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『‐完全版‐ 原爆初動調査 隠された真実』 前編: https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/pGrz5p1yMG/ 後編: https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/pbWlL6vl7n/ | |||||
NHKスペシャル | |||||
初回放送は、二年前だとのこと。被爆直後の現地に入った調査団に加わって数か月に及ぶ滞在をしながら、94歳の今まで長生きをしている米兵がいることに驚いた。激烈な後遺症や死に苛まれた被爆者がいるだけではなく、被爆後に入市して被曝し健康被害や死に至った人がいるなかでの残留放射線の影響問題に対して、現に示されている測定データを封殺して、残留放射線は発生していないとの報告書を書かせた人物が特定されていることにも驚いた。ちょうど森友学園公文書改ざん問題における佐川元財務局長と同じような立場のアメリカ陸軍グローブス少将であり、理論的根拠を与えたのがオッペンハイマーだった。 番組では、グローブス少将が占領下での日本人による調査研究を禁じた後もアメリカ軍では調査研究を継続するばかりか、日本の独立承認後も続けていながら、研究成果については一切知らせず隠蔽放置するという非人道的な振る舞いを明らかにしていたので、そこに人種的偏見を受け取る向きも多かろうが、アメリカ軍は自国民に対しても同じようなことをしていたのは、先ごろ観たばかりの『放射線を浴びた[X年後]Ⅲ Silent Fallout 乳歯が語る大陸汚染』でも描かれていたとおりだ。 そして、それはアメリカだけのことではなく、ソ連でもアメリカ以上に露骨に人体実験をしていたと仄聞したことがある。根拠は持っていないが、さもあらんと思う。驚いたのは、核爆弾を投下したアメリカではなく、ソ連の調査団も入っていながら、放射線被害はないという報告を現場調査結果と異なる形でまとめていたことだ。投下責任に係る国際的な非難を恐れる必要がなくても、スターリンの意向に沿うためだったらしい。 軍事優先・人命軽視の恐ろしさは、掲げるイデオロギーにも国籍人種にも関係なく、権力主義と保身によって普遍していることのように感じた。共通する手法は、攻撃されることへの不安の煽りと隠蔽だと改めて思った。 | |||||
by ヤマ '23. 9. 7. BS1録画 | |||||
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