■小笠原諸島・父島

本 数147〜153 本目
日 程02.8.4〜8.9
内 容ファンダイビング
場 所7ボート:洲崎〜日吉丸、沖二子、人丸アウトサイド、バラ沈、ドブ磯、マグロ穴、うしろ島北の根
透明度15〜25m
水 温25〜27℃ ウエットスーツ
見た魚ハンドウイルカ、ハシナガイルカ、イソマグロ、ロウニンアジ、カスミアジ、カンパチ、アオウミガメ赤ちゃん、シロワニ、マダラエイ、ユウゼン、ウメイロモドキ、ノコギリダイ、ヨスジフエダイ、アカヒメジ、クマザサハナムロ、アジアコショウダイ幼魚・成魚、マダラタルミ若魚、ハマフエフキ、タテジマキンチャクダイ、ヘラヤガラ、ハタタテハゼ、キイロハギ、ツノダシ、メガネゴンベ、ホシゴンベ、モンガラカワハギ、カノコイセエビ、小笠原固有クマノミ、ワモンクラベラ、等。


7/20 平年通り梅雨が明け、ふと気付くともう夏休み間近!?  しまった、夏休みの予定を何にも考えてない状況で、あれこれ考えることしばし、、、今年は何だか台風の当たり年のようだし、沖縄方面はちょっと前に水不足で大変のよう。 いつものところでのんびりくつろぐのがいいのか、行った事のないところに行って刺激を受ける方がいいのやら。 そう言えば、前々から行ってみたいと思っていた小笠原だか、再来年には超高速貨客船「TSL」が就航予定で雰囲気が変わってしまうだろうから、その前に行っておくべきかなぁと、ふと思いついた。 そんな訳で7/23、いつもは座間味のツアーでお世話になってるツアー会社「PIT」に電話予約し、7/29 ツアー費を振り込んだ。

8/4(日) 7:45 家を出て、路線バス、JRを乗り継いで浜松町へ、駅から歩いて約10分、9:00 竹芝桟橋に到着する。 手続きを済ませ、コンビニで昼飯を確保して乗船を待つ。 と、受付でもらった番号ではなく、乗船時に船員からもらう番号が寝床のもの。 乗船時の前後の並びに気を付けるべきだろう。 2等船室は毛布と枕が並べられてあるが、東海汽船より1人分のスペースは明らかに狭く、横に寝ている人の顔がかなり気になってしまう。 なお女性向けにはレディースルームもある。 縦横高さ計2m以上の荷物はチッキとして預ける事(\1,150)となっているが、キャスターバックは2m以下で何も言われず持ち込んだが、通路の窪み等に適当に置き場はあった。 ただ本当のピーク時には難しいかもしれない。

10:00 いよいよ出航、長〜い、長〜〜〜い船旅の始まりである。 お台場、羽田空港、埠頭など、外の景色が楽しめるのはほんの小一時間。 後は一面の海が広がるだけで、食う、寝る、食う、寝る、とただただ時が過ぎるのを待つばかり。 デッキの日陰は『喫煙者がいなければ』風が気持ち良いが、日なたはさすがに暑い。 船室内は禁煙だが、通路やトイレなどあちこちに灰皿があり、デッキに出ても喫煙者は多く、吸わない人は船室以外は居場所に困ってしまう。 5つ程リクライニングシートと椅子があるラウンジは禁煙だが、席を確保するのは難しい。 新しいTSLでは本当の「分煙」がされるのだろうか?  東海汽船と違い、あちこちにビニール袋と洗面器が置かれており、海況が極めて穏やかなのはラッキーな事なのだろう。 なお今回初めて、PDAでリアルタイムにこのログを書いているが、いくら暇とは言え、日本語入力が大変である (^^;;

レストランは、禁煙席もあるが、低い仕切りしかない。 メニューは、カレー、麺類、セット等、結構多いが、営業は食事の時間帯に2時間ずつ、値段は700円位から1,000円ちょいとやや高め、持参の人も多いせいか思いのほか空いている。 スナックコーナーは朝から夜まで営業、おにぎりや焼きソバの軽食がある。 カップ麺、飲み物、菓子は市価の1.5〜2倍だが自販機で買え、熱湯は自由に使える。 売店ではアイスや菓子、お土産や雑誌類も買える。 シャワーは24時間無料で、エンジンのボイラーでお湯は十分出るが、トイレも含め排水はある程度処理するものの海洋投棄されてしまうそうである。 夕方から夜にかけて黒潮を横切るためやや揺れる中、レストランで中華丼(\800)を食べ、シャワーを浴びて就寝するが、なかなか安眠とはいかない。。。

8/5(月) 8:30 前日予約しておいた船内見学ツアー。 機関室ではエンジンまで見せてくれ、室温45度と高温の中で轟音をあげるエンジンをぐるっと一周。 ただ防振ゴムに乗せてるので、馬力の割には静かなのだとか。 次いで操舵室を見学。 就航6年目との事で、前回見た東海汽船のさるびあ丸よりはややハイテクな感じ。 横揺れ防止のスタビライザは揺れを吸収するよう常に角度を制御し、スクリューも羽根角度を変えてるとは初耳だった。 エンジンは2基で最高速度は40km/hちょっと、燃料は重油で片道80tを使用、全長 131m、6,679tと聞いてもピンとは来ないが、定員は 1,031名、とにかく大きな船である。

10:50 東京から984km、30分早く着いて25時間、平均速度約40km、ようやく父島の北部の二見港へ到着する。 冬にはエントツまで波を被るほど荒れる事もあるが、この時期は台風さえ来なければ凪が多いそうで、それでもさすがに25時間の船旅は大変だった。。。

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ワイドレンズの効果やいかに!?
( by Canon PowerShot S30 + INON UWL-105AD )
午後のオプションDIVを頼み、宿に着いてすぐ近所の食堂で昼食、支度し、12:00の送迎で港へ。 ボートで7〜8分、「洲崎〜日吉丸」で 12:52〜13:38 潜る。 気温は35度とかなりの暑さ、水温は25〜26度、特に沈船の陰など、ウエットではややひんやり感じる。 アカヒメジ、ヨスジフエダイ、ノコギリダイの群れはお見事でワイコンデビューに丁度良い被写体だが、群れの向きや形、地形との絡みもあり、いい感じに撮るのはなかなか難しい。 辛うじてワイドっぽいのも撮れたが、もう少し寄りたい所。 しかし、それ以上寄ったら群れは崩れてしまうだろうし。。。

14:00 父島を旅立つおがさわら丸を見送る。 見送られる側にとっては感動的な光景かもしれないが、見送る側のボートはおがさわら丸の波を受けて大揺れ。。。  やはり25時間の船旅のダメージもあってか、久々にゲロゲロしてしまった (TπT) 

ポイント移動し、14:53〜15:29「沖二子」でドリフトで潜る。 後のグループが水面でウミガメの子を発見、追い掛けられて我々の元に降りてきた。 ウメイロモドキ等、見事な群れであったが、1本目のダメージが残り、浮上後水面で又々吐いてしまう。

宿に戻り器材を洗ってシャワーを浴びてひと休みする。 この日の夕食後、19:00 から2時間のDS主催のナイトツアー(\2,000)に参加する。 山道は明かり一つ無い真っ暗闇で、懐中電灯だけが頼りである。 光るキノコ「グリーンペペ(ヤコウタケ)」は発光に湿気が必要なため、晴天続きだと見られないが、つい最近の台風のおかげでガード下にチラホラ見えた。 海岸では天然記念物の「ムラサキオカヤドカリ」と「砂ガニ」。 同じく天然記念物の「オガサワラオオコウモリ」は見つからず。 最後は教習所というか、高台の草ぼうぼうの広場に寝転んで天の川観察。

宿は、港から車で2〜3分の「父島ペンション」。 部屋は2段ベッド4つの8人部屋だが、ピーク直前の週で同室は3人。 昼は暑いが、夜は扇風機でもまぁ涼しい。 が最終夜は絶えられず、2時間100円のエアコンを付けて就寝。

8/6(火) 7:00 朝食、8:30 迎えがあり、ボートで約30分、兄島のポイント「人丸アウトサイド」で 9:35〜10:14 潜る。 ピグミーを見に水深30mへ行くが、探すのに手間取ってるので少し浅いとこで待機、粘って見付けた人のデジカメ写真でも余り良く分からない位の小ささだったらしい。 浅場ではグルクンの見事な群れが壮観だった。

数分移動して「バラ沈(雲海丸)」で 11:03〜11:47 潜る。 崩壊した沈船の残骸が、魚礁となっている。 マダダタルミ若魚を発見、しばし追い続けたが、結局逃げられてしまう。 又、近くの養殖の生け簀で弱ったカンパチを捨てたのが、復活して群れてたりする。

昼食後「ドブ磯」で 13:26〜14:04 潜る。 結構な流れの中、根の回りを行くと、カスミアジ、イソマグロの群れ、そしてすぐに逃げられてしまったが、ロウニンアジもお出まし。 ただ運動不足がたたり、酸欠気味で頭痛を起こしてしまった (^^;;

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マグロ穴イソマグロ
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イソマグロのシルエットシロワニ
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人面魚!?アオウミガメ
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目の上のタンコブ!?ハンドウイルカ
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去り行くハンドウイルカカツオドリ (左上 (^^;;)
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南島 扇池ウミガメの赤ちゃん
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ハシナガイルカPapa's α号もお見送り
( by Canon PowerShot S30 + INON UWL-105AD )
8/7(水) 8:15 出港、2時間かけてケータ列島へ移動、嫁島「マグロ穴」で 10:26〜11:05 潜る。 エントリーするとすぐに、穴の中にはイソマグロの群れが大小交え40〜50匹はいるだろうか。 水深10m前後の壁に捕まりながら見る感じで、さすがにすぐ近くには来ないものの大迫力である。 後ろ髪を引かれる思いで移動し、今度は水深30mの岩壁の窪みへ。 これまた出ましたという感じの2m程のシロワニ2匹。 すぐ目の前で数台のカメラで囲んで撮影会となる。 シロワニはゆっくりと威嚇するように1台1台のカメラに睨みを効かせ、あごをカクカクいわせてた。 人は襲わないというものの、いかにも凶暴な歯と無機質な目が恐ろしい。

後になって、ふとある写真に目が止まった。 カスミアジの群れの写真なのだが、一匹がちょうど横を振り向いた瞬間で、その顔付きはまるで懐かしの人面魚のよう... (^^;;  さすが300万画素の解像度は素晴らしい。

休憩中、人とは遊んでくれないハシナガイルカが現れしばし追う。 舳先に着いたイルカのシルエットがとても美しい。 今度はウミガメも登場。 まさに甲羅干しだったのだろうか数分間水面に漂い、時々プハーと呼吸し、最後に大きくひと呼吸して潜っていった。 そしてハンドウイルカが登場、急きょドルフィンスイムタイムに。 2度だけのエントリーだったが、2頭のイルカがこちらに興味を示したのかやってきてくれた。 後で写真を見ると、下側のイルカの右目の上に大きなたんこぶ???  どうやら、コバンザメがちょうどそんな形に見えたらしい。

昼食後「うしろ島北の根」で 14:20〜14:58 潜る。 結構な流れの中、大物を待つが、余りの流れの強さに断念、後はそのまま流されて終わってしまった。。。

8/8(木) 最終日。午後の出航まで時間があるので、南島ツアーを前日予約(5,000円)しておいた。 宿が 9:00 チェックアウトなので器材を荷造りして預け、3点セット、飲み物、日焼け止め等を持ち、8:10 歩いて2分の「パパヤ」へ向かう。

30名位は乗れる大型ボートでまずは南島に向かいつつイルカを探す。 船長が放送で観光案内や状況説明しつつ、よくいるというポイントでハンドウイルカを発見、ボートの後ろ縁に待機し、合図で一斉にエントリーするが 20名と客が多く、早く行った者勝ち状態。 母子の混じった7頭の群れに遭遇、子連れのせいか、のんびりとすぐ目の前を通り過ぎてゆく。 必死になって付いて行こうとするも、10秒程で足に限界が来てしまった (^^;; 

客が多いと回収も大変で、しかも 1.5mとの事だったが結構な大波。 全くの初心者にはかなりしんどかったようである。 2回のエントリーで終わり、希望者は南島へ上陸する。 手つかずの自然を守るため、事前に履物の底をタワシでこすって土や種を落とすが、すでに高麗芝など外来種が群生してしまってるそうである。 隆起サンゴの岩肌をよじ登って上陸、定められた赤い杭内を歩いてゆく。 事前説明通り、日陰はなくかなりの暑さだが景観は素晴らしく、まさに来た甲斐があるというもの。

この時期サメはいないためサメ池は素通りし、20m位の高台に登ると辺りが一望出来る。 カツオドリのヒナも遠くに見えた。 いよいよ有名な「扇池」でスノーケリングをする。 引き潮のせいか透明度は良くないが、真っ白な砂にシマハギなどが群れ、そして孵化したてらしいウミガメの赤ちゃんまで。 しかし出港日の半日ツアーで時間が限られてるので、せかされて泣く泣く後にする。

今度はマッコウクジラを探しに、結構な大揺れの中を20〜30分かけてポイントへ向かう。 到着後、水中マイクで探るも声は聞こえず、残念ながら引き返す事に。。。  途中の湾内ではハシナガイルカの群れに遭遇、休憩中できりもみジャンプなどは見せてくれなかったが、ゆっくり追うと舳先に着いて伴走してくれたりした。

12:15 予定よりちと遅れて戻り、宿で慌ててシャワーを浴びて、汗だくになりながら後片付け。 13:00 港に送ってもらい、乗船手続きする。 13:30 乗船、14:00 出港、恒例のダイビングボート等によるお見送り。 最後はガイドらがボートの上部から海へドボンと飛び込んで演出。

そしてまた、長〜い長〜〜〜い船旅の始まり。 すでに船内は見尽くしてるし、乗船前に港近くの売店で買った島寿司を食べ、さすがに疲れから曝睡する。

8/9(金) 15:30 南風が強く着岸に手間取っていたが、竹芝桟橋へ定刻通りに無事到着、17:00 帰宅した。 なお、今回かかった費用は、ツアー費(5泊6日、往復航路、朝夕6食、4ボートダイブ)100,310円、追加3DIV(ケータ割増、2昼食)23,200円、ナイトツアー 2,000円、南島ツアー 5,000円 だった。

今回、初めての小笠原だったが、やはり評判通り、生物といい、地形といい、流れといい (^^;;、迫力のある海だった。 デジカメもワイコンデビューだったのだが、直前に外付けストロボを買いに行ったところ 10人待ちとの事で今回は間に合わず、ワイドマクロについては次回への持ち越しとなった。 最も今回は大物狙いばかりで、マクロにはほとんど目が行かなかったのだが...(^^ゞ  次回は、、、TSLが就航された後 (^^;;、マクロ系も含め、レンタルバイク等での島内観光もしてみたいところである。

ogasawa.gif    ・ 小笠原リンク

  パパスダイビングスタジオ 今回利用したダイビングサービス
  パパヤマリンスポーツ 今回利用した南島ツアー
  父島ペンション 今回宿泊した宿
  PIT web 今回利用したツアー会社

  小笠原海運 小笠原諸島への航路
  小笠原観光協会 観光案内


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