2月に入り 圧倒的に訴えが多くなるのが 冷えのつらさである。
とりわけ 2012年のはじまりからは大気の冷えは強く
もともと 冷える体質のひとは 深刻でその分 春を待つ心情は胸をうつものがある。
ただし
整体にやってくる人々は 冷えが主訴になる人はほとんどなく まずは副訴 つまり苦痛の優先順位はトップではない。
それというのも 冷えに悩む人は それよりも重大な問題をかかえており
冷えよりも さらにつらい現実をかかえているからで
冷えに悩む人は、多くが 多重身体愁訴となっている。
それというのも 冷えの病理原因が そもそも多重の不快を呼ぶ特性からくることによる。
したがって 実際 冷えを訴える患者は
整体の施術を受けながら 次々と不快や苦痛を話し出すもので、
時には 話をじっくり傾聴するだけで 時間が終了してしまうこともあるくらいであるが、
この 話をじっくり聞いて 冷えの背後にどのような問題が伏在しているのかを分析するのが
整体施術の方針を決める重要な手がかりとなる。
では
冷え性に悩む人に 併発している症状を列挙してみよう。
慢性疲労
低血圧
下痢 あるいは 便秘
月経困難
頻尿
のぼせ
肩こり・背中痛・首のこり
頭痛
ざっと こんな感じで とくに女性が多いのが特色である。
それは 冷え性とは 現象的にみれば 末梢の血管の収縮が長く続くことで血行不良になるこで発症するもので
この 末梢血管が収縮状態で固定化してしまうのが 女性ホルモン分泌の不安定によりおこることによる。
いうまでもなく
不断におこるストレスが 冷え性の遠因になることが指摘されるのも このストレスが女性ホルモン分泌の乱調をひきおこすからである。
かつては 更年期障害のひとつといわれてきた冷え性であるが 最近の特徴は 若年の女性の冷え性の訴えが多いことである。
冷えの部位も大別すれば
手先・足先の末端の冷えと 体の芯から冷えて背骨のあたりがいつも冷風がさかまいている感覚の冷えがあり
体の芯からの冷えは 内臓の弱体が原因であることが多くこうした場合
整体 M I K U N I では
腎臓 肝臓 胃 腸 の活性化を 第一の施術方針として 脊椎を縦走するかたちで背中全体の発熱をうながし もって内臓の刺激をはかる。
体のなかで 暖炉のオレンジの炎が着火するイメージで施術すると
施術者の手のひらも あっというまに熱をおび 患者の脊椎一体は にわかに発熱する。
もうひとつ 注目すべきは 横隔膜の可動状況であり
体の芯の冷えがある人は 一様に呼吸が浅い。
呼吸の浅さは つまりは横隔膜の動きが小さいことを意味し
本来 横隔膜は体の臓器の間を縦横に動いて 臓器への刺激を活発に行って 臓器の活性化をうながすのだが
そのパワーがひ弱であることになる。
横隔膜は その活発な動きで 体の内側から内臓と筋肉をマッサージする結果となっており
呼吸の回復は 身体の温暖化を回復させ
冷え性予防となる。
深い呼吸ができる体にすることが 整体の施術のひとつである理由がここにある。
体の芯から冷える人は 何重にも服をきても どんなにストーブであたためても
いっこうに 体があったまってこない経験があるだろうが
こんなときは からだをあたためる食べ物とともに 呼吸を深くする技術を実践すると
2月の極寒の冷気のなかでも 体の芯に暖炉の炎が着火するはずである。
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