RAY BRYANT
RAY BRYANT TRIO "PLAY THE BLUES"
RAY BRYANT(p),RAY DRUMMOND(b),KENNY WASHINGTON(ds),HUGH McCRACKEN(harmonica) 1999年9月録音

いきなり来ました十八番、"GOTTA TRAVEL ON"。
レイ・ブライアントといえばこの曲を思い浮かべる。十八番中の十八番。1972年のモントルー・ジャズ・フェスティバルにオスカー・ピーターソンの代役として急遽参加し、ピアノ・ソロで絶賛を集めたのはもう30年も昔の話。その時の、この曲が凄かった。聴衆は唖然、呆然、拍手大喝采、という演奏だった。
以来、この曲はブライアントの名刺代わりみたいなもの。(このレコードについては、そのうち機会があれば触れたいと思う)

8曲目の"PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE"を除く全ての曲は12小節のブルースである。そのうち4曲にハーモニカが参加しているが、正直に言うと、なかった方がもっと良かった。しかし、あっても大勢に影響はない。
それ以上に、ブルース・フィーリング満載のトリオ演奏が素晴らしい。

"SLOW FREIGHT","C JAM BLUES"。この"C JAM BLUES"はレッド・ガーランドのそれと聴き比べるのも面白い。
"ST.LOUIS BLUES","AFTER HOURS"・・・・と続いて、最後は"THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE"(昔はよかった)。この曲はアマチュア・ジャズバンドのブルースの定番みたいな曲で、僕らもよく演奏したものだった。懐かしい!!

本当に、この1枚は、「JAZZの原点を、そして、ブルースとは何ぞや」ということを教えてくれる貴重な1枚である。
心して聴くべし!そして、心して楽しむべし!!                (2001.08.18.)



JAZZの原点、BLUES。
全編ブルース・フィーリング満載の1枚。
これを聴かずしてブルースを語ることなかれ。

独断的JAZZ批評 19.