おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 葉村哲(MF文庫J)
前作「天川天音の否定公式」と同じ、学園異能力ものですね。
でも魔王やら異世界からの侵略者やら悪の組織やら戦いの宿命やら、そういうバトル系の要素は一切なし。
異能力はあるのに、あくまで日常トーク系の話で進んでいくのはある意味斬新?
読者に媚びてるようでその実書きたいモノだけ書いてる、みたいな作者さんの潔さがいっそ痛快w
タイトル詐欺に見えて、全然詐欺じゃないという不思議な物語です。
主人公はこれまた前作を踏襲するように、異能を使える以外はあまり特徴がないです。
年頃の少年のような態度をとるかと思えば、超然としたところもあったり……
どこか全てが作り物の人格のように見える胡散臭さと、度を越した恋愛関係への無関心さ。
何やら色々秘密があるようで、それが関わっているのは間違いなさそうですが。
この手のタイプの主人公は完結しないことには評価しにくいので困ったところ。
七巻にて、箍が外れたらしく色々な意味でフリーダムに。ハーレム宣言までかましましたが如何に。
ヒロインは黒髪毒舌少女、銀髪元気娘、ブラコン双子(?)、毒舌少女の使い魔的存在たち。
十一巻でメインヒロインの平行世界の妹が加入しました。
一番のお気に入りは銀髪巨乳元気娘な沢村キリカ。
もはや口癖と化している「ソージラブー」は出てくるたびにほっこりします、ちなみにソージは主人公の名前。
普段は大胆に主人公に迫りながらも、実は攻められると弱かったりと可愛いところ多し。
料理や裁縫も出来るし、意外に良妻賢母タイプであったりも。
性格は陽気で能天気、常にバカっぽい態度で悩みなんてないといった風ではあるものの
その実自身の能力の代償として『一年ごとに記憶が消える』という重い枷を背負っていたり。
個人的に二巻ラストは必見だと思います、あんなん見せられたら惚れてまうやろー!
現時点(十一巻)においての評価はD。
イチャラブ、というかヒロイン達のアプローチはどれも実に可愛く(時にはエロく)いい感じです。
逆に所々出てくるシリアス要素は、必要だとはわかっていてもいらなく感じてしまうのがマイナス要素ですかね。
三巻からずっと次で終わるんじゃないか、なヒキが続いていてそれでも終わらないこの作品。
最近は数ページだけ本編進めて残りはひたすらイチャラブの繰り返しという。
十一巻は完結っぽい締め方でしたが、あとがきを見るに本当に完結したかは謎。