自ら測定した具体的な数値関係から、自ら正弦定理を発見することで、公式をしっかり理解する
ことがこの教材のねらいである。
以下の手順で、正弦定理を発見する実験を行う。(用意する実験器具;定規、分度器、電卓)
★直径10cmの円を書いたプリントを配り、生徒がそれぞれ円に内接する三角形を自由に書く。
★内接三角形の各頂点を A , B , C として、それぞれの内角を分度器で測る。
★BC=a , CA=b , AB=c として、それぞれの長さを定規で測る。
★それを以下のような表にまとめる。(中の数値は例)
A=53° | sinA=0.7986 | a=8.0 | a/sinA=10.02 |
B=78° | sinB=0.9781 | b=9.8 | b/sinB=10.02 |
C=49° | sinC=0.7547 | c=7.6 | c/sinC=10.07 |
※sinA と a の関係を考え、その関係を考察してから、
表中の a/sinA= ,b/sinB= ,c/sinC=を書く。その後、その値を電卓で計算する。
★ひとりひとりのデータが違うので、a/sinA の値を発表する。それぞれがどんな三角形を書いて
も同じ結果(値が直径と同じ10)になることに驚く。
★外接円の半径をRとしたとき、2R=(a/sinA)=(b/sinB)=(c/sinC)となりそうなことを確認し、
後日、正式に証明する。