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タイトルMOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2527
投稿日: 2020/03/01(Sun) 14:55:28
投稿者へいぞう
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
kontonさん、ご無沙汰しています。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~konton/BATTERY%20DRIVE%20MOS-FET%20PO ..... 4%E3%82%AF

AC電源MOS-FET 2SJ49-2SK134 パワーアンプ兼パワーIVCを拝見しました。
悪魔の素子(?)「2SK134,2SJ49」の名誉を回復させていただきありがとうございました。
当時は長岡教の隠れ信者だったので「2SK134,2SJ49」アンプの評価の違いに戸惑っていたのを思い出しました。

回路的には、エミッター抵抗なしのウィルソンカレントミラーに興味を惹かれました。指定抵抗も手持ちが少なくなってきたので、無くて済むのであれば、助かるなぁといった、不純な動機ですが。
あとは、電流入力と電圧入力の両立方式です。聞き比べもあるでしょうが、電流方式に一気に踏み込めない私には助かります。

タイトルRe: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2528
投稿日: 2020/03/02(Mon) 12:25:34
投稿者konton
へいぞうさん、こんにちは。ご無沙汰しております。
コメントありがとうございます。

死蔵は不憫でしたので、SIT(V−FET)とMOS−FET、手元の70年代の素子をパワーアンプとして蘇らせてみました。

先生は一時悪夢の素子と評価されましたが、オーディオ全盛期にオーディオ用として作られた素子、私の駄耳では大変良い音に感じられます。

Lo−D HMA−9500、同MK2は、今でも一部で大変人気があるようで、NET上に色々と情報が上がっています。残念ながら入手したことはありませんので、その音は聞いたことがありません。

ウィルソンカレントミラーは、先生は高域特性が悪いとかで、もう採用をおやめになったのではなかったでしょうか。エミッタ抵抗なしは何事も突き詰められる先生のGOAアンプの際の構成で、特性的には抵抗ありに優れるとは思えませんが、ご指摘のように進の抵抗を使わないですむのはありがたいです。

電流伝送方式はやはり世の中ではマイナーですので、パワーアンプは両立方式で電圧伝送対応にしてしまいました。これは我ながら便利です。

タイトルRe^2: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2530
投稿日: 2020/03/03(Tue) 16:26:43
投稿者へいぞう
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
> 先生は一時悪夢の素子と評価されましたが、オーディオ全盛期にオーディオ用として作られた素子、私の駄耳では大変良い音に感じられます。

 済みません。悪夢でしたか、手が滑ってしまいました。

>
> ウィルソンカレントミラーは、先生は高域特性が悪いとかで、もう採用をおやめになったのではなかったでしょうか。

スーパーサーキット講座の落伍者なので、その辺の事情は私は記憶していませんが、差動アンプのカレントミラー負荷もその昔は歪が多いということで、抵抗負荷が最善だと言っていた時期があったのを思い出しました。GOA時代になって、カレントミラーが再評価されたという流れでしたね。

ウィルソンカレントミラーですが、電流の精度が問題になりそうなDACに応用するのが面白そうに思います。
海外の方の記事もありましたが、国内では先日、e空蝉さんのホームページを偶然見つけました。何事も先達の方がいるようです。フェーズテックのはベース電流補正方式でしたが、e空蝉さんの例では、sink側のカレントミラーのみ補正型ウィルソンミラーにして、シミュレーションされています。

http://classbamp.blog.fc2.com/blog-category-7.html

通りすがりにちらっと覗いただけですので、その後の経過が気になるところですが、特性上の改善が見込めるようです。私もLTspice環境を整えてまずは、シミュレーションからスタートしたいと考えています。
東芝のベースコモンのミニトラ(HN4A51J、HN4C51J)などを使うとコンパクトに実現できそうなので、コンパクトなIV変換ができないかと妄想しています。2素子のマッチングは保証されていないようなので選別が必要かもしれません。

タイトルRe^3: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2533
投稿日: 2020/03/04(Wed) 23:37:53
投稿者konton
>
>  済みません。悪夢でしたか、手が滑ってしまいました。
>

私も最近まで悪魔だと記憶違いしていました。確認したら悪夢でした。


> スーパーサーキット講座の落伍者なので、その辺の事情は私は記憶していませんが、差動アンプのカレントミラー負荷もその昔は歪が多いということで、抵抗負荷が最善だと言っていた時期があったのを思い出しました。GOA時代になって、カレントミラーが再評価されたという流れでしたね。

そうですね。抵抗負荷2段差動アンプの時代は、2段目差動アンプのカスコードアンプもカレントミラー負荷もご法度でした。

最近もどこかでウィルソンカレントミラーを先生がダメだとおっしゃっていたような記憶があったので、探してみましたら、2011年4月号のNo.213超多機能アナログ&デジタル再生システムの記事に「フィードバック型カレントミラーは高速パルス用には全く不向きで、なんと100KHzのパルスも変形し、まともに通過しない。図10のカレントミラーは高速ダイオードと小CobのTrを組み合わせ、エミッタ抵抗をできるだけ大きめにして動作させている。これなら10MHzのパルスも全く変形することなく通過する。本方式のキーポイントはCMにあったのだ。」とありました。
この記事で、デジタル再生システムではフィードバック型カレントミラー(=ウィルソンカレントミラー)は採用されないことになったのですね。
ただ、そこでテストされたフィードバック型カレントミラーは、エミッタ抵抗なしのものです。それこそエミッタ抵抗をできるだけ大きめのものにして動作させれば、案外良い結果が得られたのではないかとも思うのですが、少なくともGOA時代のアンプに用いたエミッタ抵抗なしのウィルソンカレントミラーはデジタルのパルス回路には向かないというだけのことかもしれません。
お話の通り、ウィルソン型にも色々補正型もあるようですし。


タイトルRe^4: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2534
投稿日: 2020/03/05(Thu) 12:15:02
投稿者へいぞう < >
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
> ただ、そこでテストされたフィードバック型カレントミラーは、エミッタ抵抗なしのものです。それこそエミッタ抵抗をできるだけ大きめのものにして動作させれば、案外良い結果が得られたのではないかとも思うのですが、少なくともGOA時代のアンプに用いたエミッタ抵抗なしのウィルソンカレントミラーはデジタルのパルス回路には向かないというだけのことかもしれません。
> お話の通り、ウィルソン型にも色々補正型もあるようですし。
>
 kontonさん、ありがとうございました。 
 早速2011年4月号の記事を見ました。当初間違って、2010年4月号を見てしまいました。その号にはフェーズメーションのDACの紹介記事が載っていて、推定回路図もあり、似ているなぁと見入ってしまいました。

自分でDACのI/I変換回路はウィルソン型でと書いておいて何ですが、ここに来て素朴な疑問が生じました。ウィルソン型やカスケード型などは、電流比がベータの2次式になって、それで電流のミラー精度の向上を図っています。しかし、Trのベータのマッチング精度が悪いとどうなるのだろうなどという疑問です。逆に二乗する分、ミスマッチが大きくなるのではとの疑問です。

ベース電流を補正するだけのフェーズテック方式が現実解なのかもしれませんね。
妄想家としては、ウィルソン型はあきらめるにしても、PNP側のカレントミラーの特性が悪いので、カスケードでコレクタ電圧を固定してはどうかなどと、また妄想し始めています。
妄想の前に、まずはLTspice環境の構築ですね。はい、わかっています。シミュレータに聞いてみます。




 

タイトルRe^5: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2535
投稿日: 2020/03/06(Fri) 21:15:16
投稿者konton
へいぞうさん、先生の記事の引用だけではなんですので、シミュレーションしてみました。

10MHz方形波電流入力波形と出力電流波形を見比べただけですが、結論としてはウイルソンカレントミラーが最良の結果でした。ワイドラー型はベース電流補償型も含めてエミッタ抵抗を付けないと上手くいきません。ただし、エミッタ抵抗を使うと何故かプリシュートが出ます。それはウィルソン型も同じでした。

こちらがウィルソンカレントミラーとエミッタ抵抗付きワイドラー型カレントミラーの測定回路と入出力電流波形結果です。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~konton/Current%20mirror.png

なお、このウイルソンカレントミラーの素子を2SC959に変更すると10MHz方形波出力は三角波になってしまいますが、100kHz方形波であれば十分に通ります。

タイトルRe^6: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2536
投稿日: 2020/03/06(Fri) 23:53:19
投稿者へいぞう
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
> こちらがウィルソンカレントミラーとエミッタ抵抗付きワイドラー型カレントミラーの測定回路と入出力電流波形結果です。
>

kontonさん、早速ありがとうございました。

同じ2SC2240でこんな結果になるとは予想できませんでした。ワイドラー型のエミッタ抵抗付きですが、プリシュート確かに気になりますね。

2SC2240のダイオード接続でも同じか気になります。ダイオードとトランジスタの組み合わせは先生の記事以外では、見た覚えがないので。

ともかくウィルソン型エミッタ抵抗なしの可能性を垣間見た気がします。

タイトルRe^7: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2537
投稿日: 2020/03/07(Sat) 13:38:11
投稿者konton
へいぞうさん、他のシミュレーション結果です。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~konton/Current%20mirror-2.png

http://www7b.biglobe.ne.jp/~konton/Current%20mirror-3.png

http://www7b.biglobe.ne.jp/~konton/Current%20mirror-4.png

やはりウィルソンカレントミラーが最良です。

タイトルRe^8: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2538
投稿日: 2020/03/07(Sat) 16:16:43
投稿者へいぞう < >
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
>やはりウィルソンカレントミラーが最良です。

kontonさん、ありがとうございます。
確かにウィルソンカレントミラーが一番良いですね。
補正型ウィルソンが思ったほど良くなかったのは意外でした。

2011年4月号の先生の記事と相反する結果になってます。先生のウィルソンカレントミラーの回路は、2SC1583 (Q1,Q2),
2SC2240(Q3)という構成であるところが違いを生んでいるのかもしれませんね。データシートのIc-Vce特性を見ていると、2SC1583より2SC2240が内部抵抗が高く、カレントミラー向きに見えますが、採用は何か思うところあってのことなのでしょうね。そうだとしても100kHzのパルスがまともに通らないというのは?です。

タイトルRe^9: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2539
投稿日: 2020/03/07(Sat) 23:09:36
投稿者konton
へいぞうさん、こんばんは。

>2011年4月号の先生の記事と相反する結果になってます。

はい、そうなりました。ですが、シミュレーションの信ぴょう性の問題もありますし、シミュレーションでは素子のペア特性が理想的であるなど現実から外れていますので、現物で測定して見ないと何とも言えないというところでしょうか。

現物で測定できれば良いのですが残念ながらその環境がありません。

タイトルRe^10: MOS-FET 2SJ49−2SK134 パワーアンプ兼パワーIVC
記事No2540
投稿日: 2020/03/19(Thu) 12:55:25
投稿者へいぞう
参照先https://knthz.blog.fc2.com/
kontonさん、
 こんにちは、
 私の方でもLTspiceを掛けられる環境が整えつつあります。
 回路全体をシミュレーションする力がないので、イコライザ素子だけとか、DAC I/I変換回路、チャンネルフィルタとかをシミュレーションしてみています。やってみると、kontonさんが製作記事で指摘されていたイコライザ素子の定数の問題や、チャンネルフィルタのダイナミックレンジの問題など、なるほどなぁなどと今更ながら感心しています。

定電圧ドライブの回路の目で見てしまうと軽い負荷でも、定電流回路には重い負荷だったりして、シミュレーションをしてみないと気が付かず見過ごしそうな設計になってたりしますね。勉強になります。