■マリンダイビングフェア2003について



会 場東京池袋サンシャインシティ コンベンションセンター
日 時2003年4月4日(金) 11:00〜18:00
     5日(土)・6日(日) 10:00〜17:00
入 場無 料 (「地球の海フォトコン2003」発表展は500円)


第11回目の「マリンダイビングフェア2003」が、東京・池袋サンシャインシティで開催され、4/5(土) 10:00〜14:30 に行ってきました。 恒例の先着200名プレゼントは、水中造形センターのビデオ「青い世界の仲間たち」(\3,450)と、某舘石先生の半切版の写真。 また、吉村せいこ医師の相談ブースは神奈川県知事選出馬中につきお休み、ポスターを掲示し、ビラを配布してました (^^;;


・海と島の旅ゾーン(48ブース)
沖縄フェア(22ブース)
日本全国ダイビングゾーン(12ブース)


いつものように、伊豆、神津島、小笠原、串本、沖縄など国内各地のダイビングサービス、そして世界各地のダイビングサービス、観光局が出展。 様々な抽選もあり、午後にはものすごい人の数に。

沖縄フェアでは、沖縄そば、紅芋ソフト、サーターアンダギーなども販売。

しかし海外に比べ、国内はブース数も少なく、何だか元気がなかったような…。

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・マリンフォトエキスポ・ギアメーカーゾーン(7ブース)
マリングッズゾーン(17ブース)


相変わらず元気いっぱいのオリンパスは、5月にやっと光学10倍ズーム機種「C-750 Ultra Zoom」用のプロテクター「PT-018」(\25,000)が登場。 個人的には何でもっと早く出さなかったのか疑問なのだが、DIVでの好評を聞きつけ、需要があると踏んだのだろうか?(^^;;

SEA&SEAではデジカメ用のオートストロボ「YS-25AUTO」(\34,800)、「YS-90AUTO」(写真上\54,000) が新登場。 私の使っている「INON D-180」と同様に、デジカメの絞り値に合わせて設定し、光ファイバーケーブルでスレブ発光させるもの。 「YS-25AUTO」は単三電池2本を使用、ガイドナンバー15の小型タイプでマクロ向き、「YS-90AUTO」は4本、ガイドナンバー22でワイド向き。 「YS-25AUTO」は、超マクロでも絞り値の設定変更なしでも白トビしないところを、黒潮コメッコのおまけのミナミハコフグで実演。ここら辺の制御のデキが「D-180」とは違うとの事 (^^;;

DIVでは、ゲームボーイアドバンス用ハウジング(写真下)を展示。 安全停止時の暇つぶし用との事で、あくまで参考出品 (^^;;  また、光学12倍ズームのパナソニック「LUMIX FZ1」のハウジングを展示。 完全オートで撮れる、とてつもないポテンシャルを持ったデジカメとの事。ワイコン内臓ならマクロからワイドまでこれ1台でOK、もちろん標準ポートで外付けタイプも可能。
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・セミナープログラム「失敗しない水中デジタル撮影テクニック講座」 (10:30〜11:30)

オリンパスのキャメディア「マリンクラブ」の講師でもおなじみの清水淳さんによるセミナーを聞いてきました。

  • レンズ前3cmまでピントが合うスーパーマクロは、逃げない被写体向き。デメリットは、ピントの合う範囲が薄くなってしまいピンボケになりやすい事だが、F値8.0とか絞る事、50枚も100枚も沢山撮る事 (^^;; で防げる。
  • ワイドマクロはピントの合う範囲が広いので、クマノミなどはフォーカスロックをかけて顔を出すタイミングを狙う。背景の色は自分で調整が出来て、絞り固定でマイナス補正をかけると、シャッター速度が速くなり、いいグラデーションが出る。プラス補正は殆どやらない。
  • いつでも撮れるよう、最近沖縄に引っ越した。冬はウミウシが沢山出るが、背景を真っ黒にして被写体を引き立てたいのなら、背景に何もないように下からあおり、シャッター速度を1/800秒とか早くすると自然光の要素が全くなくなるので黒くなる。背景に岩などあるとそこにフラッシュが当たるので当然写ってしまう。砂地なら、少し穴を掘ってカメラを埋めてあおるのが裏技。
  • ホールで光のシャワーを撮りたいなら、太陽が真上に来る時間帯を調べる事。フラッシュは当然なしで、絞りはF1.8とか開放にして、シャッター速度は1/250秒とか高速にしないと光の束は写らない。露出補正はマイナスにすると岩が黒くなってコントラストがはっきりして、プラスにすると岩や人物がはっきり出る。どちらがいいかはその人の好み。マスクに反射する光を撮りたくて、モデルを回転させて丁度よい角度にさせて、100カット位撮った。
  • オートでは絞ってピントの合う幅を広くしがちなため、被写体からの距離があると暗く写ってしまう。オートでも、絞り優先オートにして、F4.0がベース、ワイドならF2.8、マクロならF8.0、という感じにすると良い。
  • エビやカニを撮りたいならナイトが簡単。夜行性でよく出歩くし、捕食に夢中で撮りやすい。ノーマルレンズでのピンボケは寄り過ぎ、クローズアップレンズででは寄らな過ぎが原因である事が多い。アームに交換レンズを固定できる INON レンズホルダーは便利だが、傷付かないようレンズカバーも必要。付属のはすぐ取れて失くしやすい為、100円ショップでも売ってるドアノブカバーや軍手を被せるのもひとつの手。
  • レア物はシャッターチャンスが少なくて良い絵が撮りにくく、実際、フォトコン受賞作も少ない。何でもないものをカッコ良く撮るのが良い。いつでも撮れるし、次にどう撮ろうというフィードバックも効く。被写体を見つけたらすぐ撮るのではなく、どうアプローチするのが良いか、考えて撮ると写真も良くなる。


・セミナープログラム「大方洋二の水中写真上達術」 (11:45〜12:25)

次いで、水中写真歴40年、ネイチャーフォトの第一人者、水中写真家の大方洋二さんによるセミナーです。

  • マンタや大群などはその迫力から、人の目には実際より近くに見えるため、画面からはみ出す位の感じで撮らないと写真に迫力が出ない。ワイドレンズでダイバーも入れると、大きさの比較がしやすく、距離感も出る。
  • 水中では、とにかく被写体に近寄らないとストロボは効かない。
  • 例えば細長くてどう撮るか悩みやすいヘラヤガラは、エサの小魚を狙ってるところや、独特な顔の表情、ヤギに擬態してるところ、他の魚に寄り添って小魚を狙ってるところなど、生態的に撮ったり、生息環境も含めて撮ると面白い。
  • 構図は、ひとつは本人のセンスもあり、なかなか難しい。普段から写真や絵などを良く見て、フレーミングの訓練するのも良い。図鑑などで生態を調べ、この生物ならこう撮る、というシミュレーションも必要。
  • ストロボは色を出すのが役目で、水深3m以下は必要。最近は、2灯にしてても、1灯で撮るのが多い。影が輪郭をはっきりさせてくれ、顔などの特徴を引き立ててくれる。砂地に潜ってるオニダルマオコゼやヒラメなどは、上からライティングするより、横から当てると僅かな凹凸も強調されて見える。ナイトダイビングでも横から当てると影が沢山できて、よりナイトらしく見える。
  • 水中写真の3つのポイントは「寄る事、構図、光」。一番必要なのは、生物にプレッシャーを与えない、砂を巻き上げない、手がふさがっても問題ない中性浮力など、撮影のためのダイビングテクニック。カメラを使いこなす事も必要で、基本操作はもちろん、数多く撮影し、被写体に合ったレンズを使う事。


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