次のような概念モデルを用いて、鈍角の三角比をイメージすることが、この教材のねらいであ
る。鋭角の三角比をイメージするときか実際の測量問題のときに、「斜面を1だけ登ったとき
の標高差がsin(正弦)で、水平移動距離がcos(余弦)である」という話をしておくこととする。
そして鈍角の三角比をイメージするときに、実際にはあまりありえないが「鈍角の絶壁を登る」
と考え、斜面と同様に標高差がsin(正弦)で、水平移動距離がcos(余弦)とイメージする。
例えば、図1のように120°の絶壁を登る?ときは、
標高差は60°の斜面を登るときと同じなので、
sin120°=sin60°=√3 / 2であり、
水平移動距離は60°の斜面を登るときと距離は同じであるが、
進む方向は反対なので、
cos120°=-cos60°=-1 / 2であることがイメージできる。