ある稲荷神の不義
ある男性から連絡を頂ました。
この方は、霊感のある知り合いから、貴方の後ろに狐の様なものが見えると言われ、私の方に連絡されて来ました。
他にも相談された事が有り、見せられたものも沢山有りますが、今回の題名とは無関係ですので書きません。
この方の家には、何代か前に祀られた伏見稲荷様の御社が在ると言われます。
少し気になるものを感じましたので、この家の伏見稲荷様をお呼びしました。
直接稲荷様をお呼びしてうかがう方が、一番正確な情報が得られますし、一番早い方法です。
私、「〜家の伏見稲荷様、少し聞きたい事が有ります。お姿をお見せください」。
妻、「来ないよ」。
この家の伏見稲荷様のお姿は、全く見えてきません。
この問いの繰り返しを続けていますと、
妻、「何か、難しい、後ろめたい、恨みを持った様な顔が出て来たわ」。
私、「聞くが、あんた、悪い事をしたんやろ、神さんとして、何か後ろめたい事をしたんやろ」。
妻、「怒ってるわ」。
私、「わしに怒ってもしょうがないやろ」、「あんた、神さんやのに、何かやったな」。
妻、「怒ってると言ってるのに」。
私、「別に、こんなもん、恐いないやん」。
私、「正直に言うてみ。わしで出来る事やったら、中に入って話つけたるがな(つけてあげます)」。
妻、「この稲荷さん、ほんまに怒ってる」。
私、「お前、ええ加減にしとけ」、と言って、伏見稲荷大社、白狐社、白狐様をお呼びしました。
妻、「稲荷さんの足だけが、すごい勢いで土を蹴って出て来たわ」。
私、「白狐様やな」、「怒ってるんやろ」。
妻、「この家の稲荷さん、顔だけ横向けて、下向いて、手だけ白狐さんの方に合わせてるわ」。
私、「神さんとして、してはいけない、決定的な事をしたんやろ」。
妻、「他にも見えるものがあるけど・・・・・」。
この方の家の事情が、今回の稲荷神の取った態度から察しがつきましたので、その事をお話したら、一度家に来てくださいと言われます。
この方の家までは、車で片道9時間はかかります。
祈祷の前日は、近くのホテルを利用しましたが、寝る前に、再度この家の稲荷様を呼んでみて、何故その様な態度を取るのかを聞いてみる事にしました。
この家の稲荷様は、前に木製の板で作られたものの後ろに姿を見せました。
同時に、伏見稲荷、白狐様をお呼びしました。
右上が薄緑色になり、其処から稲荷様が現れました。
やはり、白狐社の白狐様(命婦専女神)ではありません。
白狐様の使いの稲荷様です。
妻、「やっぱり、稲荷さんの方を向かないで、下をを向いて、手を合わせてるわ」。
私、「態度を見てたら、聞かれへんな、聞いても言わないやろし・・・」。
使いの稲荷様にはお礼を言い、「稲荷大神秘文」を上げ、お帰り願いました。
やはり、薄緑色の方に向かって帰られました。
この家の稲荷様は、神として、絶対してはならない事をしているはずです。
そしてこの家の稲荷様は、普通に勧請された稲荷様ではなく、特別な使命をもって、この家に来られているはずです。
稲荷の位も、先ず、一般の家が祀る様な位ではないはずです。
それが何故、この様な態度を取るのか・・・、釜の前で、はたしてこの稲荷様を問い詰めるという事は、ましてや私達の様な者が、強い態度で問い詰める事が良いのか悪いのか、悩みます。
翌日、この方の家に着き、直に稲荷様の御社に向かいます。
立派な御社です。
この家の稲荷様をお呼びしますが、お姿が出て来ません。
声を出さずに、稲荷様に話します。
私、「立派な位の稲荷様と観ます。今回私達が此処に来たのは、何も稲荷様を責める為に来たのではありません。この家をもう一度再興させる為です。それにはどうしても稲荷様の御力が必要になってきます。稲荷様の御力、御助け無しでは、この家の再興は不可能です。稲荷様が横を向かれる、その根本を作ったのは、その当時の、この家の住人です。最初の原因を作ったのは、この家の住人です。稲荷様は何も悪くはありません。この家の者に変わってお詫びします。先代の者が、どの様な不条理な行いをしたのか、又それによって、稲荷様の心が変わってしまったのかは分かりませんが、稲荷様、今のこの家の置かれている状況、これを見て、稲荷様は何も思われませんか。そんな事はない、稲荷様も心を痛めているはずです。もう一度、この家に取って稲荷様の御加護が必要です。稲荷様、どうかこの家をもう一度助けてやってください」。
妻、「出て来てあったわ」、「今は前をみとってやわ(見てる)」。
私、「稲荷様、有難う御座います。この後、家の方で釜を焚きますので、今日を境に、どうかこの家を再興させてください」。
妻、「うなずいたわ」。
私、「有難う御座います」。
この家の仏壇の前に座り、お経を上げますが、御先祖様の方からの不都合なお知らせは、何も入って来ません。
線香の護摩をもっても、何ら違和感は感じません。
御先祖祀りは良くされていると観ます。
妻が言います、
妻、「お経を上げてる途中、庭の芝生の上で、薄茶色の髪の若い女の人が、一人の子供は腕に抱いて、もう一人はベビーカーに乗せて遊んでいるのが見えてたよ」、と言います。
私、「ここの長男の、将来のお嫁さんと子供やろ」。
妻、「楽しそうに遊んでいたわ」。
尚、この家の仏壇の横には、大きな独特な形の聖観音様が祀られています。
戦火で腕がもぎ取られています。
この家の稲荷様の地位、この家の観音様、普通の家で祀る様なものではありませんが、今回の題名と関係が有りませんので、書きません。
気になりましてので、この聖観音様にはどの様な正念が入っているのか、此方の巳神様に聞いてみました。
私、「地神様、この観音様の正念をお見せください」。
妻、「観音様の周りが、青白くなってきたわ」、「同時に、地神様の目が青くなったわ」。
私、「地神様、観音様を巻いてください」。
妻、「地神さん、肩の辺りから前に移動したわ」。
私、「小さい神さん、あんた、この観音様の近くに行ってみ」。
妻、「小さい神さん、観音様の肩の辺に乗ってるわ」。
正統な正念が入った聖観音様と観ます。
鳴釜の神事に入ります。
この家の伏見稲荷様には、何故あの様な態度を取って、この家の窮地を見ていながら、何も助けなかったのか等の事を聞かず、只一つ、この家が以前の様な勢いに戻る事に力を貸してくれる様に頼みます。
この家の伏見稲荷様をお呼びしますが、なかなかお姿が出て来ません。
同時に、京都伏見稲荷大社、白狐社、白狐様を、「稲荷大神秘文」をもってお呼びします。
妻、「???・・・、稲荷さんが、両手を上に上げて、竹で編んだ(?)空の入れ物を、頭の上にかかげて出て来た・・・・?」、「下に置いたわ」、と言います。
私、「貴方は、白狐様の使いの方ですね」。
妻、「らしいわ」。
私、「初めてのケースやな、珍しい出方やな」。
妻、「この家の稲荷さん、やっと出て来たわ」、「もう下を向いてないわ」。
私、「小さい神さん、此処の家の稲荷さんの所へ、挨拶に行っておいで」。
妻、「恥ずかしそうに行って、直に帰って来たわ」。
この家の稲荷様には、上記した内容を再度伝えました。
コンロに日をつけます。
湯が沸騰して来ます。
この家の稲荷様に、祈願の内容を伝えながら米を入れて行きます。
?????、全く釜が鳴りません。
技術的な面から観れば、完璧なはずです。
此方の巳神様に、何故鳴らないのか、理由を聞いてみると、
妻、「この家の稲荷様が釜の方向に手を出して、顔を背けたよ」、と言います。
その後、
妻、「人の手がコップを持って出て来た」、「此処の稲荷さんがコップを持って、飲んだよ」、と言います。
私、「????、分からん事ばっかりやな、まあ、焚いたら分かるやろ」。
コンロに火をつけ、湯が沸騰して来ます。
米を入れます。
釜は大きな音で鳴り出します。
釜が鳴っている間に、再度この家の稲荷様に対し、上記した祈願の内容を伝えます。
妻、「もう一度この家を再興させてくれと言った時、稲荷さんの耳がピョンと立ったよ」、「頭を下に向けたわ」、と言います。
釜は鳴り続けています。
釜の上には光るものが見えます。
本来力の有る稲荷様です。
普通の家庭で祀る(祀りきれる)稲荷様ではありません。
以後、きっとこの家の力になってくれます。
事実、釜が鳴り終わった時点で、この稲荷様に2〜3の質問をしてみました。
この家の稲荷社の横の大きな木を切っても良いかとの問いに、首を横に振って、駄目だと言われました。
この家の息子さんに、共同経営の話が来ていますが、この件も聞いてみました。
この家の稲荷様は、前足(左足)で地面を掘っています、その掘った後には、何も見当たりません。
止めておけと取ります。
又、ある土地にアパートを建てるについて、その是非を聞きました。
幣が一つ出て来ました。
紙で出来た御札が一つ出て来ました。(何が書いてあるのか妻に聞きましたが、漢字で書いてあったというだけで、内容は分かりません)
アパートを建てるには、その前に地鎮祭をしなさいと取ります。
そしてその地鎮祭には、私(稲荷)も同席すると取ります。
相当な力のある稲荷様でないと、直にこの様な知らせ方は出来ません。
何時の時の、この稲荷様を取り巻く事情が、そっぽを向かせる様にさせたのかは分かりませんが、自今以後、相当な力になる事だけは確かです。
京都伏見稲荷大社から来られている使者の稲荷様にお礼を言い、伏見に帰られたら、白狐様(命婦専女神)に宜しくお伝えくださいという旨を言い、「稲荷大神秘文」、でお送りしました。
妻、「空の入れ物の中に、釜の前のお供えものが入ってるわ」、「頭の上にかかげて帰って行ったわ」、「おもしろい格好やわ」、と言います。
私、「初めてやな・・・・・」。