敗因





fとmがなかよしだったのは

あの一週間のあいだだけ



雨が降り

ガラスは曇り

風にふるえるmと歩いた



今はもう

時空の果てにいるmを

fの次元につれてくることさえ

不可能だ



fとmがなかよしだったのは

あの一週間のあいだだけ



そもそもそれが勘違い

出会ってしまったこの不幸



fがmを好きだといえば

mがfに憎しみを抱く



金輪際視界から消え去れとmは呪い

fはmに消えない傷を残しながら

うしろめたい勝利を宣告する



おたがいの傷と

消えない関係が残る



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