2012年9月の整体



 9月の声を聞いて 新たに運動でも始めようとしている方が多い。
ところが
むやみやたらと体を動かして 逆に体を痛めてしまうことの多い月なのも 9月である

特に慢性的に腰痛もちの人が 一発奮起して
腹筋 水泳の平泳ぎ 自転車こぎ
などを 事前の準備運動をとびこして いきなり過度な運動をして
腰をさらに悪化させてしまうケースで
整体 MIKUNI に来院されることが多いのが 9月

まず すべからく運動は いきなり負荷をかけたりすると どこかを痛める
ただし 日ごろから鍛錬し どんな不測の事態でも瞬時に反応できる体の人はべつであるが・・・
そういうひとは 昔日本にはゴロゴロいた
つまり 武士である
武士はいつでも敵に突然切りかけられても 瞬時に対応できる態勢をとっていたので
とりたてて準備はいらない むしろ準備していたら死をまねく
したがって 日ごろから最小の筋肉の動きで 最速の動作ができる鍛錬をしていたのである

さて
話は現代の慢性腰痛もちの人の ことであるが

かっては腰痛のひとに むやみに腹筋体操をすすめる医者がいたが
今ではよほど勉強不足の医者以外は 腹筋運動をすすめない
腹筋運動が 逆に腰をいためてしまうことが流布されてきたからである
実際に腰痛もちの人は 腹筋をやってみると
ますます悪化する
とくに 椎間板に問題があると 腹筋運動はますます椎間板に負荷をかけ不快が増す
それでも どうしても腹筋運動をやりたい人は
以下の図のように 足を高くもちあげてすると 腰とくに椎間板への負担は軽減する

 

これがもっとも腰に負担をかけない
逆に した図のやり方は 避けたい

 

これだと とくに背筋に無理な力がかかり
背中痛のあるひとは ますます悪化するおそれがある
これでわかるように
水泳の平泳ぎの姿勢を思い起こしてほしい
顔が水面上にでるときの腰はそりかえり 背筋にかなりの負荷がかかり
腰に過度な負荷がかかるのである
ただしクロールについては かかる力は 体の縦方向にのびるので
腰は過度な負荷がかからず かなりリラックスしていて
腰には良好な姿勢である
自転車こぎの姿勢も ここまできていかに腰に負荷がかかる 腰にとって悪劣であるか想像できると思う

かように やみくもな運動は かえって体をこわすが
それにひるんでなにもやらないより まず体を動かした方がいいので
たとえ 結果悪化したとしても それは教訓であり より身体の動かし方の創意工夫への道の入り口に立てる契機となるので
結論は 体をやみくもにでも動かさないより動かした方がいい となる
9月は そういう月である