整体MIKUNIトップページ





整体の得意


野生動物は
 調子をくずすと
まず食べることをやめる。

新しい食べ物が全く体に入らないことで
体は生死にかかわる
最高の緊急態勢の状態となり
ただちに
体が本来 保持している生き残るための
あらゆる手段が自動的に
発動され体の全体は
生命の健全が回復する為
機能が全開するのである。

この時 免疫力は一気に高まり
細菌や病原菌に対抗する能力が
飛躍的に高まり
復調となるのである。

野生動物は何代にもわたり
こうした飢餓危機に対処できるような
体のシステムが備わってきた。




もちろんヒトも
この自己回復機能は保持しており
断食によって
体の眠っていた潜在能力が覚醒し
食を断つことによって
体が復調するシステムをもっている。

断食も
整体の治療法のひとつとして
その患者の特性をみて
選択することもある。
複雑系の代表であるヒトは
同じ症状であっても
すべての患者が一様に
同じ治療法で同じ治癒効果が
保証される訳ではないからである。

整体は
こうした本来ヒトが保持している
生き残る生理システムを引き出し
そうしたパワーによって
復調させるという原理で動く。
また
その人の個性に応じたその人の治療法を
みちびきだすのが
その原則となっている。

このため整体は
一見原始的な療法の側面だけで
誤解されることが多々あるだが
整体の施術において
西洋医学の援用なしには
運用できないことは言うまでもない。


整体は
人体思想のひとつであり
1つの思想がヒトのすべての不調や痛みを
解決できるわけではなく
ひとりの患者を前にして
あらゆる人体思想と技術を総動員して
それを診断分析し解決手段を決定しなければ
人体というこの
複雑な生命体を治療できないのである。

このため
世界の人体思想と治療法を
総合的に学習し
その患者に最も適したやり方とを
探求するのが最適であるのは言うまでもなく
こうしたやり方は実は
患者がひとりひとりが
日常的にみずから行っている。
病院に行き、漢方薬を服用し、
ハリ治療をし、整体を受け、
と複合的な療法を複数おこなう。

整体は
患者の心と体と脳の総合状態から
これらを集合して
現症状のよってきたるメカニズムを
推定し診断して
治療方法を決定する。

整体は
こうした診断における総合性、
また治療法の多彩性、
同じ症状でも患者により相違する独自性、
に最大の特色がある




たとえば
生来の便秘に苦しむ患者がいる。
この時
便秘薬を投薬するだけでは
便は排出されるが
便が快適に出る体質をつくる訳では無い。

便が
快適に出る体質をつくるには
からだをどう変えていけばいいのかの
視点から治療するのが整体である。

便形成の最終局面は
たしかに大腸であるが
大腸にて便形成がされるまでの過程は
じつに長いのである。

便形成の始まりは次の様な事からチェック
どうおなかがすくか?
何を食べるか?
誰とたべるか?
どれくらいの時間をかけて食べるか?
食後の満足感は?
食後の運動は?
朝の起床時から朝食にいたる余裕は?
朝食のメニューは?
朝食後のリラックス感は?

これらのチェック項目で
その人の便形成の特色がわかる。

口から食物が入った後の
咀嚼から
最終的に直腸で次の排便を待ち
肛門から排出される一回の
大便の形状、量、におい、
その残便感、爽快感、・・
その人の排便行為の全貌

これらのある程度の情報によって
なぜ便秘となってしまうのか?
という体質が掌握できる。

腸の活動とは
脳との連動がひじょうに密接であり
脳から伝達される神経の動きが
腸の運動を制御したり
腸そのものが脳の動きから独立して
独自な動きをしているのである。

したがって
腸にかぎらす消化器全域は
脳とくに感情の動きに非常に敏感で
リラックスして感情に
余裕ができた瞬間に
いっせいに活発な動きをする。
つまり
緊張状態、活動旺盛時、
には腸活動は止まる。
このためタイミング的に
排便活動するときこうした
緊張状態、活動旺盛がかさなると
排便は停止猶予される。
こうしたことが繰り返すと
便秘があらわれる。

で、便秘解消の転機は
こうした日常生活のリズムの
変革変容である。
そのための契機として
運動、心のもち方、体の使い方、
あるいは
呼吸法、歩行のスピード、
などに変革をせまるのも有効である。

また
腸のまわりの筋肉群、
腸そのものの内臓筋の変革も、
非常に有効で腸マッサージや
腰の筋肉群の弛緩も
慢性便秘の改革になるのである。

つまり
こうした身体改革と意識改革で
快便への道をつくるのが
整体の得意なのである。

また

股関節の痛みで長年苦しんできた人が
ついに
臼蓋形成不全
きゅうがいけいせいふぜん
主治医に手術をすすめられ 
手術をどうしてもいやな本人は
整体でなんとか
手術をしなくていいようにと
整体を訪れてきた68歳女性。






その後
2カ月の間、週1回に通院し
ついには股関節の痛みは消失し
歩行も正常に戻り手術が回避できた。
これは
この患者の臼蓋形成不全が
生まれつきのものでなく
後天的な一時的なものであり
また原因が
全身の歩行時力学バランスが
片方の股関節に傾きすぎていたために
この数年のうちに発症したものであり
歩行習慣が解決されれば 
臼蓋と大腿骨頭のかみ合わせが
解消できると診断した要因がある。

ひとつは
この患者が痛みを発する時が
平地歩行時のみであったこと、
階段の昇降ともに痛みは発しなかったこと、
という痛みの出る姿勢に注目し
平地歩行時のアンバランス
階段昇降時のバランスの良さ
の状態から判断して
身体が立位で保持し平地歩行する時の
力学バランスを整えれば
痛みが出なくなると予想したからある。

まず
指示したのは
身体が立位で保持する時、
平地歩行する時、
に力学負荷のバランスを
たえず身体の中心線に集めるという
強烈な自己意識である。

つまり
身体中心線の感覚保持である。

それまでは
患者は上半身はねじれ
下半身は強いO脚であった
これを矯正したのである。

これによって
右股関節に異常にかかる負荷が解消し
平地歩行時
痛みが全くでなくなったのである。

これは
患者の脳の明確な意識、
つまり立位歩行時の中心感覚を
強烈に意識して歩くように指導しただけ
の治療である。


整体の得意とは
つまりこういう事である。


 
整体MIKUNIトップページ