(10)K須磨9心尽くしの秋風と仲秋の月に感無量
語釈
光源氏の兄朱雀帝の即位に伴って政情は一変し、帝の母弘徽殿の女御と右大臣一派の天下となった。藤壺の中宮は、光源氏との秘密の関係が露見するのをおそれ、二人の子である東宮(後の冷泉帝)の地位を守るために出家する。光源氏はふとしたきっかけで、右大臣の六の君(朧月夜の尚侍)のもとに通うようになり、そのことを知った右大臣方は、光源氏をおとしいれようと策謀をめぐらし始めた。そうした煩わしさを避けるため、彼はみずから須磨の地へ退く。二十六歳の秋のことである。
・格原因
(1)@須磨には、いとど1A心づくしの秋風(須磨の秋〕に、海は少し遠けれど、B行平の中納言の、C「関
吹き越ゆる」と言ひけむ浦波、D夜々はげにいと近く聞こえて、またなくあはれなるものは、2かかる所の秋なりけり〔須磨の秋〕。
・接逆説
3御前にいと人少なにて、うち休みわたれるに(供の人々)、ひとり目をさまして、E枕をそばたてて四方の
・接順接 ・接逆説
あらしを聞き1たまふに(光源氏)、波ただ4ここもとに立ち来る心地して、涙落つともおぼえぬに(光源氏)、
・格主格
5F枕浮くばかりになりにけり(波)。G琴を少しかき鳴らし2たまへるが(光源氏)、6我ながらいとすご
う聞こゆれば、弾きさし3たまひて(光源氏)、
ア「H恋ひわびてなく音にまがふ浦波は7思ふ方より風や吹くらむ」(浦波)
・接順接
とうたひ4たまへるに(光源氏)、8人々おどろきて、9めでたうおぼゆるに、10忍ばれで、あいなう起きゐ
つつ、鼻を忍びやかにかみわたす(供の人々)。
(注)@須磨 今の兵庫県神戸市南西部の須磨の浦。A心づくしの秋風 『古今集』に木の間よりもりくる月の影見れば心づくしの秋は来にけり」(秋上 よみ人知らず)とある。B行平の中納言 在原行平(818〜893)。歌人。平城天皇の皇子阿保親王の子で、業平の兄。D「関吹き越ゆる」と言ひけむ浦波 『続古今集』に「旅人は袂涼しくなりにけり関吹きこゆる須磨の浦風」とある。D夜々 「夜」に「(波が)寄る」をかけた掛言葉「波」の縁語。E枕をそばたてて 『白氏文集』に「遺愛寺鐘欹枕聴、香炉峰雪発簾看。」(巻十六)とある。F枕浮くばかり 『古今六帖』に「独り寝の床にたまれる涙には石の枕も浮きぬべらねり」(巻
五)とある。G琴 都から持ってきた七弦の琴。H恋ひわびてなく音 都恋しさに堪えかねて私泣くく声。主語の都の人とする説もある。
一 次の語の読みを現代仮名遣いで記せ。
1 須磨 2 朱雀帝 3 四方 4 弾き
二 次の語のみを辞書で調べよ。
1 げに
2 恋ひわぶ
3 まがふ
4 おどろく
三 登場人物を抜き出せ。また、傍線部1〜10の問いに答えよ。
1 「心づくし」とはどういう意味か。また、「秋風に」はどの文節にかかるか。
2 どういう所か。
3 何人くらいか、この後から抜き出せ。
4 指示内容を知るせ。
5 なぜか。
6 どういう状態を言おうとしているか。
7 どこか。
8 対応しているところを八字以内で抜き出せ。
9 何が「めでたう」思われたのか。
10 何をか。
四 二重線部1〜4の敬語について次の表をうめよ。
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注意 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
給へ |
給ひ |
給へ |
給ふ |
語 |
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主語 |
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種類 |
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地 会話 |
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敬意誰が |
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誰を |
(2)「1げにいかに2思ふらむ、3我が身ひとつにより、親兄弟、片時たち離れがたく、ほどにつけつつ4
・格引用 ・接順接 ・接順接
思ふらむ家を別れて、かく惑ひあへる(供の人々)。」と1おぼす(光源氏)に、5いみじくて(光源氏)、
・格対象 ・格引用 ・格引用 ・接原因理由
「いとかく6思ひ沈むさま(光源氏)を、心細しと7思ふらむ(供の人々)。」とおぼせ(光源氏)ば、昼は
何くれと戯れ言うちのたまひまぎらはし(光源氏)、つれづれなるままに、いろいろの紙を継ぎつつ、手習ひ
をしたまひ(光源氏)、めづらしきさまなる@唐の綾などに、さまざまの絵どもを書きすさびたまへる(光源
氏)、A屏風の面どもなど、いとめでたく見どころあり(屏風)。B人々の語り2きこえし海山のありさま(海
・格対象 ・接逆接確定
山)を、はるかにおぼしやりし(光源氏)を、御目に近くては、げに8及ばぬ磯のたたずまひ、二なく書き集
めたまへり(光源氏)。「このごろのC上手にすめる千枝、常則などを3召して、作り絵4仕うまつらせばや。」
・格原因
と、心もとながりあへり(供の人々)。9なつかしうめでたき御さまに(光源氏)、世のもの思ひ忘れて、近
う馴れ5仕うまつるをうれしきことにて、四、五人ばかりぞ、つとさぶらひける(供の人々)。
@唐の綾 中国渡来の綾織物。A屏風の面 屏風の面の絵。B人々の語りきこえし海山のありさま 若紫の巻に、源氏の家来の良清が明石の浦の話をする場面がある。C上手にすめる千枝、常則 名人と言われている千枝、常則。常則は村上天皇のころ実在した絵師。千枝もそのころの絵師か。
一 1 次の語の読みを現代仮名遣いで記せ。
1 惑ふ 2 紛らはす 3 唐の綾 4 屏風 5 召す
二 次の語の意味を辞書で調べよ。
1 はらから
2 たはぶれごと
3 手習ひ
4 作り絵
三 登場人物を抜き出せ。また、傍線部1〜9の問いに答えよ。
1 何を肯定しているか。
2 4 6 7 主語を記せ。
3 どこにかかるか、一文節で答えよ。
5 誰のどんな気持か。
8 どういうことか。まら、これと対照的な表現を抜き出せ。
9 光源氏のどのような様子を述べたものか。
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注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
つかうまつる |
つかうまつら |
召し |
聞こえ |
おぼす |
語 |
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主語 |
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種類 |
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地 会話 |
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敬意誰が |
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誰を |
四 二重線部1〜4敬語について次の表をうめよ。
・格時 ・接単純
(3)前栽の花いろいろ咲き乱れ、おもしろき夕暮れ(花)に、海見やらるる廊に出でたまひて、たたずみた
・格主各
まふ御さまの、ゆゆしう清らなること、@所がらはましてこの世のものと見えたまはず(光源氏)。A白き
・接単純
綾のなよよかなる、紫苑色など1たてまつりて、Bこまやかなる御直衣、帯しどけなくうち乱れ2たまへる御
・接単純
さまにて、「C釈迦牟尼仏の弟子。」と名のりて、ゆるるかに読み3たまへる、1また世に知らず聞こゆ(光
・接単純
源氏)。沖より舟どもの歌ひののしりて、こぎ行くなども聞こゆ(歌声)。2ほのかに、ただ小さき鳥の浮か
・係 ・接逆接確定 ・格対象
べると見やらるるも(船の姿)、心細げなるに(光源氏)、雁の連ねて鳴く声、かぢの音にまがへるを(雁の
声)、うちながめたまひて、涙のこぼるるをかき払ひたまへる3御手つき、D黒き御数珠に映え4たまへるは
(光源氏)、ふるさとの女恋しき人々の、心みな慰みにけり(供の人々)。
・係三句切れ
4イ初雁はE恋しき人のつらなれや(初雁)旅の空飛ぶ声の悲しき(雁の声)
と5のたまへば(光源氏)、良清
・連体止め
ウFかき連ね昔のことぞ思ほゆる(昔の事)雁は5その世の友ならねども(雁)
G民部大輔
・格対象
エ 心から常世を捨てて鳴く雁(鳴く雁)を雲のよそにも思ひけるかな(雲の向こう)
H前右近将監
・係
オ「 常世いでて旅の空なるかりがね(空の雁)もつらに遅れぬほどぞ慰む(仲間)
友惑わしては、いかに侍らまし。」と言ふ(前右近将監)。親のI常陸になりて下りしにも誘われで、6参れ
るなりけり(前右近将監)。J下には思ひくだくべかめれど誇りかにもてなしてつれなきさまにしありく(前
右近将監)。
(注)@所がらはまして 須磨とい場所が場所と言うだけにいっそう。A白き綾のなよよかなる、紫苑色など
白い綾織りの絹の柔らかな下着に、紫苑色の指貫など。Bこまやかなる濃いはなだ色(薄い藍色)の。C釈迦牟尼仏の弟子 経文を読む初めに唱える言葉。D黒き御数珠に映えたまへるは (涙を払う白い手が)黒檀の御数珠に映えていらっしゃるその美しさには。E恋しき人のつらなれや 恋しく思う都の人のなかまなのかしら。Fかき連ね 次から次へと。「つらね」は雁の縁語。G民部大輔 源氏の乳母子である惟光。「民部大輔は民部省の次官。H前右近将監 かつて右近衛府の三等官であった人。I常陸になりて常陸の介になって。介は国司の次官。J下には 心の中では。
一 次の語の読みを現代仮名遣いで記せ。
1 前栽 2 綾 3 紫苑色 4 奉る 5 直衣
二 次の語の意味を辞書で調べよ。
1 おもしろし
2 ゆゆし
3 しどけなし
4 ののしる
5 ながむ
6 常世
三 登場人物を抜き出せ。また、傍線部1〜9の問いに答えよ。
1 具体的に言ってどんな事柄を表しているか。
2 なにがか、また、「ほのかに」、「ただ」はそれぞれどこにかかるか。
3 どんな「手」の様子か。また、そう判断した根拠を上げよ
4 イ、ウ、エ、オの四首の歌に共通していることは何か。
5 どういう意味か。
6 誰がどのようにしたのか。
四 二重線部1〜5の敬語について次の表をうめよ。
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注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
のたまへ |
給へ |
給へ |
給へ |
奉り |
語 |
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主語 |
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種類 |
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地 会話 |
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敬意誰が |
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誰を |
・接順接
(4)月のいとはなやかにさし出でたるに(月)、「今宵は十五夜なりけり。」とおぼし出でて、殿上の御遊び
恋しく、「@所々ながめたまふらむかし。」と思ひやりたまふにつけても、月の顔のみまもられたまふ(光源氏)。
1「A二千里の外故人の心。」と誦じたまへる、例の涙もとどめられず(光源氏)。B入道の宮の、「C霧や隔
つる。」とのたまはせしほど(入道の宮)、言はむ方なく恋しく、折々のこと思ひ出でたまふに、よよと泣か
・接逆説
れたまふ(光源氏)。「夜更け1はべりぬ。」と聞こゆれど(供の人々)、なほ入りたまはず(光源氏)。
カ 見るほどぞしばし慰む(月)めぐり会はむ月の都ははるかなれども(都)
・副係強意
その夜、D上のいとなつかしう昔物語などしたまひし御さまの、E院に似2たてまつり3たまへりしも(朱雀
帝)、恋しく思ひ出で4きこえ5たまひて、2「F恩賜の御衣は今ここにあり。」と誦じつつ入りたまひぬ(光
源氏)。御衣はまことに身放たず、傍らに置きたまへり(光源氏)。
キ 憂しとのみGひとへにものは思ほえで左右にもぬるる袖かな(涙に濡れる袖)
(注) @所々 都のあの方たち。光源氏の才歳の妻、紫の上などを指す。A二千里の外故人の心 『白氏文集』に「三五夜中新月色、二千里外故人心」(巻十四)とある。B入道の宮 出家した藤壷(桐壺鄭帝の后)をさす。C霧や隔つる 賢木の巻に「九重に霧や隔つる雲の上の月をはるかに思ひやるかな」とある。D上 朱雀帝。源氏の異母兄。E院 桐壺院。F恩賜の御衣は今ここにあり 『菅家後集』に「去年今夜侍清涼、秋思詩篇独断腸。恩賜御衣今在此、捧持毎日拝余香。」とある。Gひとへに いいずに。「単」をかける。
一次の語の読みを現代仮名遣いで記せ。
1 今宵 2 殿上 3 誦 4 恩賜 5 憂し
二 次の語の意味を辞書で調べよ。
1 よよ
2 なつかし
3 憂し
三 傍線部1・2を説明せよ。
四 二重線部1〜5の敬語について次の表を埋めよ。
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注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
給ひ |
聞こえ |
給へ |
奉り |
侍り |
語 |
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主語 |
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種類 |
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地 会話 |
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敬意誰が |
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誰を |
五 口語訳
(1)須磨では、(世の常より)いっそうもの思いをさせる秋風に、海は少し遠いけれど、行平の中納言が、「関吹き越ゆる」とよんだという海岸に打ち寄せる波が、夜になると、打ち寄せるように聞こえて、なるほdたいそう近く聞こえて、このうえなくしみじみと趣き深いものは、このような所の秋なのであった。
御前には全く人少なで、誰もみな寝静まっているのに、一人目を覚まして、枕の一方の端から頭をもたげて四方の山風の音を聞いていらっしゃると、波がただ枕元に立ってくる心地がした。涙が落ちるとも気づかないのに、枕が浮くほどになってしまった。琴を少しかき鳴らされる(その音色が)、我ながらひどくものさびしく聞こえるので、弾くのをおやめになって、
ア 都恋しさに泣く声聞き間違えるほどによく似ている海岸に打つ寄せる波は、思う都のほうから風が吹くからであろうか。
と歌いなさると、人々は目を覚まして、すばらしいと思うにつけても、(都恋しさが)たえられなくなったということもなく起きて座り、次々に鼻をそっとかんでいる。
(2)「いかにもどう思っているのだろう、自分一人のせいで、親兄弟と片時といえども離れにくくて、身のほどにつけつつ、思っているだろう家族と別れて、このように互いに思い悩んでいる。」とお思いになると、たまらなく悲しくて、「全くこうして私が思い沈んでいるさまを(見ると)、心細いと思っているだろう。」とお思いになるので、昼は何かと冗談をおっしゃって気を紛らわし、退屈にまかせて、色とりどりの紙を継いでは古歌や自作の歌ををお書きになり、珍しい唐の綾織物などにさまざまな絵などを気の向くままに描きなさるが、屏風の表の絵などは、大変見事で見所がある。人々がお話し申し上げた海山の様子を、在郷の頃ははるかに思いやりなさったのを(今)御目に近く見て、いかにも、(筆も)及ばなかった程のすばらしい磯の風景を二つとないほど上手にかき集めなさった「このころの名人だと(世間で)呼ばれる千枝、常則などをお呼びになって、墨描きの絵に彩色させたいものだ。」と、じれったく思う。心惹かれる立派なご様子に、世の中のつらいことも忘れて、おそば近く仕えるのをうれしいこととして、四、五人ばかりがいつもお仕えしている
(3)庭先の花も色とりどりに咲き乱れ、趣深い夕暮れに、海をはるかに見ることが出来る廊に出なさって、たたずみなさる様子が、不吉なほどさっぱりして美しいことは、(須磨という)場所が場所だけにいっそうこの世のものともお見えにならない。白い綾の柔らかな下着に、紫苑色の指貫などをお召しになって、濃い色の御直衣に、帯を無造作につけて、「釈哥牟尼仏弟子。」となのってゆったりと経文を読になさっているのは世になくすばらしく聞こえる。
沖を通って舟どもが歌い大騒ぎして漕いで行くのなども聞こえる。ぼんやりとただ小さな鳥が浮かんでいるかと見えるのも心細い感じせあるのに、雁が連なって鳴く声が、楫の音と似ているのを、もの思いに沈んでぼんやり見やって、涙がこぼれるのをお払いになるお手つきが、黒い御数珠に映えなさるのは、故郷の女が恋しい人々の心を、みな慰めた。
イ 初雁は恋しく思う都の人の仲間か?旅の空を飛ぶ声は悲しい。
とおっしゃると、良清が、
ウ 次から次へと昔のことが思い出される。雁は昔の友ではないが
民部大輔は、
エ 心から常世を捨てて鳴く雁を雲の彼方のよそごと思っていたなあ。
前右近将監は、
オ 常世の国を出て旅の空にある雁も仲間に遅れないうちは心も慰められる。
友にはぐれたら、どんな(に心細いこと)でしょう。」と言う。(この人は)親が常陸介になって(任国に)下ったのにも誘われないで、参ったのであった。心の中ではあれこれ思い悩んだろうが、誇らしく振る舞って、平気な様子をして動き回っている。
(4)月がたいそう明るく美しく差し出てきたので、今夜は十五夜だったのだとお思い出しになって、殿上の間での管弦の御遊びが恋しく、都のあの方達が、眺めていらっしゃるであろうと思いやりなさるにつけても、月の顔ばかりじっと自然に見なされる。「二千里の外故人の心。」と詠みなさるにも、いつものように涙もとどめられない。入道の宮(藤壺の宮)が、「霧や隔つる。」とおっしゃったころのことが言いようもなく恋しく、折々のことを思いだしなさるにつけ、思わずおいおいとお泣きになる。「夜が更けてしまった。」と申し上げるが、やはり(奧に)お入りにならない。
オ 見ているうちはしばらく心が慰められる。めぐりあうような都ははるかだ。
その夜、朱雀帝がたいそう懐かしく昔話などなさった御様子が、桐壺院に似申しなされたのも、恋しく思いなさって、「恩賜の御衣は今ここにあり。」と吟じつつお入りになった。(朱雀院から賜った)御衣は言葉通り身から離さず側に置きなさっている。
カ 辛いとばかりいちずにも感じられないで左も右も涙に濡れる袖だなあ。
構成
主題 須磨の秋に都のことを思う郷愁 |
1 2 3 4 |
節 |
冬 須磨 秋風 海遠い 浦波 嵐 浦波 昼 庭の花 海 場所が場所だから 沖の月 船=小さい鳥 雁の声=楫の音 十五夜の月 |
時 場所 |
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23才 心にしみる 目を覚ます 聞く 波が打ち寄せる 琴を弾じやめる 歌ア 浦波は泣き声に似る 我が身のせい 冗談を言って紛らわす 手習い 織物に絵を描く 屏風の絵=見事 今 目の前委にみる磯の風景 たたずむ姿=不吉 下着 指貫 直衣 帯 お経を読む 涙がこぼれるのを払う手つき 歌イ 初雁=都の人 郷愁 「二千里外故人の心」を口ずさむ 朱雀帝を思って御衣を思う 歌 カ 左右の袖がぬれる |
光源氏(26才〜27才3ヶ月) |
|
(供の者)少ない 眠る (供の者)目を覚ます (供の者)家族と別れ、互いに悩んでいる 昔 良清の話した明石の風景 ←(四、五人)すばらしい人に仕え嬉しい (人)心が慰められる (良清)歌ウ 雁は当時の友ではない (民部大輔)歌エ 鳴く雁をよそ事と思う (前右近将監)歌 オ 旅の雁は仲間といればいい。親と常陸国に行かずについてきた |
(その他) 紫の上(18歳〜19歳) |
(10)K須磨9心尽くしの秋風と仲秋の月に感無量
(1)
一 1 すま 2 すざくてい 3 よも 4 ひ
二 1 なるほど 2 恋愛の思いで悩む 3 ききまちがえるほどによく侍ている状態にある
4 目を覚ます
三 登場人物 人々 光源氏
1 (1)物思いをさせる (2)聞こえて 2 都を離れたわびしい配所(須磨)
3 四、五人ばかりぞつと候ひける 4 枕のもと 5 嵐に波が寄せてくると
6 弾きて源氏が音色に哀れを催した 7 都 8 うち休みわたれる 9 光源氏が口ずさんだ歌
10 旅の悲哀
四
(2)
一 1 まど 2 まぎ 3 もろこしのあや 4 びょうぶ 5 め
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注意 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
給へ |
給ひ |
給へ |
給ふ |
語 |
(うたひ=光源氏) |
(弾きさし=光源氏) |
(かきならし=光源氏) |
(聞き=光源氏) |
主語 |
尊敬 |
尊敬 |
尊敬 |
尊敬 |
種類 |
地の文 |
地の文 |
地の文 |
地の文 |
地 会話 |
作者 |
作者 |
作者 |
作者 |
敬意誰が |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
誰を |
二 1 母の同じ兄弟姉妹 2 冗談 3 習字(古歌や自作の歌を書くこと) 4 墨絵に彩色すること
三 登場人物 光源氏 人々
1 供の人々が「鼻をしのびやかんかみわたす」こと 2 供の人々 3 惑ひあへる 4 供の人々
5 光源氏の供の人々への同情 6 光源氏 7 供の人々
8 筆も及ばぬほどの素晴らしいその風景 人々の語り聞こえし海山のありさま
9 親しみやすく素晴らしい様子
四
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注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
つかうまつる |
つかうまつら |
召し |
聞こえ |
おぼす |
語 |
供の人々 |
千枝 常則 |
光源氏 |
(語り=供の人々) |
光源氏 |
主語 |
謙譲 |
謙譲 |
尊敬 |
謙譲 |
尊敬 |
種類 |
地 |
会話 |
会話 |
地 |
地 |
地 会話 |
作者 |
供の人々 |
供の人々 |
作者 |
作者 |
敬意誰が |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
誰を |
(3)
一 1 せんざい 2 あや 3 しおんいろ 4 たてまつ 5 のうし
二 1 趣が深い 2 不吉だ 3 無造作だ 4 大声を上げて騒ぎたてる
5 物思いに沈んでぼんやりと見やる 6 常世の国
三 登場人物 光源氏 民部大輔 前右近将監
1 光源氏の姿も声もともに美しいこと 2 沖を行く船 見やらるる
3 白い手 黒き御数珠に映え給へる 4 雁 5 都に住んでいたころ
6 前右近将監が光源氏と須磨へ来た
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|
注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
のたまへ |
給へ |
給へ |
給へ |
奉り |
語 |
光源氏 |
(映え=光源氏の手) |
(読み=光源氏) |
(うち乱れ=光源氏の帯) |
光源氏 |
主語 |
尊敬 |
尊敬 |
尊敬 |
尊敬 |
尊敬 |
種類 |
地 |
地 |
地 |
地 |
地 |
地 会話 |
作者 |
作者 |
作者 |
作者 |
作者 |
敬意誰が |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
光源氏 |
誰を |
(4)
一 1 こよい 2 てんじょう 3 ず 4 おんし 5 う
二 1 おいおい 2 親しみやすい 3 辛い
三 登場人物 光源氏
1 白楽天 月を見て江陵の旧友を懐かしく思う
光源氏 月を見て都の愛する人を懐かしく思う
2菅原道真 大宰府で恩賜の御衣を放さない 醍醐天皇への思い
光源氏 須磨で恩賜の御衣を放さない 朱雀帝への思い
四
の敬語 |
二方面へ |
の敬語 |
二方面へ |
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注意 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
番号 |
給ひ |
聞こえ |
給へ |
奉り |
侍り |
語 |
(思ひいで=光源氏) |
(思ひいで=光源氏) |
(似=朱雀帝) |
(似=朱雀帝) |
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主語 |
尊敬 |
謙譲 |
尊敬 |
謙譲 |
丁寧 |
種類 |
地 |
地 |
地 |
地 |
会話 |
地 会話 |
作者 |
作者 |
作者 |
作者 |
供の人々 |
敬意誰が |
光源氏 |
朱雀帝 |
朱雀帝 |
桐壺院 |
光源氏 |
誰を |