三島バプテスト教会

牧師室から

11月のおたより 

「父よ、彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです。」

(ルカによる福音書23章34節)

そのハルモニは女学校時代に、「強制的に日本語を習わされたよ」と話されました。「 わたしたちはね、辛い目にあったんだよ。悲しいことだったよ。」と。

ソウルへ向かうバスの座席に、彼女と一緒に座ることになって、そう静かに話されました。 けれども、ご自分がキリスト者であること、「キリストによってゆるしている」とも話してくださいました。

わたしはその言葉に、心が揺さぶられて、自分自身もまたキリスト者であることや、 旅の目的についても話しました。ソウルまでの約1時間半の間、 共に語り合うことが出来たのです。とても楽しく、豊かな時でした。

ソウル市内の安國(アングッ)で先にバスを降りるわたしに向かって、 ハルモニは言いました。「ミッショナリー(伝道)の旅になりますように!」と。

その言葉を今も忘れることができません。

「許しこそすれ、忘れる勿(なか)れ」。提岩里教会に掲げてあった言葉です。
(12月はクリスマスなので、1月のおたよりに続く)

2025年11月1日     小川宏嗣