半径2.5KmからはじまるトライアスロンU
The way is not to search but to find out!
2005年第25回皆生大会、1年間の自転車無実走(すべての自転車に乗らず、室内自転車のみ)で、史上初完走。

2003年の全日本トライアスロン皆生大会の経験は、その後診療・トレーナー活動の中でも活かされて、多くの方の指導等にあたりましたが、しかし2005年岡山国体に向けた予定が多くなり、忙しい日々でした。そしてこの年はうれしいことに長女と長男(双子)が誕生!!家庭内もにぎやかになってきました。

そんな中で2004年大会からは自転車にも乗ることが出来ず、走ることもままならなくなりましたが、気がつくとそれは一年近くたっていました。そんな中で2005年第25回皆生大会の出場が決まる頃、息子に喘息発作が起こりました。
10日間の入院が言われて主治医からも、発作が起こった際すぐに病院に来れるよう、出来るだけ両親が近くにいてくださいとの事でした。妻からも「できるだけ家にいて」の言葉、当たり前です、子供の病気を治すことが一番の優先です。

仕事・家庭・そして子供のこと・・・。この事で多くのアスリートが、時間が無いこと・環境が整いにくいなどを理由に、トライアスロンをやめてしまった方を何人も見てきましたが、私自身もその事に直面しました。

悩みました。トレーニングは出来ない、仕事が終わり家に帰ったら妻も2人の子供の世話を一日しているので、これ以上自分の練習で妻だけに負担は掛けられない。恥ずかしいことですが、皆生の出場許可書が来ているのにトレーニング出来ないことに苛立ってしまいました。

その時です、トライアスロンは本当に楽しいです。多くの感動と勇気をくれます。そして友人もでき仲間が生まれます。しかし反面、練習量が必要で家族・仕事との両立に無理を生じてしまう・・・。沢山その話を聞いてきましたがまさしく今、自分も同じ事をしようとしている。

反省しました。そして考えて妻ともう一度話し合いをしました。そこで次のことを妻と約束をしました

1)バイクのロングライドは控え、ローラーを中心とした筋力トレーニングをする。

2)スイムは週1〜2回、仕事が速く終わった時に行く。帰りが遅くなるので家事の負担を減らすため
 手の掛からないメニューか、もしくは弁当にする(メニューはマフェトン理論を参考。)

3)ランは、急患・息子の喘息を考慮して半径2・5Km以内で家まで10〜15分以内で帰れる距離。
 遠出をするときは私か妻の両親が家にいてくれるとき。

4)もし完走が出来なくても、レースに出場できた喜びを大事にする。そして無理をしない。


この事を妻と約束をして取り組みました。実際5月から7月まで子供が体調を崩し2回ほどトレーニングを中止して病院に駆けつけました。

スイム練習は長く泳げても50分弱でしたが、2500m弱は十分泳げましたし、自宅内のゴムチューブトレーニングも有効でした。

またランではナンバ走り等のフォーム改善も行い、マフェトン理論を参考に行いました。そして多くのアスリートの方々そして患者さんで来られた選手の方のアドバイスと、多くの声援で皆生大会を迎えました。

1年間のバイク無実走で不安でしたが、その事はほとんどストレスを感じず、結果はバイクで6分遅い5時間36分でしたが、総合は12時間15分18秒450位、去年よりも15位アップしました。

一年間のバイク無実走、そして半径2・5km以内の練習でしたが、エアロバイク・ローラー台の有効性と、少しでも時間がある時に行うわずか10回のスクワットや腹筋の有効性をコツコツと積み重ねることの大事さを、実感しました。

鳥取県の一部マスコミでも取り上げてもらい、またトライアスロJAPANにも掲載されましたが、地元岡山では誰が名付けたのか「4畳半トレーニング」との言葉が生まれました(笑)。

このトレーニングは、あくまでも初心者の場合は、レース経験、そしてコースの把握、給水のテクニック、バイクの技術等が要求されますが、しかし考え方そして正しいトレーニング法により練習時間は短縮されたとしても有効的な結果を得られることは間違い有りません。

トライアスロンに限らず、すべてのスポーツは、家庭・仕事・学業の両立は難しいですが、健康の為、また多くの感動を受け取って貰うためにも、皆さんがスポーツに取り組めるよう、協力をしてゆきたいしだいです。そして私自身も実践してゆきます。

半径2・5kmのトレーニング法は、診療所でも指導等を行っていますが、事前に御電話を頂きましたら時間を取りまして指導を行います。