大阪、「○○自動車工業」、の場合
 この方は、大阪で自動車の修理、販売の会社を経営されています。

 この方が最初に私の所にメールを寄こされたのは3年程前になります。

 お母さんの体調が悪いので、何かこの領域が作用しているのか観て欲しいという依頼でした。

 確かに、私から観たら、この領域の作用はあるのですが、そんな事をいちいち言っていたら限が有りませんので、素人の方が出来る、ある程度の段階までの対処法をお伝えした事を覚えています。

 その後、ご自分が経営されている会社の業績の不振などの相談をお受けし、此方の巳神様から教えられた事を実践する様にお伝えした事を覚えています。

 そして、去年の10月、この方の実家で、ご両親の病気の平癒、この方の事業繁栄の祈祷を行いました。

 確かに、去年の祈祷に関しては、前日から妻が歩けなくなる様な症状(憑依)になりました。

 「邪」、ではなく、この家の御先祖様からのお知らせです。

 又、この方の実家には、伏見稲荷のお札が祀られています。

 この伏見稲荷大社のお札には、極普通の稲荷様が入っておられました。

 そして、この実家の土地には、これも極普通の・・・、どちらかと言えば、弱弱しい巳神様も居られます。

 そして、この二つの神霊は重なりあっています。

 どちらかと言えば、稲荷のお姿で出る傾向があります。

 祈祷の当日、この方の実家に着いてみれば、お母さんだけではなく、お父さんの方も祈祷の必要性を感じたことを覚えています。

 そして、この方が気にされている無職の息子さんも祈祷に同席されました。

 一回目の祈祷の内容に関しては、そんなに気になる様なものも出ずに、又、感じずに終わった事を覚えています。

 勿論、伏見稲荷様には、「事業繁栄」、の約束を取って帰って来た事を覚えています。

 祈祷が終われば、妻も普通の状態に戻っていましたので、この家の御先祖様も納得されたものと確信しました。

 しかし、この方ご本人、ご両親、息子さんの人柄、性格・・・、頭が下がる程良い方ばかりです。

 商売をされている様な所では、先ず第一に、「商売繁盛」、が前面に出る所が多いのですが、この方達は、その部分が後ろの方にあって、全面には、「純真」、だけが観えます。

 何か・・・、もったいない様な方々です。

 この祈祷の後、ほどなく息子さんは仕事に就いたという知らせを頂きました。

 お父さん、お母さんも体調が良くなったと言われます。

 又、商売の方も、忙しくなったという知らせを頂いています。

 そして今回、丁度前回の祈祷から一年経つので、もう一度来て欲しいと言う連絡を頂きました。

 有り難くお受けしたのですが・・・、そして祈祷が近づき、祈祷の段取りを聞いたのですが・・・、

 妻、「厚いめの紙(奉書紙)で包まれてるものが出てる」、と言います。

 私、「その紙の中を見せてください」。

 妻、「線香が入ってるわ」、「地神さんの前に、経本が出て来たわ」、と言います。

 御先祖様の供養をしなさいと取ります。



 そして、この方の家での祈祷に関しては、特別何がどう作用して、どう対処しないといけないという事もなく、淡々と行えば・・・、と考えていたのですが、祈祷が近づくにつれて、尋常ではないものを感じる・・・、体に受ける様になって来ました。
 
 しかしそれは、決して、「邪」、ではない事だけは確かだという確信はありました。

 何時もの様に、祈祷に関しての表白を作るには、当然、祈祷先には何が展開されているのかを把握する必要が有ります。

 今回の祈祷は、「御先祖様の成仏(即身成仏)」、「事業繁栄」、「病気平癒」、「息災安穏」、これにつきます。

 私、「地神さん、○○さんとの祈祷の段取りですが、その前に、これは何が作用していますか?、祓うものは無かったはずやけど・・・」。

 妻、「地神さんが丸の形になって、頭から毛の様なものが生えてるわ」、と言います。

 私、「??????」。

 妻、「瞼(まぶた)の様な形から・・・、青い・・・、水滴?の様な・・・、ものが垂れているわ。その青い水滴の様なものの中に白い・・、丸い・・・、目の様なものが有るわ。下は青い水」、と言います。



 私、「解りました。青い存在の方。神霊と観ます。お姿を見せてください」。

 妻、「白い巳さんが、後ろ向けに出て来たわ。背中に線がはいってる。縦線・・・、横線?」。

 私、「巳神様と観ます。ちょっと私の方を見てください」。

 妻、「地神さんの頭を噛んでるわ」、「怖い顔してるわ」、と言います。



 私、「白やな?、この巳さん」。

 妻、「白っぽいけど、黒っぽくなってきたわ」。

 私、「地神さんの表情は?」。

 妻、「別に・・・、普通の表情」。

 私、「正当な神霊様と観ます。どの様な理由で私の方の地神様を噛んでいるのかは解りませんが、見たところ、誰か・・、人間に・・・、○○家に関係の有る者に殺生されたと観ます。背中の傷、それは背中を斬られたのですか?」。

 妻、「あかんわ・・・、余計に噛んでいるわ」。


 私、「あんた、苦しいな・・。痛いな・・・?。憎いな・・・、あんたを殺した奴を・・・・。と、言うて、此方の地神さんを噛んでもしょうがないやなか。そうやろ。それは間違ってると思います。あんたも、何時もでもそんな気持ちで居るのも辛いやろ。それは正当な形と違うで。殺生した奴を許したれとは言わんが、それより、このままではあんたが辛いやろ。それはあんたが一番解っている事と思います。どうや、釜であんたを楽な様にさせて頂くわ。あんたの本来のお姿に戻させて頂く。私らを使ったらええがな。私らを利用したらええがな。それから先はあんたが決めたらええ。あんたを殺した奴の対処は、あんたが決めたらええがな。私らはあんたを楽な状態にさせて頂いて、本来のお姿に戻させて頂けたらそれで宜しいです。どうや、私らを信じてみ」。

 妻、「青い水滴の様なものから、同じものが一つ下に落ちたわ」、と言います。



 妻、「噛んでる地神さんの頭を外したわ」、「合わせた手が出た。向こうから合わせた手。合わせた手がずれてるわ」、と言います。

 妻、「今度は誰かの手を噛んで・・・、腕にはめた輪の様なものを噛んで、自分の方に引っ張ってるわ」、と言います。



 私、「解りました。○○家での祈祷では、貴方を楽な様に、そして貴方が本来のお役につける様に戻させて頂きます。今日はこれでお帰りください」。

 妻、「青い水滴の様なものが、下の青い水の中へ、中心から引き込まれる様に入って行ったわ」、と言います。

 すんなり祈祷をさせて頂いて帰って来ようと思っていましたが、やはり、私達が呼ばれる様な所は、それなりのものが有って呼ばれる訳で、私達にしか出来ないものが有るので、この様な縁がつくものだと思いました。

 この様なものを見せられると、祈祷の段取り、順序を変える必要が有ります。

 今回の場合、先ず、鳴釜をもって、この家の誰か・・・、生きている方か・・・・、亡くなっている方か・・・、今のところは分かりませんが、この巳神様を殺生した事に対しての詫びの釜を焚きます。

 その後、この家の御先祖様の供養をさせて頂き、最後に、この家の伏見稲荷様に対し、「商売繁盛」、の釜を焚かせて頂きます。

 祈祷の当日、この方の家に着くと、この方のお父さん、お母さんが出迎えてくださいましたが、お母さんとお父さんの元気そうなお顔を見てびっくりしました。

 一年前に来させて頂いた時は、やはりしんどそうなお顔でしたが、全く別人の様に若くなられていました。

 それは一安心です。

 しかし、祈祷前に私の家で霊視をして出て来られた巳神様の事ですが、あの時は、此方が詫びを入れさせて頂く事で納得されたはずですが・・・、当日、鳴釜神事の準備が整い、巳神様のお姿を請うてみますと、やはりまだ、私の方の巳神様の頭にかぶりついています。

 私、「地神さんの表情は?」。

 妻、「普通・・・。優しい顔してるよ」、と言います。

 私、「優しい顔か・・・・。流れとしては間違ってないな」。



 今日の祈祷の順序としては、先ず、私の方の巳神様の頭を噛んでいる巳神様に対し、詫びの釜を焚かせて頂きます。

 その後、この家の御先祖様の供養をさせて頂きます。

 そして最後に、この家の伏見稲荷様に対して、「商売繁盛」、の釜を焚かせて頂きます。

 鳴釜の準備を終えて、(この時点では、私の方の巳神様を噛んでいた巳神様のお姿は消えています)

 私、「この巳神様を殺生した方、姿を見せてください。地神さん、呼んでください」。

 妻、「若い透明の男の人が後ろ向きに出て来たよ。坊主頭やわ。白い着物を着てるわ」、と言います。

 私、「あんたか?、この巳神様を殺したのは。こっちを向いてみ」。




 妻、「一瞬、巳さんのグジャグジャの顔が出たけど直ぐに消えてしまったわ。男の人が此方を見たけど、顔が無いわ。下は水。青い水があるわ」、と言います。

 私、「巳神、お姿をお見せください。辛かったやろ。お姿をお見せください」。

 妻、「地神さんを噛んでるわ」。

 私、「巳神様、あんたを殺した男(ひと)が出とるが、この人が憎いやろ。なあ、無念やったな。あんた、体も痛いんやな・・・。なあ、しかし、この男を許したれとはよう言わんが、あんたも神霊やったら、こんな事を続けてる無意味さが解るやろ?。こんなのは、本来の貴方の形やない。あんたはもっとする事が有るはずや。人助けや。忘れとらんやろ。どや、私らが釜を焚いて、あんたを元の形に、元のお役に戻させて頂く。私らを信じてください。あんた、この綺麗な女の巳さん、見えるやろ?。この巳さん、私が殺した巳さんやねん。でもな、いろいろな事が有って私を許してくれて、今はこんな事をやってる訳や。なあ、あんたも何時もでも今の形はあかんで・・・。なあ、解りますね」。

 妻、「地神さんを噛むのを離したわ。巳さんの姿が消えたわ」。

 妻、「合わせた手が出て来たわ。

 妻、「さっきの男の人が、向こうを向いて出て来たわ」。

 私、「男の方、こっちを向いてみ」。

 妻、「男の人がこっちを向いたわ」。

 妻、「巳さんが男の人の手を噛んで、引っ張ってるわ」、と言います。



 中々、この巳神様、此方の言う事に納得されているはずですが、殺した方に、相当の恨みが消えないみたいです。

 コンロに火をつけましたが、その前に述べる決まりきった表白など意味がありません。

 口語体で喋るのみです。

 妻、「巳さんの背中が黒くなってるわ」。

 妻、「巳さんの頭に火がついてるわ」。

 私、「あんた、背中切られて、焼かれたんやな?・・・・?」。

 妻、「そうらしいわ・・・」。

 私、「辛かったな・・・・。苦しかったな・・・・・。この男、憎いな・・・、あんたを殺した男・・・・・・・・・・・・」。

 この殺されたであろう巳神様に、慰めの言葉をかけ続けました。

 「観音経」、を上げます。

 妻、「下は水。青い水」、と言います。

 妻、「男の人を引っ張っている巳さんが白い手になったわ」、と言います。

 湯が沸騰して来ます。

 米を入れます。

 釜は大きな音で鳴り出しました。

 何と表現したら良いのか・・・、この音の波は、長年この様な事をしていますが初めての波です。

 妻、「釜が鳴り出すと、男の人の手のところに白い手(巳神様の)が行って、どちらも消えてしまったわ」、と言います。

 やがて、釜の音が止んできました。

 妻、「もう何も見えないよ」、と言います。

 私、「さっきの巳神様、どうかお姿をお見せください」。

 妻「白い大きな巳神様が出て来たわ」、と言います。

 私、「男の巳神様と観ます。この度は、私達の言う事を聞いて頂きまして有難う御座いました。むごい殺生を受けられた事、お気の毒に思います。貴方を殺生した者は、もう若くして亡くなられたという事を聞きました。こうして今日、此処で、この様な事の依頼を受けさせて頂いた事、そして巳神様と、この様な縁を持たせて頂いた事に感謝します。巳神様もこの後、どうされるのかは私達には分かりませんが、この家族の先祖がやった事とは言え、今日をもって、もうこの家族を許してやって欲しい。お願いします」。

 妻、「うなずいてあったよ」、と言います。



 妻、「この巳さん、口から歯が出てるわ」。

 妻、「いろんな場面が重なって、前の場面が出てきたりして・・・、今回は難しいわ・・・」、と言います。

 私、「地神さん、これで良しか?。何か忘れている事、抜けてる事は無いか?」。

 妻、「それで良いと言ってるわ」。

 私、「この度の巳神様、有難う御座いました。お送りします」、と言い、「龍神祝詞」、を持ってお送りしました。

 妻、「消えてあった」。

 この巳神様を殺生した男の方は、この社長のお母さんのお兄さんです。

 蛇を殺生した後、若くして亡くなられたと言われます。

 尚、妻は、祈祷の3日ほど前から、腕(申し訳ない。どちらの腕か妻も忘れてしまっています)が引っ張られる様な痛みが続いていました。

 そして、この社長のお母さんも腕がしびれる様に痛く、病院に行こうかと思っていたと言われます。

 この症状は、この後直ぐに無くなりました。

 次に、この家の御先祖様の供養に入りました。

 全くと言っていいほど、何も分かりません。

 私達が何も分からないという事は、何も支障は無いという事です。

 御先祖様は満足にされていると取りますが、私の方の巳神様の考えで、今回は何も出さないのかも知れません。

 最後は、この家の伏見稲荷様に対し、「商売繁盛」、を祈願して、釜を焚きます。

 この、「商売繁盛」、の祈祷に関して、私の中では、ある望みというか期待というものを持っていましたし、事前に私の方の巳神様に頼んでいた事がありました。

 果たして・・・、普通のお札をお祀りされている所にこの様な願いが叶うのか、という一抹の不安もありました。

 しかし、この方の様な気持ちの綺麗な所には絶対来られるという自信もありました。

 私、「地神さん、今度の○○さんとこの祈祷、命婦専女神様の方に、強い稲荷様の御同席を頼んでくれへんか?。○○さんも、お父さんもお母さんも良い人で、何の魂胆も無い人やから、商売が上手いこと行って欲しいし、この家族も良い方向に行って欲しい」。

 妻、「うなずいてあったよ」。

 祈祷の前、この様な事を頼んでいました。

 勿論、この事はこの家の方には話していません。

 鳴釜神事の準備も終わり、「商売繁盛」、の祈祷に入ります。

 先ず、この家に祀られている伏見稲荷様をお呼びしました。

 妻、「出とってや」。

 次に、「稲荷大神秘文」、を持って、命婦専女神様のお使いの稲荷様をお呼びしました。

(何時もなら、命婦専女神様のお名前を言ってからお呼びさせて頂きますが、今回は口に出さず、私の方の巳神様にその旨を念じて祝詞に入らせて頂きました)

 妻、「どん、どんと音がして、太い足が見えて来たわ」、「大きな堂々とした男の稲荷さんが、金色の厚みのないカーペットの様なものの上に出て来てあったわ」、と言います。



 私、「有難う御座います。貴方は命婦専女神様の使いの稲荷様ですね。今日は、有難う御座います」。

 妻、「礼してあったわ」、「どんと地面を叩いてあったわ」。

 私、「有難う御座います。今日は○○自動車工業の事業繁栄の釜を焚きます」。

 声に出さずに、(私達の祈祷に同席された方なら分かりますが、度々、声に出さずに神霊と会話をする事があります。勿論、妻は神霊の出す結果を聞くだけですので、何がどうなっているのか解りません)(それと、祈祷に同席されている方が聞かれたら困る様な内容や、同席されている方が気にされる様な内容の場合も、よく声に出さずに会話をします)

 私、「○○さんは良い方です。この家のお父さんやお母さんも良い方です。魂胆が無い。こんな方ほど商売が良い方向に行って欲しいものです。どうか稲荷様、○○自動車工業、良い方向に行く様に守ってやってください」。

 妻、「うなずいてあったわ。何、聞いたん?」。

 声に出して、

 私、「有難う御座います」、「○○家の稲荷様、何時も○○自動車工業を守って頂いまして有難う御座います。○○さんがこの様な場を作って感謝の気持ちを表しています。稲荷様、この商売、守ってやってください」。

 表白、願文を唱えます。

 「稲荷祝詞」、「大元造化三神報恩之祈詞」、を上げます。

 コンロに火をつけます。

 湯が沸騰して来ます。

 米を入れます。

 釜はよどみも波も無く、大きな音で鳴り出しました。

 妻、「鳴り出したら、稲荷さんが、どんと地面を叩いたわ」、「怖い顔やけど、綺麗な顔の稲荷さんやわ」。

 釜は大きな音で鳴り続け、やがて音が止んで行きました。

 私、「どや?」。

 妻、「別に・・・、何も・・・見えなかったけど・・・・」。

 私、「命婦専女神様の使いの稲荷様、甘えてお聞きします。○○自動車工業の商売のこの先、見せてください」。

 妻、「一帯が稲穂で一杯になったわ。まだ少し青い(うす緑)稲穂やわ」、と言います。

 私、「有難う御座います。これから後が楽しみです。有難う御座います」。



 私、「○○家の伏見稲荷様、○○自動車工業のこの先、見せてください」。

 妻、「金色のカーペットの様なものを出したわ」、と言います。

 私、「有難う御座います。守ったってな・・・・。頼むで」。

 私、「地神様、○○自動車工業の商売のこの先、見せてください」。

 妻、「やっぱり、金色のカーペットの様なものを出したわ」。

 兎に角、有り難い話です。

 こんなに綺麗な、良いものを見せて頂くというのは、やはりこの家族の人間性から来るものなのでしょう。

 いろんな所に行かせて頂きますが、先ずない事です。

 青い稲穂を一杯見せて頂いたというのは、まだまだこれからが本番で、この稲穂が金色に変わって行くでしょう。

 金色のカーペットの様なものの上に出て来られたというのも、私達に取っても初めての事です。

 そして、この家にお祀りする伏見稲荷様は正式に勧請を受けて来られた神霊ではなく、普通のお札について来られた稲荷様です。

 家によっては、「家(うち)は一番値段の高い勧請で来られた稲荷様ですから、位が高い」、と言われる方が居られますが、それはどうなのでしょう・・・・・・・・?。

 祀る方の気持(人間の)ちが、神霊の価値(位ではありません)を高めて行くものと思います。

 しかし、命婦専女神様が来られなくても、こうして使いの稲荷様を寄こされるという心づくしが嬉しいものです。

 見るからに位の高い稲荷様と観ます。

 多分、伏見稲荷大社の方でもお忙しいと思いましたので、お礼を述べて帰って頂きました。

 私、「命婦専女神様の使いの稲荷様、今日はお忙しいところを有難う御座いました。お帰りください」、と告げ、「稲荷大神秘文」、をもってお帰り願いました。(このお帰りになった時のお姿や動作など、私や妻は忘れてしまっています。情けない事です)

 今回の祈祷を終わり、殆ど片付けが終わった頃、この家のお父さんが、

 「左の肺に小さいしこりがあると医者に言われて、少し様子をみているところです」、と言われます。

 そういうと2〜3日前から妻も、左の胸が痛いと言っていました。

 声を出さずに

 私、「チビ、取ってやって。ここのお父さん、良い人やから、あんた、お父さんの中に入って、悪い所をくわえて出て来て。頼むわ」、と言うと、

 妻、「地神さんがお父さんの左の脇の下から入っていったわ。私の脇の下がちくっとしたわ」、「黒いものをくわえて出て来たわ」、と言います。



 地神様が直接動くというのは珍しい事です。

 それだけ価値のあるお父さんなのでしょう。

 今度病院に行って検査をすれば小さいしこりは写るでしょうが、悪いものは取ったはずですので、大丈夫だと思います。

 殺生された巳神様も本来の所に戻られ、私達のお役もさせて頂いた充実した祈祷でした。

 家に帰って、

 私、「地神さん、今日来られた稲荷さん、相当な位の稲荷さんと観るが?」。

 妻、「そうらしいわ。うなずいてあったわ」。

 祈祷が終わって家に帰ると、此方の巳神様にはお酒とお水、また果物がある時は果物をむいてお供えします。

 そして、今日の様な場合、本来のお役に戻って行かれた巳神様と命婦専女神様、その使いの稲荷様にも、お酒と果物をお供えしました。

 私、「チビ、あんた、命婦専女神様と今日来られた稲荷様、巳神様にこれを持って行ってか。間違えたらあかんで。頼むわ」。

 妻、「人間の子供の格好になって、「よいしょ」、と言って頭の上にあげて持って行ってるわ」、と言います。



 チビは・・・、すんなり行く時と、しんどそうに、嫌々行く時があります。

 子供ですから仕方がない事ですが、よく動いてくれます。

 私、「地神さん、今日の祈祷は良かったな」。

 妻、「うなずいてあったわ」。

 商売は大丈夫でしょう。















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
鳴釜神事の実際と考察