑魚はどうでもいいねん、そんなもんは。あんた、観る限る神霊やな・・・昔は・・・そうやな・・・。あんた、まだ私の言う事が解るやろ?。大分、川、さわったな、人間が。あんた、川、工事した人、何人か取ったな?。取っとる。わしは解る。・・・まあ、それはしょうがないとして・・・。あんた、こんなとこに居って幸せか?。違うやろ?。どや?。釜であんたの大元の所に送るから、其処で修行して綺麗になって、もう一回人を助ける方に周ったらどないや?。そら、修行はきついと思うが、どや?、修行し直すか?」。

 この様な内容を辛抱強く言っていますと、

 妻、「うなづいてるわ・・・」、と言います。

 妻、「この巳さん・・・色が白くなって来てるわ・・・」、と言います。

 私、「そうですか、有難う御座います。そしたら釜であんたを大元の所に送るから・・・修業して・・・また人を助けてください」、と伝えました。

 私、「地神さん・・・この近所の伏見稲荷様やが・・・ちょっと此処にお呼びしてください」、と言い、「稲荷祝詞」を上げました。



 妻、「鳥居?・・・やろか・・・黒い色のものが出て来て、その中に目が・・・綺麗な?・・・緑色の・・・目が・・・出て来たわ・・・」。

 私、「人間の目か?」。

 妻、「人間ではないけど・・・」。

 私、「それ・・・龍の目の様か?」。

 妻、「稲荷の目ではないわ・・・。龍の目の様にも見えるし・・・奥深〜く・・・緑色で・・・変なんやけど・・・マスカラを付けた様な目やわ・・・」、と言います。

 此処で初めて私の失敗に気がつきました。

 このものの出方から観て・・・この地域で長年祀る伏見稲荷様と言われるものは、最初に祀った方の影響か、それとも途中でこの様なものがこの地域の稲荷社に入って来たのかは分りませんが、これは普通の稲荷様ではなく、多分、巳と龍の間の様な神霊ではないかと思われます。多分、伏見稲荷大社から来ているものと観ますが、鳥居の色からして、余り個人が一生懸命に手を合わせるものではない様に思います。

 勿論、このものに話かけると相手も目で意志を示すのですが、何処か次元の違う所に居る神霊と観ます

 ・・・という事で、一つ目の釜はこの事業所に居て、この家に悪影響を与えている川の巳を、龍神の大元へ送り届ける為に焚く事にしました。

 表白は口語体(話し言葉)で行いました。

 今、目の前には、横の川に居る大きな巳と、沢山の雑魚が見えます。

 湯が沸騰して来ます。

 米を入れます。

 釜は普通の音で、少しの波を伴って鳴り出しました。

 やがて釜の音が止んで行きます。

 私、「どや?」。

 妻、「釜が鳴ったら
巳さんが釜に巻きついて・・・それで上に上がってしまったわ・・・殆ど・・・白くなってるわ・・・」、と言います。



 私、「釜に巻きついて上がったって?・・・。それで、雑魚は?」。

 妻、「そう・・・巻きついて上がったわ・・・。小さいのはそのまま全部居るわ・・・」、と言います。

 私、「皆・・・居るわけか・・・」。

 妻、「そのまま居るわ・・・」、と言います。

 この雑魚が何故残っているのかが理解出来ませんでしたが、少し考えた末、手刀で斬って消しました。

 私、「今、目の前には何が出てる?。黒い鳥居の様なものは消えたか?。此処の地神さんは出てるか?」、と妻に尋ねてみました。

 妻、「何も出ていない」、と言います。

 私、「○○家の地神様、どうか御姿をお見せください。長い間ご迷惑をおかけしました。綺麗になりましたのでお姿をお見せださい」、と言いました。

 妻、「・・・出ない・・・」、と言います。

 二つ目の釜の準備に取り掛かります。

 二つ目の釜の準備が終わって、表白、願文を上げ、祝詞を上げ終わった位の時、

 妻、「大きな・・・、丸い・・・蓋の様な物が出て来て・・・、それに取っ手が付いてて・・・その取っ手を人の手が持って上に上げたら・・・中に小さい巳さんが一つ・・・それともう一つが・・・背中がギザギザで・・・頭にアンテナの様な・・・角の様なものがあって・・・顔も巳さんの様には見えない・・・薄い緑色の・・・体は巳さんみたいで・・・白の巳さんとこんな様な格好(妻が指でその格好をしました)で出て来たわ・・・」、と言います。

 妻、「蓋を取ったのは・・・お父さん(私)やと思うわ・・・一瞬、釜と一体に(私が)なった様に見えたから・・・」、と言います。



 私、「○○家の地神さん、永い間ご迷惑をおかけしました。この様な汚いものが居る土地とは知らずにお祀りして、ご迷惑をおかけしました」、と言いました。

 妻、「白い方の巳さんが薄緑の巳さん?の後ろから頭を出して礼をしてあったわ・・・。やさしそうな巳さんやわ・・・。薄緑の方は・・・何か・・・ふてぶてしいわ・・・」、と言います。

 私、「男の方の巳神様、貴方はもう龍神に近い存在と観ます。汚い所に連れて来てすみませんでした。許してください」、と伝えました。

 妻、「あかんわ・・・。偉そうにしてるわ・・・。でも、白い巳さんが頭を下げてあったわ・・・」、と言います。

 どうやらこの水神様夫婦は男の方が龍に近く、女の方が巳神の夫婦と観ます

 この夫婦にはいろんな事を聞いたのですが、お姿が出なくとも、この家族を守って来たと女の巳神様が言われます。

 今までのお詫びとお礼を伝えて、二つ目の釜に入りました。

 湯が沸騰して来ます。

 洗い米を入れます。

 釜は普通よりは大きな音で鳴り出しました。

 決して長い時間ではありませんでしたが、やがて音が止んで行きました。

 私、「どやった?」。
 
 妻、「釜が鳴ったら・・・最初・・・向かって右側の方に光が上がって・・・それが・・・左に周った?・・・左の方にも光が出て・・・」、と言います。




 妻、「綺麗な水色の上に二体、Xの様な形(仲の良い夫婦の巳神様はよくこの様な形で出て来ます)で出てるわ・・・」、と言います。



 この巳神様夫婦には、この家族の守護、会社の事業繁栄などを頼みましたが、全て、小さな奥さんの巳神様が優しく答えてくださいました。

 この龍の様な形を取る男の巳神様にもいろんな事を聞いたり頼んだりしましたが、ふてぶてしい態度で、「そんな事をお前らに言われなくても解っとる、つべこべ言うな・・・」、という様な態度を取ります。

 男の巳神様がその様な態度を取ると、すかさず女の巳神様が此方を向いて頭を下げられます。

 思えば、三年ほど前、この方の実家での祈祷の時に姿を見せられたのはこの女の巳神様だったのでしょう。

 男の巳神様は後ろに構えていて姿を見せなかったのでしょう。

 兎に角この三年間、、不思議に思っていました。

 多分、普通ではない巳神様(今回初めてそのお姿をみましたが)をお祀りされているのに・・・何故、事業がもっと伸びないのかと思っていました。

 しかし・・・この男の龍の様な姿の巳神様・・・普通、祈祷が終われば、「何々家の地神様、本日は有難う御座いました。どうぞお姿を隠してください。有難う御座いました」、とお伝えすれば、先ず100パーセント、その姿が消えますが、此処は全く消えません。

 「○○家の地神様、有難う御座いました。お姿を隠してください」、とお伝えしてもず〜っとそのお姿が出ています。

 「お前ら如きの言う事を聞いてなるものか」、という態度です。

 私、「地神さん・・・これで良いんか?」、と聞くと、

 妻、「うなづいとってやわ・・・」、と言います。

 まあ、私の方の地神さんがうなづいていますのでそれで良いのだと思いますが、変わった・・・というのか、頑固・・・というのか、プライドが高い・・・というのか、中々の神霊だなと思って帰って来ました。

 やはり、長年に渡り、その地域で祀られて来た神霊ですので、それだけの御力は有ると観ます。

 そして今回の祈祷で、この神霊の力を阻害していたものは何も無くなりましたので、この会社のこの先は大丈夫だと確信します。

 後は人間が動くだけです。

 そしてそれを神霊が後押しします。





















 

 

 

 



 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 







 
鳴釜神事の実際と考察