薪による窖窯焼成 その13.











○平成20年10月の窯焚き目指して作陶開始
前回の5月焼成はぐいのみにターゲットを絞って試行錯誤してみた。
今回は徳利の研究
楡窯の窯焚き予定は10月なので6月からそろそろと作陶を始めた

●徳利の研究
・徳利ほどプロと素人に出来栄えの差がつく作品も珍しいのではないか
・簡単そうで難しい
・花器なら少々重くても何ら問題ない。むしろ、重いことによって生けた花が安定するということもある
・徳利が重くては酒の量が減ってしまう。飲兵衛の徳利は軽くなくてはならない
・が、これが難しい
・水挽きで挽くと水分が多いので高台周りに土がよってしまうので重くなる
・よって、必要な分だけ手にとって、これを玉作りで伸ばしていくのだが、今度は口の部分を薄く作るのが難しいときている
・いかに軽く作るかが今回の課題
・先ずは土を変えながら5個作ってみた
・作ってから乾燥させただけの重さも量ってみた
・左から順番に
1.黒陶土  320g
2.備前土A 350g
3.備前土B 340g
4.黄土    310g
5.信楽土  380g
という具合になった
・この段階ではまだ手に持った感じが重い
もう一段軽くしないと軽いという感じにはならないかもしれない
・目標とするのは2合入りで300gを切るあたりかなあ
・まだまだ修練が足らん!
・特に難しかったのは信楽の徳利。はぜ石が多く入っているので薄くするとコテに引っかかってつぶれること数度。その分少し重くなってしまった。湿台を使って削りを多くしてもよいのだが、この時もはぜ石にカンナが引っかかってしまい大きな傷跡を残してしまうので削りはほとんど入れなかった。
・こういうのは「習うより慣れろ」で数をこなして身体で覚えていくしかないのだろうなあ?   (2008.07.08)
●徳利の研究 2.
軽い徳利を作る
・何故なら、飲兵衛の徳利は軽くなくてはならないからだ
・そのほうが、多くの日本酒を飲めるというものだ
・目標は2合徳利で300g以下
・楡窯の栗原先生にアドバイスをいただき作陶開始
1.400gの本備前土をとり玉作りで伸ばしていく
2.50gほど土が余ったので、成形時点で350g
3.高台周りを軽く20〜30g削ったので正味320g前後
4.この後、乾燥で300gを切れるだろう。目標は達成できそうだ
5.写真の左が前回の作品で350g。今回は真ん中の280gと右の乾燥前で320g。乾燥後で40〜50g軽くなるだろう
6.高台周りをいかに薄く作るかがポイントと会得
(2008.07.22)