ボブ・ディラン自伝「クロニクル第一集」

発売日の変更などあったが、やっと出たボブ・ディラン自伝クロニクル。今までたくさんのディラン研究本は発売されていたが、本人の視点で書かれた自伝は初めてである。

(過去にディランはタランチュラという本を執筆しているがこれは自伝ではない。今、日本版は絶版のはずである。)

読んでみると、今まで知らなかった本人しか知らない事もたくさん書かれている。中にはかなり驚かされる事実も書かれているので、ディランマニアは必ず読むべきだろう。しかし、明かされた驚きの事実は面白いが、読みにくいところもあると思う。それは長い時代の中で書かれている作品であるが、その時代があっちこっちへと飛んで書かれているという事である。その書き方が、研究者ではなくディラン本人が書いてるという証なのだろうが・・・。ディランがどんな時代を、どんな風に生きてきたのか軽く流れを知らないと、何のことを書いているのか解らなくなると思う。ディランはファンがよく知っている出来事を、詳しくは説明して書いていない。アメリカで50万部売れたらしいが、ディランを詳しく知っている人はそんなに多いのだろうか、少し疑問である。

あと、ディランは優れた詩人として評価される事も多い。(本人としては音楽在っての詩だといっているし、私もそう思うが・・・ソング&ダンスマン)この本の文章もかなり優れた詩のような文章である。語彙の多さや組み立て、知識によって全編詩で構成された本のようである。ディランの詩が嫌いな人はこの本を読むことは出来ないだろう。所々出てくるそれに嫌悪感を持ってしまうはずだ。

そういった本でも初めての秘密めいた人が書いたディランの自伝という事で興味は尽きない。全三巻予定なので、第2集、第3集の発売が楽しみだが完結するまでは時間がかかりそうだ。一番知りたい時代が本人によって書かれるのかも期待してしまう。(思い出しながら書いてそうなので、このままだと触れられない時代もたくさんあると思う)

ボブ・ディラン自伝クロニクル
1966年のボブ・ディラン
ボブ・ディラン クロニクル第一集
ボブ・ディラン クロニクル第一集

ディラン本人が執筆した初の自伝。これまでの研究本とは違い、本人視点で綴られる貴重な記録です。

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