小籠包に挑戦
年が明けて2019年になってからも長いこと寒波が抜けず、東海自然歩道はお預けになってしまいました。昨年11月20日に段戸裏谷「キララの里」に冬じまい前の駆け込み泊まりをして、翌日は何とか設楽町まで到着しました。毎年冬には長い中断になってしまいます。1年前には谷汲山の雪を避けて冬休みするという言い訳で、アラスカへ行ってきました。今年はアラスカにも東南アジアにも出かけず、3か月も家でぶらぶらしてしまいました。そうは言っても家での雑用は結構盛りだくさんで、12月にキッチンのリフォームと床にカーペットを敷いてもらいました。
台所は私の主な活躍の舞台なので、ガスコンロや電子レンジの大きさなどを入念に打ち合わせしました。それが出来上がると、当然のことながらうれしがって料理を作りたくなりました。オーブンの試運転で鳥の丸焼きを作ってみましたが、これはうまくできました。ガスコンロについては、最近はある程度の高温が続くと自動的に火力が落ちるようになっているので、その機能を取り外してほしいと言い張りましたが、家庭用ではそれはできないといわれました。安全対策だというのですが、そもそも火をつけっぱなしにして火事を出すようなガサツな人間への対策が必要なのでしょうか。人類始まって以来火は便利だけれどとても危ないものの筈です。おかげで得意料理の魚の塩焼きができなくなってしまいました。丁度いい具合の火力で焼いていると、突然弱火になってしまいます。温度センサーのところを少し離すように、五徳を買ってきて置いてみましたがうまくいきません。メーカーは両面焼きのグリルで焼けばいいというのですが、両面焼きでは魚の中に水分が籠って美味しく焼けることはありません。結局今のところは別の簡易コンロを繋げて、それに網を載せて焼くという面倒くさい手順になっています。
水餃子は美味しい皮の作り方をマスターしているのでいつでも作ることができますが、次なるテーマは肉汁たっぷりの小籠包です。これはなんとなく厄介そうな雰囲気を持っているので、これまで「作る」と言うだけで手を出さず、延び延びになっていました。いい機会なのでこの冬はこれに挑戦してみました。インターネットで「小籠包の作り方」を検索すると、いっぱいありました。その中で、最もまともそうなのをプリントアウトして熟読して取り掛かりました。まずスーパーへ行って、板ゼラチンと豚のひき肉を買ってきました。
板ゼラチンを水に浸して柔らかくして、鶏がらスープに入れて溶かします。このスープの粗熱をとってバットに移し、それを冷蔵庫に入れて固めます。ボールにひき肉を入れて、ショウガ、みじん切りの白ネギ、しょうゆ、塩、砂糖、調味料,胡椒を入れてよく混ぜ合わせます。そこに鶏がらスープを少々加えて混ぜ合わせます。最初に作っておいたゼラチン入りのスープの塊を裏ごしして細かくして、これも豚ひき肉の中に入れてよくかき混ぜます。この餡は素早く冷蔵庫に入れて、よく冷やしておきます。
次に小籠包の生地を作ります。餃子の皮は強力粉だけなのですが、これは薄力粉も少し入れるようです。あとはサラダオイルと塩少量を加えて混ぜ合わせ、水80CCでよく練ります。生地がすべすべのグルテン状態になってきたので、硬さは餃子と同じぐらいにして丸めました。これを濡れ布巾にくるんでラップして冷蔵庫に入れて休めます。いよいよ小籠包を包む段階の手前までやってきました。ここでネット動画を繰り返し見て包み方を学習しましたが、簡単にやっているように見えるので、少し希望が湧いてきました。延し板に冷蔵庫に入れて休ませておいた生地を出して棒状に伸ばして20個に切ります。ここは餃子と同じ手順です。打ち粉をまぶしながら皮を丸く伸ばしていきます。冷蔵庫で冷やした餡を取り出して、皮の真ん中に載せます。端の部分をつまんで伸ばすようにして行けば、簡単に小籠包ができるはずだったのですが、生まれつきの不器用さがたたって、お手本のようにはいきません。「まあ、数やって行けば何とかなる」と色々工夫しながらやって行きましたが、20個丸めても、ひとつも満足なものはできませんでした。
とにかく最後までやってみようと、中華蒸篭に小籠包らしきものをのせて強火で8分蒸し上げました。出来上がったものはちっともふっくらしていない、皮の硬い「餃子もどき」でした。味はいいのですが、やはり皮に問題があるようです。そこで、もう一度お手本を動画でよく見てみました。第一の敗因は、皮が硬すぎたようです。お手本では皮をつまんで伸ばしながら餡を巻いて行くようですが、私の作った皮では、硬すぎてうまく伸びて行かないようです。第二の原因は包み方です。これは当然予想できたことなので、地道に数をこなしていくしかないのでしょう。今回の小籠包挑戦は見事に討ち死にしてしまいましたが、問題点は大体明らかになってきたので、これから工夫しながら改良して行きたいと思います。