2次関数を利用して、物の高さを測る実験や話を通して、現実事象との関連や単元の有用性
を感じるのが、この教材のねらいである。
まず、ソフトボールとストップウォッチを使って、自由落下と2次関数の関係に気づかせる
実験を行う。ソフトボールを、高さ0.5m,1m,1.5m・・・から落とし、落下時間を測る。
正確に測るのはけっこう難しいが、測定回数を増やして平均をとると、ある程度正確な値を
測定することができる。測定結果をグラフにすると、時間 t と高さ h の関係が2次関数に
なっていることに気づくことができる。
実験がうまくいくと、h=(1/2)gt2(重力加速度g≒9.8m/t2)のグラフに近似する。
安全性が確保できれば、この関係を利用して、物の高さを測る実験をすることができる。
ハイキングにいったときに、川にかかる橋の高さを測ることができる。
下に人がいないなどの安全性を確認した後、川に向かって石を落として、その石が
川に落ちるまでの時間を測る。(初速をつけないことに注意)
計算しやすいように、重力加速度g≒10m/t2とすると、h=5t2となり、石が落ちる
時間が1秒だと高さ5m、2秒だと高さ20m、3秒だと高さ45m・・・であることを
簡単に求めることができる。