クラスに同じ誕生日の人の組がいる確率を計算することなどから、余事象について深く理解し、
結果に対する驚きによって確率に興味をもち、単元の有用性を感じるのが、この教材のねらい
である。
天気予報で「降水確率が40%」といわれたら、あなたならかさを持ってでかけるだろうか?
「降水確率が40%」とは、「1mm以上の雨が降る確率」が2/5ということなので、
雨が降らない確率は1-(2/5)=3/5(=60%)ということになり、雨が降る確率より
降らない確率の方が高いことがわかる。
ただ、雨が降る確率の方が小さくても、雨に濡れると困るので、多くの人は降水確率が40%で
かさを持ってでかけるのではないだろうか?
クラスに少なくとも1組は同じ誕生日の人の組がいる確率を求める。
同じ誕生日の人が1組もいない、つまりクラス全員の誕生日が異なる確率は、
1クラス40人のときは、365P40/36540なので、
少なくとも1組は同じ誕生日の人の組がいる確率は、1-(365P40/36540)≒0.89123
となる。よって、約9割の確率で同じ誕生日の人の組がいるわけだから、
約9割のクラスには同じ誕生日の人の組が存在する計算となる。
ある年に、実際に1学年10クラス調べてみた所、うまい具合に9クラスに同じ誕生日の
ペアがいた。