"WHERE DO WE GO FROM HERE ?"
DON RANDI(p), LEROY VINNEGAR(b), MEL LEWIS(ds)
1962年1、2月スタジオ録音

アルコールのイケル方には酒の肴にもってこい。好きなアルコールを先ずは一杯、もしくは、もう一杯をグビグビといって、気分もリラックスしてからCDを挿入されることを勧めます。

僕の場合で恐縮だけど、やはり、ここは日本酒で行きたい。自分で作ったぐい呑み、志野でも、織部でも、備前でも信楽でも良い、その日の気分で好きな器を取る。そして、この器を使って酒を呑む。この酒は本当に美味い(全て、自己満足だが)。しっかりと五臓六腑に染み渡らせてから聴きたいものだ。(これこそ、「陶芸とJAZZ」の真髄!!)

やがて、間違いなく貴方にも至福の時が訪れるでしょう!そんな気分を演出してくれるのがこのCD。スピーカーから流れてくるジャズを心行くまで楽しみましょう。アフタービートで指を鳴らすことも忘れないように!

@"T.J.'S BLUES" 先ずはブルースでジャズの世界に誘いましょう。もう、LEWISのスティック・ワークを聴いているだけで心躍りだす。そして、VINNEGARのウォーキング・ベースの上をフィーリングたっぷりにピアノが踊る。「お代わり、もう一杯!」

A"WALTZING MATILDA" 実は"WALTZING"とあったので、「何で4/4拍子なのか?」と疑問に思った。ネット辞書で検索したところ、この曲は「オーストラリアの国民歌」だそうだ。つまり、この"WALTZING"は3/4を意味していないと・・・。洒落た美しい曲を本当に楽しそうに弾いている。共感を呼ぶ1曲。MEL LEWISのドラミングが最高!ブラッシュもスティックもドラムスはこうありたい!

B"I LOVE PARIS" アップテンポのアドリブが良い。ここでも、しっかりとドラミングに耳を傾けて欲しい。このシンバリングの素晴らしさを堪能して欲しい。
C"THAT'S ALL" この曲ではVINNEGARの堅実で逞しいベース・ソロが聴ける。
D"TAKE SIX" 題名通りの6拍子。
E"INTERLUDE" イントロの怪しさから、一転して、美しい曲に変わる。RANDIのオリジナル。

F"AUTUMN LEAVES" ファンキーでブルージーなフィーリングを堪能させてくれるRANDIのピアノは「ノリノリ」で聴き逃せないし、VINNEGARのウォーキング・ベースにもじっくりと耳を傾けたい。1コーラスのベース・ソロの後は、4バース(4小節交換)でのドラムスのソロも楽しめる。歯切れの良いブラッシュ・ワークこそ本物。
G"GYPSY IN MY SOUL" アップ・テンポの小気味良い曲。

ピアノ・トリオの名盤と言われるもの、ピアノの素晴らしさに加えてリズムセクションが素晴らしくなくてはいけない!MEL LEWISのスティック捌きとブラッシュ・ワークはこれぞ、ドラムスのお手本と言わざるを得ない。ドラミングを聴いているだけでも心躍ってくるのだ。VINNEGARのウォーキング・ベースが更に増幅させ、「ノリノリ」のRANDIのピアノが駄目を押す、そういうCDだ。酒を美味くするCDとして「manaの厳選"PIANO & α"」に追加した。但し、飲み過ぎても責任はとれない!  (2003.09.23)



アルコールのイケル方は
酒の肴に、どうぞ。
但し、飲み過ぎても責任は取れない。
DON RANDI

独断的JAZZ批評 155.