No-209

“バッテリードライブDCパワーアンプ”をStudyする




・久方ぶりに帰ってきたバッテリー電源によるDCパワーアンプ。

・なので、久方ぶりにモチベーションが高まった。

・作ってみようではないか。

・と言うわけで、基板作り終了。

・まぁ、裏側は人にお見せするような出来ではない。

単なる個人的備忘録。

・そして、アンプ本体のケーシングも終了。

・重くて高価なトランスは不要。かつてに比べれば小さくなったとは言ってもなお大きな電解コンデンサーも不要。放熱板も不要。と、造作もない。

・と言って、放熱孔が空いているので分かってしまうが、実は、そうしろと言わんばかりの新アンプのケーシング構成なので、この際、我がNo−139(もどき)を解体し、そのケース、入出力端子、ボリューム、スイッチ、及びLEDをそのままリユースしたのである。

・結果、ケースは純正より奥行きが一回り大きい。が、まぁ、大は小を兼ねる。

・結論としては、軽くてとても良いなぁ。高齢者にも優しいユニバーサルデザイン。(^^)
・そして、新顔のリチウムイオンバッテリー。

・当初、「どこにでもあるんだろうて」と思って某大衆家電量販店に行って「ある?」と聞いたら「ない!」と言われ、ついでにSonyの純正品が定価@18,900円で、実売@15,000円程度であることも知った。

・「これを4個。。。こりゃ出直しだ」と思って、顔を洗ってネットで調査することにした。

・結果、これは純正品実売価格の1/4程度でネットで購入できる中国製互換製品であることを知った。

・う〜ん。中国恐るべし。だが、大丈夫かいな。。。(^^; って、まぁ、純正だってMADE IN CHINA?
・さて、ここまでの役者が揃えば、要するに保護回路である電源部を拵えなくとも音は出せる。

・もちろん、この状態での音出しは人様には推奨しない。

・が、早く聴きたい誘惑に勝てないので、音を出してみよう。自己責任である。

・と思って早速まずはリチウムイオンの代わりに鉛バッテリーを使って調整をはじめた。


・のだが、えぇぇぇ。。。

・上手く行かないのだった。。。orz

・と言うのは、アイドリング電流の挙動がおかしいのである。

・すなわち、出力オープン時、ゲインコントロールボリュームを動かすと何故かアイドリング電流まで変化するのだった。

・端的に言うとゲインコントロールボリュームをmin側、すなわちクローズドゲインを小さくする側、と言うことは、NFBが増える方向にすると、ボリューム中間より左位置付近からアイドリング電流が急増するのである。またその状態で出力トランジスタに手を触れるとアイドリング電流値が変動したりする。

・と、こういう症状は、要するに超高域において微妙に発振していることを表している。

・ありゃ。何で上手く行かないのだろう。と、この原因を捕まえるのに結構難儀した、一時はもう解体してしまおうか、とまで思った。

・のは、殆どオリジナルに忠実に作ったつもりなのだが、デカップリングコンなど微妙に異なるところがあるなど、精進が足りないせいだろうか。(爆)
・最初は、このアンプのドミナントポールを形成する2段目差動アンプの右側のCob部分の問題、要するにその容量値がまだ足りていないのだろうと思って、このB−C間にSEコンを追加してみた。

・が、これが上手く行かない。20pFは勿論39pFを繋いでも電流増加は相変わらず。勿論多少は改善するのだが、要すればそれだけで、劇的な効果がない。

・ここにそんなに大きな補償コンデンサーは入れたくないのだが、どうしたものか。。。

・LTSpiceに聞いてみよう。

・まずは帰還回路はクローズドゲイン最大で、すなわちNFB量最小の場合。

・B−C間のC=0.1pF(無い場合に相当)、20pF,40pF、80pFのパラメトリック解析。

・なお、2段目差動アンプの2SA606と終段ドライバーの2SC959のB−C間に明示的に20pFのCを繋いであるが、モデルパラメータの問題でこれらを加えたほうがより現実に近いように思われるのでこうしたもの。また、当然のことだが、シミュレータが現実を寸分たがわず占ってくれるなどと信じてはいけない訳で、ただ、傾向として観じるのみ。

・で、帰還回路のボリュームを右に絞りきった音量としてはMAXの場合の利得&位相−周波数特性。

・その結果がこれだが、出力オープンでもあり、オープンゲイン(緑)は86dB。クローズドゲイン(青)は設定どおり22.15dBであるので、ループゲイン(赤)は低域で64dB程度である。

・問題のNFB安定性だが、クローズドゲイン(青)の1MHz以上の領域を見れば、C=0.1pF(なしに相当)の場合2MHzにやや盛り上がりを生じるもののその程度はわずかで、大体安定であることが分かる。ループゲインが0dBに沈む利得交点周波数も
C=0.1pF(なしに相当)の場合でも2MHz以下であり、この点でも安定であるらしいことが分かる。現実の私の実機もこの場合は全く問題がない。
・今度は帰還回路のボリュームを左に絞りきった、クローズドゲイン最小、すなわちNFB量最大の場合。
・この場合もオープンゲイン(赤)は86dB程度だが、クローズドゲイン設定が11.9dBとなったので、ループゲインは低域で74dB程度となった。

・結果、利得交点周波数が高域に上昇し、C=0.1pF(なしに相当)の場合は勿論、C=20pFの場合もC=40pFの場合も4MHz付近でクローズドゲイン(青)にピークが生じてしまっている。C=80pFならば何とか安定かもしれないという結果だ。

・これでは私の製作したNo−209が発振のようなおかしな挙動になるのは当たり前か。

・この結果からは2段目差動アンプの右側2SA606のB−C間には80pF以上の位相補償Cの追加が必要そうということになる。

・現実に私の場合も39pFの追加ではまだ不足だった。

・が、初段の動作電流が1mA程度なので、このCを大きくするとスルーレートががっくり落ちるし、感覚的にも、ここにそんなに大きな位相補償Cを入れたくはない。
・ので、2段目B−C間へのCの追加による補償はやめる。

・では、他に手はあるのか。。。

・なのだが、まずは現状の確認として利得&位相―周波数特性を観ておく。
・要するにオープンゲインが大きいのである。

・これを小さくして、オープンゲイン(青)及びループゲイン(赤)を下側に平行移動させれば安定になる可能性が高い。

・だから単純には初段にgmの小さい2SK30や2SK246を起用すれば問題は解決するだろう。が、そうすると負荷が4Ω等と現実のスピーカー負荷になった場合にオープンゲイン、従ってループゲイン、すなわちNFB量が十分に確保できなくなる。ので、いくら安定が望めると言っても2SK30や2SK246を起用する訳にはいかないかな。
・だから、正当な手法としては初段のFETのソース抵抗を増やして電流帰還量を増し、それで2SK117の実効gmを少し小さくすることが考えられる。

・のだが、それをやる前にこの手をやってみたら我が実機において非常に効果的だったので、現実にはこれをまずやってしまった。

・のがこれ。↓

・折角の高効率ダーリントン出力段なのだが、それを止めて普通のダーリントン出力段にしてしまったのである。m(__)m
・シミュレーションでもこれには効果があることが示されているが、我が実機でこれを試したときの効果は劇的で、これで2段目差動アンプのB−C間に位相補償Cを加えずとも、ボリュームを左に絞りきる直前までは安定になったのである。

・ので、まずはこれを採用した。これで何とか上手くいくような気になり、解体は取りやめたのだ。

・なお、これの効果は上下のグラフを比較すると、オープンゲインが減少したことに伴うものではなく、オープンゲインの位相回転が1MHz以上で緩やかになったことによるものであることが分かる。その意味では、普通のダーリントンで終段上下の動作対称性をより良く保った方が吉なのかも。
・次は、当然だが、初段の実効gmを少し落とすために、そのソースに入っているトリマー抵抗値を50Ωから200Ωに変更した。
・結果は、シミュレーションでもオープンゲイン(緑)&ループゲイン(赤)もやや小さくなりより安定方向になることが示されているが、我が実機でもこれで出力オープンのままボリュームを左一杯に絞ってもアイドリング電流の増加は全くなくなった。
・と、ここに至って我がNo−209は挙動が安定し、オフセット調整もアイドリング電流調整もスムーズに行えるものとなった。勿論それらはボリュームの位置がどこにあろうと同じだ。と言ってはオフセット、ドリフトについては嘘か。勿論それはボリュームMAXの方向でやや大きくなる。が、それは当然の挙動だし、レベル的に数mV程度なので何の問題もない。

・結果、オフセット調整後のDCドリフトも非常に小さく、完全対称型にはめずらしく、と言っては怒られるが、DCドリフトもアイドリング電流の安定性も非常に良好である。
・さあ、試聴だ。(^^)

・が、我が家のスピーカーはどれもマルチなので、とりあえずヘッドフォンで聴いてみることとし、愛用のHD600をスピーカー出力端子に繋いで聴き始めた。

・のだが、またしても問屋が卸してくれないのだった。orz

・何故か、ボリュームが本当に左一杯付近以下でアイドリング電流が規定の倍程度に増加するのだった。

・負荷オープンでも8Ω又は4Ωのダミー負荷時でも問題ないのに、このインピーダンス300ΩのHD600を繋いだときだけそうなる。

・う〜ん、こうなればこれは初段ステップ位相補正でなんとかすべし。

・ということで、シミュレーションもしつつどちらかと言えば現物合わせで決定したのがこれ。

・シミュレーションの占いではあまり良い結果とは思えないが、シミュレーションはあくまでシミュレーションでしかないし、実機がこれで問題ない状態となったので、当面これでいくことにする。
・と言うわけでこうなってしまった。また“もどき”になってしまったかな。(^^;
 
・で、今度こそ本当に試聴だ。(^^)

無線LAN上のNASから−パソコン−HiFace−DAC−ラインプリ経由で先ずはHD600でヘッドフォンアンプとして聴いてみる。

・う〜ん。。。

・来ますねぇ(^^) その場の躍動感溢れる雰囲気が。そしてとても力強く美しい。いいんじゃないかなぁ。

・なのであのHOLY LANDを聴いてみた。

・。。。えぇぇぇぇ

やはりちょっと遠いのだが、不思議とピアノの響きも、よって空間感も感じられ、ドラムスもうるさい感じもなく聴けてしまうではないか。

・MY FANNY VALENTINE。。。ありゃ〜、これは驚愕。ちゃんと5mの距離に実在して聞こえる。では、と思ってMISTYを聴くとMISTYも。。。

・ようやく「HOLY  LAND」に耳が慣れたのかな。(爆)

・なので、スガラボットさんの音源などを聴く。

・くわ〜。力強さ、美しさ、優しさ、悲しさ、変幻自在の表現力。は、演奏自体のものか、それを余すところなく再現するアンプの力か、これがリチウムイオンの成せる技か、とにかくこの上なく妙なるバイオリンの響きにうっとりしてしまうのだった。伴奏のピアノにも足が生えている。

・また、ElectrartさんのUSBオーディオで聴くノルウェー2Lのハイビット・ハイサンプリングWAV音源やDSD音源の音には言葉を失ってしまうほど。

・本物。鳥肌が立つ生々しさとはこのことだろう。No−209、ちょっと凄いかもしれない。

・ので、もう製作、調整は終了。音楽をもっと聴こう。(^^)




2010年7月19日







(GOA?)



・急に猛暑がやってきて何もする気がなくなった。

・が、やはりこれは試してみたい。

・電池式GOAにリチウムイオンバッテリー。(^^;
・結果。悪くない。(^^)

・が、No−209と比べると何か物足りない感、なきにしもあらず。

・それは音の勢いというか、音の浸透力とでも言ったら良いだろうか、No−209と比べると抜群ではないような気がするのだ。

・その辺例のHOLY LANDを聴くと良く分かって、GOAでは全体的に音場も平板になってしまい、あまり面白くないのである。

・と、いうことを、この写真の左隣にある“不完全対称型”に改造したGOAを聴いて確信した。

・不完全対称型GOAの音はNo−209の音の感じによく似ているのである。音の勢いと言うか、浸透力と言うか、それに伴う音場の立体感といったものがNo−209のように素晴らしい。

・ホントかいな(^^;

・まぁ、出力段の歪みを音の勢いと勘違いしているのかもしれないし、

・いずれ、真夏の夜の夢。

・信じてはいけない。(爆)



2010年7月20日






(その後)



・酷暑の夏もようやく去った。

・ので、保護回路を作った。

・保護回路用に別途ケースを使うのもあれなので、一体型にする。こうすると分離型と違ってアンプ毎に保護回路基板を作らないといけないわけだが、まぁ大した手間ではない。3電源方式だと分離型にしたい気にもなるが、我がNo-209(もどき)は既に2電源型に改悪ずみであるし。(爆)(^^;

・だから、保護回路本体の他、
バッテリーチェック回路とDC検出回路もAT−1一枚に載せる。
・よって、全体回路はこう。
・何か、アンプ本体の回路もNo−209とはちょっと違うような気が。。。

・実は、2電源型に変更しただけではなく、この際、本体回路も我が元祖電池式型へと改悪してしまったのだ。(^^;

・よって、これはもうNo−209を冠することも妥当でない。

・のだが、まぁ、引き続きNo−209(もどき)ということで。(爆)

・なお、本体過電流保護回路定数の間違いもこの機会に修正。

・保護回路基板も上手く左右アンプ本体基板間に収まった。


・結局、我が元祖電池式完全対称型パワーアンプが2台となって、試聴中の図。
・一番上が本機。

・重くてでかいトランス方式電源部が無いのはとても快適。

・こんな軽いアンプから、エナジーの詰まった、体と心を振るわす音がやってくる。愉快だ。(^^)




2010年9月20日






(その後の2:No−218化を考える)



・3月号の恒例の“本機の音”はいつものように強烈。

・が、我が家のシステムはマルチアンプシステムなので、パワーアンプの電流伝送化はまだいいよなぁ。。。、と、思いつつ読んだのだが、MJ最終ページの“次号予告”を見たら、なんと、4月号に“電流伝送チャンネルフィルター”が掲載されると書いてある。

・そうなのか。なんという速さ。

・で、“電流伝送チャンネルフィルター”が発表されたら、我がシステムも全体を電流伝送化したくなってしまうかも知れない。(爆)

・ので、我がNo−209(もどき)バッテリードライブパワーアンプを電流伝送化する準備をするか。という気になった。
・我がNo−209(もどき)バッテリードライブパワーアンプは、我が“元祖(自称)電池式完全対称型パワーアンプ”の回路に変えてしまったので、No−209オリジナルとは大分違うものになっている。何故そうしたのか興味のある方は、“元祖(自称)電池式完全対称型パワーアンプ”の方をどうぞ。

・で、これを電流伝送化するのは先生仰る通り簡単で、右のように回路をちょっと変えるだけだ。ここでR24の1kΩは無論プリアンプ側に置く。と、プリアンプとパワーアンプを5mの2497で繋いだ場合、その容量350pFがパワーアンプ入力にぶら下がってしまう。それを表すのがC2の350pF。

・この状態における最も適切な位相補正を求めておこう。というのが今回の趣旨。

・で、先ずは反転動作に変更しただけの状態でのゲイン−周波数特性をLTSpiceはこのように占う。

・クローズドゲイン(緑)の1.5MHz付近に20dB程度のピークがある。ので、発振する可能性が高い。
・その状況はLTSpiceの占う100kHz方形波応答を観れば一目瞭然。

・入力は±1V、100kHz方形波。

・その際の出力波形が緑であり、青と赤は終段トランジスタQ4(青)とQ6(赤)のその際のコレクタ電流である。

・結論的には、リンギングが止まらない状態であり、発振に極めて近い状態。

・このままではいけないので位相補正の適正化が必要だ。
・ので、最初に3月号のNo−218改良型電流入力パワーアンプの方法を試す。

・と、あまり上手くない。

・2段目のB−C間で位相補正する昔からの位相補正手法だが、指定の39pF+3kΩではいまふたつの感じなので100pF+3kΩとしてもこうである。

・立ち上がりの速度は遅れるのはしょうがないが(位相補正とはそういうもの)、出力のマイナス側により周波数の高いリンギングが出ている。だけでなく、終段トランジスタのコレクタ電流(青と赤)で分かる通り終段トランジスタに5A程度の異常電流が流れてしまう。

・この異常電流が何故流れるのか興味のある方は、“元祖(自称)電池式完全対称型パワーアンプ”の方をどうぞ。
・では、右のようにしてはどうか。

・初段ステップ位相補正はそのままに、帰還回路のR17にC5をパラにするもの。

・これは周知の手法で、3月号のNo−218改良型電流入力パワーアンプにおいても説明もなく併用されている。(爆)

・で、ここでは
39pFではどうか。

・良さ気だ。これがクローズドゲイン5.1倍の一番位相補正的に厳しい状況でのものだし、終段トランジスタにも異常電流は流れない。
・これはクローズドゲイン15.1倍の一番位相補正的に楽な状況でのもの。

・ゲインが大きくなったので入力は±0.5V。

・全く問題はない。通常はこのゲイン設定で使うので、位相補正はこれで良い。

・なので、私のNo−209(もどき)パワーアンプをNo−218(もどき)パワーアンプに電流伝送化するときにはこれでいこう。
・気になるのは4月号の“電流伝送チャンネルフィルター”なのだが、それは右のようなマルチアンプ用IVCを使用したアクティブ一次フィルタ-?

・というのは誰もが考えるわなぁ。

・これだとまだプリアンプとチャンネルフィルター間が電流伝送になりきっていないということなら、R7の1kΩの後ろにもう一つ
マルチアンプ用IVCを挿入することになる。

・クロスポイント600Hzの2WAYチャンネルフィルターとしての定数設定で、LTSpiceの占う特性は下のとおり。
・次は、少し頭を使って、ハイパスフィルターの方も信号経路のコンデンサーを取り除いた“電流伝送チャンネルフィルター”

これだと、システム全体、すなわち、カートリッジからスピーカーまで、信号経路から一切のコンデンサーを排除できる

・これもプリアンプとチャンネルフィルター間が電流伝送になりきっていないということなら、R7の1kΩの後ろにもう一つ
マルチアンプ用IVCを挿入することになるのは同じ。

・SAOCによる低域NFBを利用したものだが、その特性は下の通りでクロスポイント600Hzの2WAYチャンネルフィルターとして上手く機能している。
・が、「電流伝送フィルターは従来の電圧伝送フィルターとはまったく異なる回路になり、大幅にシンプル化されるだろう。」とある。

・従来の電圧伝送フィルターとは、CとR一個ずつの6dBCRフィルターのことだよなぁ。。。

・だとしたら、それとまったく異なる回路で、しかも大幅にシンプル化される電流伝送フィルターとはいかなるものなのか?

・凡人(←私)には考えられない。
(爆)


・ので、行動を起こすのは4月号で電流伝送チャンネルフィルターの全貌が明らかになってからだ。



2012年2月11日







(その後の2にちょっと追加)



・気になる4月号の“電流伝送チャンネルフィルター”なのだが、広い世の中、こういうものではないかと考える人もいる。

・ので、やってみた。

・左上の四角に囲まれた部分が電流出力プリアンプ、そして、左下の四角で囲まれた部分が問題の“電流伝送チャンネルフィルター”、あとはNo−218の電流入力パワーアンプ(もどき)が2台、高音用と低音用である。

・これでクロス600Hzの2WAYフィルター。確かに従来のCR6dB電圧伝送チャンネルフィルターよりシンプルである。

・LTSpiceの占うその特性は右の通り。

・ちゃんと600Hzクロスの2WAYチャンネルフィルターとなっている。

チャンネルフィルターとして独立ケースに入れても良いが、パワーアンプの方に組んでしまっても良さ気だ。

・が、低音側、高音側のレベル調整が上手く出来るかな?という感なきにしもあらず。また、ドライブに電圧も必要になる。

・ので、チャンネルフィルターの入口にそれらに対応したマルチアンプ用IVCが入るのかもしれない。

・果たしてこの構成の考え方がNo−219の“電流伝送チャンネルフィルター”なのか?

・来月号が楽しみである。




2012年2月18日