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 血



血は
まさに生命の中心であり
その重要性は認識しているものの
実はかなり
あいまいにしか
とらえていないことが多い。


血をわかることで
ヒトの身体の仕組みの基礎がわかり
健全な身体とは何をさすのか
が腑に落ちる。
こうして
整体が
なぜ血の動向を最重要視するのかを
充分に理解できてしまう。

以下の項目の順で血を説明する。




 血行よくするとはどういうことか
 
 血液とは何なのか?
 
 整体




血行よくするとはどういうことか

『血行をよくする』とは
どういうことであろうか?


『血行がよくなる』実感は
たとえば、
体じゅうがポカポカしてくる
顔色が生気を帯びてピンクに染まる
軽快感が沸き上がり体が爽快になる
皮膚にハリがでて時にかゆくなる
内臓が活発に動き出す
脳内がすっきりとして思考が明解になる
うっとりとして気分がよくなる
体に蓄積された疲労がとれていく感じ
 ・・・・ などなど 

『血行がよくなる』とは単に
血の流れのスピードが速くなる
という単純な事ではない。



そもそも血液は
24時間中相当なスピードで
全身を駆け巡っており
1分間60秒で
 心臓の左心室を出発した血液は
動脈から静脈をめぐり
全身の血管をめぐり
 再び心臓の左心室に入りこむ。

この速度は
早すぎても遅すぎてもいけなくて
適度な速度を維持することが大切であり
『血行がよくなる』とは
まずこの決められたスピードを
健全に維持する事で
そのスピードが早くなることでない。

たとえば
心臓から勢いよく送り出された血液は
大動脈では毎秒50cmの進行速度、
毛細血管では
毎秒0.03mのかなり緩慢な速度となる

大静脈では
毎秒15oの進行速度。

こうした
 決められた血のスピードがある。

このように
『血行がよくなる』とは 
血の流れが単純に
スピードアップする事とは
根本的
まったくちがうのである。

では
『血行がよくなる』とは
何をさすのであろうか?
それは 血の流動能力が向上して
血の構成成分が良質になる。
次に
血管の品質が向上する。
そして
血流のテンポとリズムが理想的になる。
この3つの要素を
推進できる状態を指す。

血液の働きは
1 酸素と栄養を細胞に分配する
2 細胞の老廃物を運搬排出する
3 細菌癌等を排除する免疫機能
4 体温を恒常的に維持する機能
となりこの4つの働きを推進する事が
『血行をよくする』目的となる。
なかでも
酸素の供給と
老廃物の二酸化炭素の排出は
血液の最も重要な任務である。

『血行をよくする』とは
つまり血の流動能力を高め
血液の運動展開を推進することになるが
なかでも
いかに酸素と二酸化炭素の代謝を
血液中において高めるかは
最重要課題となる。
このため
呼吸活動の中心にある
血液の酸素と二酸化炭素の
代謝の推進は
『血行をよくする』の最大目的となる。

では 
『血行をよくなった』とは
何をもって言えるのであろうか?
それは
呼吸が深く楽に陶酔のようになる。
からだが軽く気持ちよくなる。
痛みや不快や不調が軽減する。
内臓がすっきりする。
気分と機嫌がよくなる。
脳内が清浄され生き生きする。
顔色がよくなり快活になる。
などなどの変化があらわれる。

『血行がよくなる』には
それほど複雑な手法がいるわけではない。
たとえば
少しの運動や体操だけでも
『血行はよくなる』こともあり
うれしい出来事があるだけでも
『血行はよくなる』こともある。

つまり
それほど血は容易に変容する。
この血の性質を最大限利用して
全身性の健康にせまろうとするのが
整体である。

 血液とは何なのか?

血液は
酸素と栄養・ホルモンを
体中の60兆個の細胞に運び
その後
二酸化炭素と老廃物を
ふたたび心臓にもどすという
輸送循環で生命維持をおこなう。
このため
血液流動性がなめらかにいき
血液成分の清濁や品質が理想的であれば
体調は維持できる。
とくに
体内に病巣や病原菌などがあれば
血液はこれと戦うために
瞬時に臨戦態勢を取り徹底的に戦う。
また
疲労物質や老廃物が増加すれば
これをいち早く排出する為に
血液はフル稼働して
老廃物を処理する為に流動性を高める。


『血行をよくする』とは
つまりこうして血液の働きを促進して
からだの不調や痛みを治癒する事である。

その血管の長さは驚異的に長い。
ひとりの体の中の血管の全長は
地球を2周半するとのことで
笑えるほど長い。



血管は
動脈、静脈、毛細血管と3種あり
その合計距離が地球を2周半。
長さで言えば
とくに毛細血管のはりめぐりが広汎で
それが全長が長い由縁になる。
毛細血管は動脈と静脈の中間にあり
体中の細胞との間で
動脈の酸素と栄養物を与え
老廃物を引き取り静脈に流す。

そのイメージイラストが下記

毛細血管が末端で
動脈と静脈をつなぐ。

動脈と静脈の循環系図は
以下のイラストである。




赤のラインが動脈、
青のラインが静脈、
緑のラインを門脈、
と呼ぶ。
血液循環の出発は
肺である。
肺が呼吸によって得た酸素を
動脈で心臓の左心房に送る。
次に左心室から動脈に
酸素をたっぷりのせた血を送り出す。
その後
各臓器に届けて
次に二酸化炭素を静脈に乗せて
心臓右心房に送り返し
その後右心室から肺にいき
二酸化炭素を送り込む。
これで一環する。

緑ラインの門脈血とは、
腸で吸収された栄養素を
肝臓に送る特別ラインであり
肝臓で腸からの栄養物を
貯蓄する準備、毒物解毒、などを行う.

血液の特徴的な構造が
血管平滑筋という特別の筋肉が
血管を冠状に取り巻いている事である。
血管は
よどみなく血液を流動運搬するため
収縮と拡張が順調にできるよう
血管平滑筋という
血管に特化した筋肉が存在している。



その特徴は
短縮するときの短縮力が
きわめて強力であることで
そのストロングパワーで
血行をよくしている。

とくに動脈では
収縮と拡張を強力にするため静脈より
大量の血管平滑筋が存在する。

血管平滑筋の収縮と拡張は
自律神経で管理されて
その収縮と拡張で
血流の量の調整をしている。
たとえば
外気の温度変化が体内に影響しないよう

血管平滑筋の収縮と拡張で
血流を調整して
体温をできるだけ一定に保とうとする。
また
睡眠時、運動時、安静時、興奮時、
などにあわせて
血流を調整し極端な流動変化を回避する。


血管平滑筋による血流調整は
脳においてのみこれが
おこなわれず
脳においての血流は変動が無いように
一定的に保たれている。
脳内の血流が変動的であると
虚血や失神などが出てしまうからで
脳内の血流だけは特別に
平穏が保たれているのだ。

血圧は
血液流動の原動力となる心臓の拍動の
圧力となる。
全身の動脈の流動性が低いと
心臓が判断すると
心臓は血圧を高くして
流動性を高めようとする。
こうした自動調整を心臓は行っている。

また
全身の骨格筋はみずからの収縮活動で
血管を刺激して
物理的圧力で血液流動性に貢献する。
とくに静脈においては
心臓から遠位にあるために
その流動の動力として
全身の骨格筋の収縮にたよる。

こうして
全身の骨格筋の柔軟性は
血液循環に大きく影響する。

たとえば
ふくらはぎの筋肉群は
その収縮力で静脈の作用を大きく高めて
老廃物をいち早く排出する為に
大きな作用している。
ふくらはぎが
第2の心臓と言われるのは
このゆえんである。



血液の成分
血液の成分は以下の様に分かれる。 





血液の流動性の優劣は
血液そのものの成分によっても
左右される。
いわゆる
血液サラサラとはそれを意味する。
血液の粘度が問題である。

イラストのように

血液成分は主に
55%の血漿と 40%の赤血球で占める。
このため血液の粘度は
血漿と赤血球の粘性でほぼ決定される。

赤血球は
直径が8μmの
両面が凹の円盤型の細胞であり
その表面積は凹型になっている由縁で
表面積が大きいのが特色であり
これが
酸素輸送の効率性を
高めている特色となっている。
骨髄で
新たに生まれたばかりの若い赤血球は
直径も大きく
凹中くぼみの状態も
鮮明でありよく維持されている。
ところが
120日の命をもつ赤血球が
老化するにつれて
凹中くぼみはあまくなり
厚みを増し球形に近似してくる。
こうなるとにわかに
赤血球の流動性は低下する。

赤血球の膜
脂質とタンパク質のモザイク構造と
なっており
それが
外力によって自在に変形できる特性を
赤血球に与えてる。

血液の粘度については
以下のようなことがわかっている。

成人男性と成人女性を比較すると
成人男性の血液粘度が高い傾向があり
これは
成人男性が赤血球の数が多いことによる。

女性は
閉経後に
血液粘度が高くなる傾向がある。

喫煙者は喫煙の進行にともない
血液粘度が高くなる。

血圧の上昇は
血液粘度の上昇を生む。

血漿中のコレステロールの増加は
血液粘度の増加の要因となる。


整体

血は
整体において特別な位置を占めている。

血が生命活動の中心にあり
その血の動向が
痛みや不調や不快と
密接で直接的な強い関連性がある。
このため
血液流動や血液成分の変容や血管性能
などの微妙な調整で
即効的に、根本的に
患者の体に驚くべき効果があらわれる。

血は
心臓と肺とともに
呼吸活動の中心にあり
血のささいな流動性の活発で
呼吸の深さが変容し
病巣や疼痛や疲労が
軽減する。

ここで呼吸について
呼吸とは2種類ある事を述べてみよう。

ヒトの呼吸活動は2種類ある。

一つ目はだれもが知っている
肺で
酸素と二酸化炭素を呼吸することである。
この呼吸は次に
肺と連動した心臓を経由して
動脈と静脈に運ばれ
最後にまた肺に帰ってくる、
一連の動きだ。

二つ目の呼吸はあまり知られてないが
これは
毛細血管と細胞の間でおこなわれる呼吸で
動脈から毛細血管にはいった
血液は毛細血管と細胞の間で
酸素と二酸化炭素のやり取りをし
細胞内でATPという物質をつくる。
これが第2の呼吸である。
ATPとは
細胞内でエネルギィとなる物質で
これが細胞レベルでの
ヒトのエネルギィの中心となる。

もちろん 整体は
細胞レベルでの
ATP産出をする
この第2の呼吸の活発もねらい
からだじゅうの
毛細血管と細胞に対峙している。

血液流動の活発は
皮膚の刺激し、
内臓の刺激し、
筋肉群の柔軟性を高め、
骨の矯正を誘い、
全身性の軽快をもたらす。
こうした
全身性の軽快がさらに
血液を刺激し血行を一段とよくする


整体は
血を標的にすることで
このような好循環サイクルを
生み出すのである。



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