もう一つのトライアスロン (その2)
宮古島で経験した事は、自分にとっても大きな出来事で自分自身にとって大きな自信となりましたが、その頃から気になりだした事がありました。それはアスリートのコンデションでした。

当時私は大阪府吹田市の宮本鍼灸整骨院に勤務し、整骨院内でそしてトレーナーとして治療・コンデショニングに、携わっていましたが、無理なトレーニングそして、ケガをしているにも関わらず練習をしてレース前になって、泣く泣く出場をあきらめる姿を見ているうちに、コンデションの重要性を考えるようになりました。

トライアスロンは楽しいです。多くの人と出会い、そして自信と感動がありますが、同時にやはり過酷なスポーツでコンデションをおろそかにすると、その感動を体験することができません。しかし、コンデションを整える事によりスポーツ障害を予防する事と同時に、タイムが上がる事は確かです。

1999年に、倉敷で「もずがはな整骨院」を開業し以来アスリートのスポーツ障害・ケガの予防・レース復帰の為、「ハビリティー・トライ」を提唱し今日まで至っています。又、JTU公認トライアスロン指導員として大会等でも、選手にコンディション・トレーナーに携わっていますが、今の自分にとってアスリートのコンディションを最高にする事が、自分にとってもう1つのトライアスロンだと、考えています。


 ファッションタウン児島トライアスロン大会で、マーシャル(審判員)に入った時の事でした。スイムのスタートの担当となり、スタートに向かう選手を見ていましたが、マーシャル業務の際は公平を記する為、たとえ知り合いでもあまり話し掛ける事はありません。

しかし、選手(患者さん)は私の顔を見て「がんばってきます!!」と言う仕草、手を振ってくれる人など、中にはケガを克服して大会出場を実現させた方、一年間練習をがんばって初出場する方、そして自己ベストをねらう方・・・。

その方々の走る姿・泳ぐ姿に感動し、同時に自分自身のトレーニングもがんばろうと思い、又、これから訪れるさらなるアスリートの痛みと、闘っていく決意ができました。

もしあの時病院で入院していなかったら・・・。
今の自分は分かりません。
しかしその病気が切っ掛けで、今の私がいるのも事実です。
トライアスロンは、ただ過酷だけではなくやさしさ、そして人生さえも変えてしまう事があります。すべてのスポーツにも共通する事と思いますが、多くの方々がたくさんの感動と出会いがある事を、私は願います。

スポーツとしてのトライアスロン、そして治療・指導員・そしてマーシャルとして「もう一つのトライアスロン」に、これからもがんばって行く決意です。


        今、自分のトライアスロンは、始まったばかりです。