十数年前から・・
「これからの北海道は○○の分野で成長する!」と言われ続けていた。

バイオ産業 
1990年代、「これからはバイオの時代だ!」と
バイオの分野が持てはやされた時期がありました。
実際、バイオ技術の分野は幅広いので、多くの人が「バイオ産業」の詳細な部分が想像できず、、
バイオ産業が注目を浴びたようです。
しかし、その後、バイオ分野は、他の国と比較して、
国が積極的に投資をしなかったこともあり、
大きな成長分野とはなりませんでした。
「北海道こそバイオ産業にふさわしい地域、北海道はバイオを中心産業に!」と
言われましたが・・
頑張っている会社もあるのですが・・・実際は北海道の大きな成長分野になっていません。
EU諸国を初めとする先進国では、 DNA解析など国を挙げて バイオ分野に集中的に投資し、 成果を挙げましたが、 日本は予算の縦割・硬直化もあり、 バイオ分野に集中的な投資をされることは ありませんでした。  
   
幅広い分野にまたがるバイオ産業は、大きく分けると「食品・医薬品(医学)系」と「環境系」に分かれると思います。 
 
食品・農作物生産 (食品・医薬品系バイオ) 
今度は「北海道は農業だ!」という雰囲気もありますが、 
ご承知のとおり、すでに北海道は食料自給率がカロリーベースで200%に達しています。 
農業に力を入れるという事は、更に農業の生産量・一次産業の割合を増やすということでしょうか? 
北海道で作られた農産物、さらに獲られた魚産物は、何故かほとんど道外で二次加工され販売されています。 
北海道で作られた食品原材料を、わざわざ道外に運んで加工する・・・北海道には強い食品加工メーカーがない・・ 
この、食品加工業の弱さというのが、北海道の食品関連の致命的な部分となっています。 
道外の食品会社は、大手中小を問わず、新しい食品技術の追求、多分野・食品バイオ分野の開拓に力を入れています。業界で生き抜くために・・・ 
しかし、北海道のほとんどの零細食品会社は「ただ作るだけ」の同族系会社がおおいので、大きく羽ばたく力がないのです。 
 
環境・エネルギー (環境系バイオ) 
この分野も、広大な北海道ならば可能性のある分野と思われていましたが、 
強力なリーダーシップを発揮し、軸となるべき企業が見受けられません。 
 
コンピューター・IT産業 
2000年頃、札幌駅北口周辺を軸に、サッポロバレー(シリコンバレーのまね)たるIT産業の核となるものを作ろうとしていましたが、 
その後、果たして北海道の一大産業として大きく発展しているのでしょうか? 
結局、軸となる仕事を獲得できず、余ってい働き手を、大手メーカー等に対して貸す、事実上の派遣業になっている会社も多いと聞きます。 
いや、派遣業が主体に成りたっているほど・・・・。 
今現在の北海道には、IT関係の仕事が少なく、北海道に住民票だけ残して、 
仕事のある道外に出稼ぎに行っている人が多いと聞きます。 
今も、「(IT関連の) 公共事業が欲しい!」と叫んでいる零細業会社が多いのが事実です。 
 
  いずれの産業も、自分達で新たなビジネスを考案・開拓しようとはせず、他力本願で仕事をもらおうとしている事が
最大の理由なのですが・・
   
何とかして、他とは違う、そして官に頼ろうとしない力を身につけて欲しいものです。 
   
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記述 2010.09