稲荷勧請・・・6
 この御夫婦は会社を経営されています。

 特に奥さんが信仰深く、家には地神様、職場には伏見稲荷様をお祀りされています。

 最近まで、会社には伏見稲荷の普通のお札をお祀りされていたのですが、この度勧請を受けて、正式にお祀りされました。

 安易に稲荷勧請を受けてお祀りし、祀り切れなくなると直ぐにお返しする方が多い中、この奥さんは、御自分にその資格が有るのか、その様な資格が無いのにお祀りする事の無礼を心配して、今まで何年も迷っておられました。

 奇特な方です。

 この様な方こそ、早くお祀りさせて頂くべきものなのだったのですが、私の勧めも有って、やっとお祀りさせて頂く運びとなりました。

 尚、この家には、昔からこの奥さんにつく巳神様の夫婦もお祀りされています。

 白い、二体の綺麗な、少し遠慮気味の巳神様夫婦です。

 東京の東伏見稲荷で稲荷勧請を受けられる日にちを聞いていましたので、その前に、京都伏見稲荷大社、白狐社、命婦専女神様の方には私の方の巳神様を通して、○○という者が、○日に勧請を受けるので、見合う御神霊をつけてくださる様に頼んでいました。

 稲荷勧請を受けられて2日程家に置いて、その後、会社に祀る予定と聞いていましたので、先ず、勧請を受けて、家にお祀りされた時点の御神霊様のお姿を請いました。

 妻、「木の台の様なものに、光る丸いものが・・・・、其処から白い光が扇形に上に上がって行く」、と言います。

 お姿を請いましたが、お姿は出ませんでした。




 当然と言えば、当然なのですが、浅い事を言ってしまいました。

 綺麗なお正念の証拠です。

 その後、会社にお祀りされましたので、もう一度稲荷様のお姿を請うてみました。

 お祀りする場所、方向など、稲荷神は少し難しい所があります。

 「稲荷大神秘文」をもって、お呼びしました。

 妻、「巫女さんが出て来てあったわ」、「赤の袴で、上が白の着物、頭に何か巻いてるわ」、「行儀よく座って下を向いてるわ」、「頭の上に、紙垂みたいなのが下がってる」、と言います。

 私、「○○家の伏見稲荷様ですね」。

 妻、「きちんとお辞儀をしてあったわ」。

 私、「お顔を上げてください」。

 妻、「稲荷さんやわ」。

 私、「そやろ」。



 会社での祀り方、祀る場所などの是非を聞きましたが、何も問題は無いと言われます。

 私、「稲荷様、真面目な夫婦ですので、一生懸命にお祀りさせて頂きます。どうかこの家族、仕事、守ってやってください」、「そして二人目の子供の件ですが、それは稲荷様と巳神様とで相談してください」、と伝えました。

 妻、「ちゃんと礼をしてあったわ」。

 女のしっかりした御神霊様(稲荷様)が来られています。

 やはり、命婦専女神様はよく観られています。

 この女の稲荷様の後ろには男の稲荷様が隠れて居られますが、まあ、この形の方が良いのでしょう。

 この家も、奥さんがしっかりとしていますので、この形が良いのでしょう。

 商売も上向いて行く事でしょう。

 しかし、稲荷様の事ですので、途中で少しお試しが有るかも知れませんが、それに負けず、一生懸命にお祀りすれば、事業繁栄間違いなしです。













 
 
鳴釜神事の実際と考察