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月刊『 本棚の溜息』100号(1998年10月号)


★「どむか」10月14日(水)午後8時より★

【今月の本棚】

▼「三都古書店グラフィティ」は「東京古書店グラフィティー」の関西 (大阪・京都・神戸)版。池谷伊佐夫著、東京書籍刊。
巻頭に値札コレクション等のカ ラーページ有り。こういうコレクションもあったか!という感じ。詳細なイラストと地 図で、実用度も高い。

▼高橋徹「古本屋月の輪書林」(晶文社)は、装幀からしてユニ ーク。古本のように、手書きの書名・値段が表紙に刷り込んである。ブックデザインは 南伸坊氏。日録を通じて、生活感が浮き出てくる。その道一筋ん十年、大家の書いた古 書回顧録と違って、気軽に読めて親近感が湧く。
九月の出版ニュースの表紙は「読書案 内」ということで、晶文社の本に挟まっているリーフレットが取り上げられている。晶 文社のそれは、その分野毎の本の紹介になっていて、本書の場合は、装幀の南氏、文中 に登場する坪内祐三氏の著作や、本・本屋関連書の紹介になっている。次に何を読むか 、非常に参考になる。

▼渋谷パルコの店先で、「note」というフリーペーパーを見つけ た。
105×148ミリメートル、まさに小型の手帳大で、カセットラベルやぬりえ、 履歴書、各自の作品、など何でも有りの自己表現メディア、とでも言うのか。まとまり は無いが、体裁が手帳だから、まあいいのかな、という気にさせる。ポケットに入れて おいて、いざというときにはメモ帳にもなる、なかなかユニークなメディアである。

▼「この国の仇ー反論できない正論を討つ」(福田和也著・光文社)を読む。
賛成反対は 別として、なかなか興味深い内容であった。読み終わって、ジャケットを外してみると 、裏の背表紙のところに、小さく書名と著者名が印刷されている。裏返してカバーを掛 けると真っ白だが書名と著者名は分かるという仕組みだ。別に読んでいる本が何である か、隠すため、という事ではないだろうが、わざわざ一回分印刷回数を増やすのだから 、何らかの意図はあるのだろう。

▼IN POCKET9月号に京極夏彦氏の書斎(仕事場)が載 っている。書棚に囲まれた、天井の高いなかなか落ちつけそうな部屋である。メゾネッ トになった中二階は水木しげる氏の名を取った「水木楼」という和室。「本棚は外化し た脳である」という氏の言葉は、涙が出るほど共感できる。なぜ妻はそのことを理解で きないのか。

【バベルの図書館】

NTTインターコミュニケーションセンター (新宿・初台)で10月25日まで文字・書物・メディア「バベルの図書館」展開催。
アーティストは、山口勝弘 、幸村真佐男、鈴木了二、徐水。
山口氏の作品は「モレルの発明」。私の手がけた19 91年松屋銀座での展覧会の時に製作した作品だ。なのに、カタログの略歴にその表記 が無い!ちょっと落ち込む。
幸村氏の作品は、五文字漢字のサンプリング。膨大な無意 味な熟語がプリンターから吐き出され続ける。
鈴木氏の作品は図書館の建築。しかしそ こには廊下しかない。コンセプトを示したプリントは、書皮的な側面も持つ。
徐氏は、 漢籍の体裁をとるが、そこに示されているのは存在しない創作漢字。自分の名前を打ち 込むと、呼応した「存在しない」漢字が印刷される。その数四千というから、気が遠く なる。

【10月のどむか】

98年10月14日(水)午後8時より例会。
オーストラリア・ワイン ・カフェ「THE ROCKS125」(渋谷区松涛1の26の22電話3469ー0 125)にて。東急文化村の先、セブンイレブンを越えてローソンと薬局のある五差路 を右斜め前方へ、畳店の先。急な連絡や道に迷ったら、「どむか」認定公式ライフプラ ンナー兼「どむか」幹事長梶村陽一のケータイへ(020ー536ー15**)。 神泉駅からは歩3分位。会費は五千円位。あっと言う間に楽しい時間は過ぎていく。一度で は、話し尽くせない。何度も来た者が得をする。名刺はちょっと多めに持って、いざ渋 谷へ。主宰人敬白。(10月3日某催事にお越しいただいた方に厚く御礼申し上げます)

【どむかインフォメーション】

▼ 100回目 の溜息!!「本棚の溜息」100号、「どむか(さろん・ど・むかむか)」100回記 念の「どむかスペシャル」は本年11月1日(日曜日)夕刻、南青山・blueで開催 予定。素敵な仲間、素敵な会話、素敵な場所で素敵な時間を!今からスケジュールを空 けておいて下さい。お得意な分野での監修、企画、カンパ、差し入れも募集中!助っ人 (実行スタッフ:会計とか、受付とか、呼び込み、客引き、チラシ配布とか!?)も大 募集

▼スペシャル・ど むか急遽開催(略称:たま・どむか)11月5日中野で行われる「国立高校同窓会懇親 の夕べ」終了後に実施、詳細は梶村(上記携帯)までお問い合わせを。

▼書皮友好協会98年度の大会は11月21−22日名古屋にて開催決定!会場 は「ルブラ王山」(公立学校共済組合名古屋宿泊所)。

▼画家いいじまえみプレゼン ツ「注文の多い展覧会」がキャナルシティー博多のいろんな場所で10月1日から11月3日まで開催。 リクエストの受け付けは9月15日まで。急げ!。9月30日までと10月1日ー11日、24日、25日は「あの」画伯 と福岡で会える!急げ!


★どむか主宰・「本棚の溜息」編集発行人/帰山健一
★平成10年10月5日発行
★ E-mail:BXJ05656@nifty.ne.jp
★勤務先/100-8066日本経済新聞社総合事業部Tel5255-2847、fax 5255-2860
★E-mail kaeru@tokyo.nikkei.co.jp【どむかPATIO】GFA02534パスワードchoryu1#

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