昨年大晦日の31日の日本経済新聞の報道によれば
腰痛に対する 新しい診療ガイドラインを 日本整形学会と日本腰痛学会が提出したという。
その記事にもとずいて内容を判断すれば
今までの整形外科での腰痛診療の実際の臨床のやり方から考えると一歩進んだ提言の内容となっているが
整体界をはじめ 腰痛治療に取り組む民間の機関などからすれば とっくの昔からわかっていた話が多く
いまさら と 苦笑せざるえない。
さらに 腰痛治療のもっとも基本の触診の必要性に言及が及んでない点
実際にどう具体的に腰痛を治療するのかがあいまい
など不完全な点は随所にあり
実際に腰痛でくるしみ どうしたらいいのか途方にくれている人にとっては
にわかの光明が差し込んだわけではない
ただし こうした動きが 腰痛治療の効果の高いより実際的な動きに拍車がかかり
日本人の身体改造の勢いを増すことは かすかに期待できるので
この点 新年にあたり瑞祥 ずいしょう に満ちた記事といえなくもない
では具体的に どんな記事の内容かみてみよう
腰痛分類にあたり
原因が特定できない腰痛が85%であり その原因のひとつとして
人間関係 不満 ストレス など心理的社会的要因が関与している
強い証拠が認められる
|
画像検査をすべての患者に行うことは必要ではない
|
原因が特定できない腰痛に対しては
安静が有効ではなく 運動療法が有効
|
以上の3つの点に要約できる
それ以上の詳細は新聞紙上では不明であるので 勝手な言及はしにくいが
これから推察し このガイドラインに次の疑問がわいてくる
原因が特定できないのに なぜ心的要因を強調するのか?
画像ではなく では何によって腰の状態を判断するのか?
原因が特定できないのに なぜ運動療法が有効と判断できるのか?
結局 整体の基本である 触診、 整体以前に 医学の基本でもある 触診についてなにも言及がないのはどういうわけ?
もちろん 整体でも 腰痛の原因のひとつとして心因的な側面があることは自明なのだが
問題は心因的なものが どう具体的に身体に影響し反映されるのかが問題であり
それを 一人一人の患者に提示できなければ 施術方針が立てれない
ここで 今一度 腰痛の人がどうした治療を望むのか考えてみよう
要約すると
腰の痛みをとりたい |
腰の可動がせまくなり 動きが制限される |
腰が調子悪い為 全身の姿勢が悪い |
腰が悪い為 内臓へ影響を心配 |
これらを解決するために 結局その身体的原因を特定できなければ 治療のしようがないのが事実である
心因的な原因は あくまでもその遠因であり 腰痛の近因はあくまでも身体的に異常があるからで
その近因・遠因 ともに解決しなければならない
このことからもわかるように 腰痛の近因である身体の異常を触診しないということは
完全な片手落ちであり 触診せずに何を治療しようとするのか?
あなたの深刻な腰痛は こうした記事で解決の糸口になるのだろうか
|