東海自然歩道 その65
-静岡県浜松市天竜区熊から西川(天竜川)まで-
2019年11月12日 晴れ
前日の11日に浜松まで移動して前泊しました。時間に余裕があるので新幹線は節約のために遠慮して、在来線で行くことにしました。丁度寒冷前線が通過して、雷が鳴る中を千里中央経由で難波に出て、近鉄特急で名古屋に行きました。名古屋からは東海道線に乗って豊橋で乗り換えて浜松へ向かいました。到着したのは午後5時前でした。駅前のホテルにチェックインして夕食に外出しました。とりあえず浜松名物という餃子を食べました。普通の味でした。それから「浜松はやっぱりウナギ」ということになり、専門店の「藤田」に入って、上のうな重を注文しました。ウナギが2段に入っている豪華版で、美味しくいただきました。
遠鉄の赤い電車 西鹿島駅
阿多古線自主運行バス くんま水車の里
12日午前7時にホテルを出て、遠州鉄道新浜松駅から赤い電車に33分乗って西鹿島駅に到着しました。駅前のバス乗り場で待っていると、昨日のうちに電話で予約しておいた自主運行バス「阿多古線」のワンボックスカーが来ました。ここから終点の「くんま水車の里」までは50分です。運賃は600円でした。途中でご婦人が二人乗って来て、少し行ったところの診療所前で揃って降りました。それ以外の乗客は私一人でした。道の駅「くんま水車の里」は前回来たときは定休日で、今回は午前10からの開業前に着いたので「かあさんの店」のお蕎麦は食べられませんでした。この「くんま」は昔の秋葉街道の蓬莱寺と秋葉神社の途中の宿場だったそうです。今では宿は無くなって道の駅と郵便局以外は民家です。
道の駅のベンチで装備を整えて秋葉ダムを目指して歩き始めました。ところが、民家の間から入る東海自然歩道の入り口がわかりません。通りかかりのおばさんに聞いてやっと林道の入り口がわかりました。2キロほど杉林の中の林道を歩いて行きました。この辺りの林はきれいに手入れされていて、「天竜美林の道」と言われているようですが、なる程と思われました。朝日を浴びながら快調に歩いて行って、1時間たって峰の集落の民家の前まで来て1回目の休憩をしました。更に歩いて行くと、道は下り坂になって快調に進むことができました。調子に乗って20分ほど歩いた時に、東海自然歩道の道標を暫く見ていないことに気が付きました。林道が集落に出たところにあった民家の住人に「ここはどこですか」と聞くと「熊平」という答えが返ってきました。地図を広げてみると、見事に道を間違えていることがわかりました。仕方なく、快調に下ってきた道を、今度はきつい登りで引き返しました。結局、峰の集落の外れにある分岐を見落として2キロも進んでしまっていました。久しぶりの大間違いでした。西川から西鹿島への帰りのバスは16時40分、旨く行けば3時間前のバスに乗れると皮算用していたのに、この1時間のロスで泡と消えてしまいました。
昔の道標 左に行けばよかった!
静岡の茶畑 縄文遺跡の復元住居
天竜美林 苔むす小道
秋葉ダム 天竜川を渡る吊り橋
気を取り直して天竜美林の道を歩いて行くと、11時30分にヒラシロ遺跡に到着しました。東海自然歩道の休憩所があったので、ここで30分の昼休みをとりました。縄文遺跡を再現した竪穴住居がありました。出発から2時間半、8.7キロの地点でした。12時から頑張って歩くと40分で石打地区に到着、4キロを40分というハイペースでした。更に林道を歩いて行くと、市ノ瀬の手前で山道に入りました。暫く下って行くと突然「こんなところに1軒家」の庭先に出ました。家のすぐ前に立っている道標が無ければ道を間違えたと思ってしまうでしょう。その後はきれいに苔むした細い道を下って行くと、ようやく市ノ瀬の集落に出ました。13時30分になっていました。最初に道を間違えなければ一つ早いバスに乗れたのですが、これで万事休すです。きれいな水が流れる川沿いに降りてゆっくりと休憩しました。15.9キロ地点、西川(さいがわ)まではあと3キロです。
川沿いの林道を歩いて行くと人家が見えてきました。ここが西川で、すぐ上流に秋葉ダムの堰堤が見えます。国道152号線が通っていて、これは昔は浜松から信州に通じる塩の道だったようです。まだ最終バスまでは2時間あるので、バス停を確認したあとで集落を歩いてみました。秋葉ダムのすぐ下流に赤い吊り橋がありました。東海自然歩道はこの吊り橋を渡るようになっています。対岸の橋のたもとに東海自然歩道の道標と看板がありました。遂に天竜川を渡りました。本日はここまで19.1キロ歩きました。交番、農協、郵便局はありますが、商店はありません。仕方なしに16時40分の最終バスまで小奇麗なバス停の待合所で本を読んですごしました。ここから西鹿島駅まではバスで40分、乗客は私一人でした。
(累計 1060.9/1700)