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2024年2月の整体 |
断食とケトン食 |
整体MIKUNIに来院する方で 最近 断食ファスティングをする方がとみに多い。 だいたいが2~3日の断食ファスティングだが 当院の指導する断食ファスティングは、 水のみを口にする完全断食なので その準備と復食(徐々に食事を元に戻す)の日数を さらにカウントすれば 2~3日の完全断食日の倍の 5日~6日がトータルの断食期間となる。 そのやり方の指導書は詳細に記して 断食ファスティングを行う患者に手渡す。 断食ファスティングの目的はそれぞれ多彩だが その効果は だいたいが思ってもみない変化が 心身ともにいくたもあらわれ 単に体重の増減だけではない 身体改造の奥深い哲理の一端を気ずかせてくれる という副産物をもたらす。 今月は 断食ファスティングのメカニズムの基本となる ケトン体について記してみよう。 ケトン体とは 比較的に最近研究が進んだ項目であり その驚くべきパワーと活動に 次々と新たなケトン体の活用理論が 展開活用されている。 断食の身体改造のメカニズムもそのひとつであり 断食自そのものは古代よりあったものの 断食の身体に及ぼすメカニズムは ケトン体の概念が確立されたことで 飛躍的な解明が進んだのである。 ケトン体システムとは、 食物がまったく体内にはいらない飢餓・断食の場合 体内ではグルコース(ブドウ糖)が枯渇する。 そうなると生命の危機、とくに脳の危機となる。 この危険状態を脱出する為に 人体は肝臓でグルコース(ブドウ糖)の代わりに ケトン体という物質を生産し 体内・脳にこれを供給し生命維持を行う。 ケトン体の原料は 体内に貯蓄されている脂肪とタンパク質であり この2つとミトコンドリアが肝臓で合成され ケトン体が生まれる。 つまり グルコース(ブドウ糖)が体内に入ってこないと 感知されるとグルコース(ブドウ糖)の代替として それまでに体内蓄積された脂肪とタンパク質が ケトン体を肝臓で生産するのである。 このケトン体システムこそ 断食ファスティングの体重減少原理である。 じつは 飢餓・断食時に遭遇して ケトン体の活躍は 実はこれだけにとどまらず 体内にケトン体が出現すると同時に 生命の覚醒、寿命の延長、脳の蘇生、内臓復調 などの身体改造が同時に進行することが 報告されている。 これがいわゆるケトン体効果・ケトン体改造 と呼ばれるもので 断食ファスティングの身体革命につながる。 たとえば ケトン体は 腸内で活躍する腸内細菌の活動を活発にする。 てんかん患者のてんかん発作の軽減する。 体内の炎症に対抗する効果がある。 サーカディアンリズムを改善し睡眠障害を治す。 などの報告が発表されている。 もちろん ケトン体が産出されるのは飢餓・断食だけでなく 炭水化物摂取の抑制 つまり糖質制限でも 恒常的に発動される。 これが糖質制限、またケトン食、などの あらたな健康法の原理になっている。 最新のケトン体の研究は とくに脳の活動に集中されており それは脳が 特にに大量のエネルギィ源を必要とする部位であり 脳内改革、脳の病態、脳の老化、 などの特効治療として積極的に ケトン体を脳に送り込む手法の研究が開花している。 たとえば 認知症のアルツハイマの防御策として 脳の海馬という部位に 豊富なエネルギィを絶えず送り込むことで 海馬が小さくなってしまう事を遅らすと アルツハイマの出現も遅らせる要因となるのである。 そのエネルギィ源こそケトン体である。 また ひとを幸福感にみたすホルモンの代表である セロトニンは脳内物質であり セロトニンをたっぷり分泌させるにも ケトン体によって 豊富なエネルギィを脳に送り込む必要がある。 ついひと時代前までは 脳で消費されるエネルギィ源は グルコース(ブドウ糖)だけという 考えが主流だったのが医学界の主流であったが ケトン体の研究が進み 現在では脳のエネルギィ源は グルコース(ブドウ糖)とケトン体の2つ という論がついに定着した。 ただし ケトン体の脳へのエネルギィ供給は あくまでも無条件でされる訳でなく 緊急・危機・緊急のような特別の状態の場合の 活動となるので血糖値が安定しておれば ケトン体の登場はない。 ようするに ケトン体はグルコース(ブドウ糖)の状態で 出動するかどうかが決まってくる。 ただ ここで胎児の場合は事情が大きく違う。 つまり赤ちゃんが母胎の腹の中にまだ居る場合は 胎児の脳では 常時 エネルギィ源の60%がケトン体だそうである。 つまりそれだけ胎児は脳での エネルギィが必要とされるのである。 その後 出産した赤ちゃんは産後1年間は グルコース(ブドウ糖)がメインで 脳でのエネルギィ消費がおこなわれる。 で 問題は成人後のエネルギィ源である。 すでに述べたように ケトン体の身体能力を改造する力はあなどれなく 理想のエネルギィ配分は グルコース(ブドウ糖)とケトン体の2つを ハイブリッドでおこなうことなのである。 ではどうすればハイブリッドになるのか? 簡単である。 断食するか、絶食するか、 グルコース(ブドウ糖)つまり炭水化物の摂取を 減らす糖質制限のこと、 この3つのいずれかである。 つまり 一番手っ取り早いのが 炭水化物の摂取を減らすだけで肝臓が けなげにケトン体をせっせとつくってくれる。 こうして ハイブリッド・エネルギィの身体になると 引き締まった身体、さらに 冴えわたった頭脳がもたらされる。 つまり 断食ファスティング と同じ効果があらわれる。 断食とケトン体はこうした関係にある。 |
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