東海自然歩道 その66

     -秋葉神社詣で (西川から上社、下社まで)-

 今回歩く秋葉神社は、神社のホームページによると火の神様として古くから信仰されていたようです。正式には「秋葉山本宮 秋葉神社」で、全国にある秋葉神社の総本宮なので、昔から参詣者が多かったそうです。参詣道は「秋葉街道」と称されて、この近辺を歩くとその名が随所に出てきます。12月15日と16日は「秋葉の火祭り」があるそうです。

 2019年11月29日(金) 晴れ


 遠鉄 直虎号

 園通寺

 2019年最後の東海自然歩道歩きになりそうなこの日の天気予報は晴れでした。だんだん出発地点が大阪から遠くなり、もう日帰りの日程は今回が最後になるかもしれません。午前6時に千里中央駅に着いたときは、まだ星空でした。午前7時過ぎ発の新幹線を名古屋で乗り換えて、浜松着が9時前でした。浜松からは遠鉄に乗り換えて、終点西鹿島駅からさらにバスに45分乗って、前回終了地点の西川(さいがわ)バス停に到着したのは、午前10時半でした。
 バス停で装備を整えて、10時40分に秋葉神社に向けて歩き始めました。秋葉神社上社までの登りは3時間と見積もっています。国道から階段を下りて、西川に架かる橋を渡るとすぐに郵便局がある集落に出ます。前回下見しておいた、天竜川に架かる立派な吊り橋を渡って行きました。秋葉ダムの巨大な堰堤がすぐ前に見えています。吊り橋の袂に東海自然歩道の案内板がありました。やはり上社までは3時間と書いてありました。中島集落の中を進んでいくと、住宅の間に狭い階段がありました。登るとすぐに林道に出ました。天竜美林と称される杉林の中を、朝日を浴びて歩いて行くのは気持ちのいいものです。
 西川出発から40分で戸倉谷集落に出て、園通寺というお寺の前を通過しました。そこから10分ほど歩くと、山道の入り口がありました。ここからは山頂の上社まで、九十九折れのきつい登り坂が続くはずです。地図に偽りはなく、30分歩いては休憩を繰り返して、上社に行く舗装された車道の脇にあるベンチにへたり込みました。12時50分、歩行距離はまだ4.2キロにしかなっていません。2時間で4キロの数字は如何に傾斜が急であったかを物語っています。幾分傾斜が緩やかになったものの、延々と続く上り坂を50分ほど進んでいくと、上社の駐車場が見えてきました。駐車場の入り口には大きな鳥居が立っていました。そこから石灯篭が並ぶ参道になっていて、石段が秋葉神社上社まで続いています。広場に出ると、お土産物売り場の奥に食堂がありました。たぶんあるんじゃないかと昼ご飯を我慢していたのは正解でした。かき揚げそばを注文しました。予想以上に美味でした。標高885メートルの秋葉山直下の秋葉神社からは太平洋までの広い展望が楽しめます。金の鳥居をくぐって神社にお参りしました。ここまで出発の西川から6.1キロ、予想通り3時間かかりました。


 道沿いに石灯篭が             秋葉神社上社山門

 金の鳥居、遠州灘が見える         秋葉神社本宮

 秋葉寺三尺坊の山門           参詣道と鳥居の跡

 14時10分に下社に向かって歩き始めました。15時40分の路線バスに乗るためにはかなりのハイペースが必要です。降り始めてすぐに秋葉神社の古い山門を通過、そこからは一本道で下社まで続く参詣道を早足で下って行きます。10分で秋葉寺三尺坊の社務所に到着しました。時間が押しているのでお参りはやめて、脇を通過しました。スタートから7.1キロ地点でした。尾根伝いに下って行くのですが、勾配が急なので足に負担がかかり、それほどスピードも上がりません。15時に休憩したときにはバスの時間までにあと40分しかありませんでした。斜度がきつくなった下りを、頼りなくなった足を踏みしめて下って行くと、やっと家の屋根らしきものが見えてきました。ついに坂下集落のバス道にでました。あと10分でバスが来るので、県道を最後の力を振り絞って早足で歩きました。下社に着いたのは15時35分、めでたく西鹿島行きのバスに間に合いました。本日は11.0キロと距離はそれほどでもありませんでしたが、登り、下りの激しい区間で、スマホの万歩計では「上った階数213階」と出ていました。
 (累計1071.9キロ/1700)