東海自然歩道 その59
-段戸裏谷から設楽町田口まで-
2018年11月21日 晴れ
豊川市営のキャンプ場「きららの里」で一夜を明かしました。誰もいないがらんとした大きな建物の片隅の、2段ベッドが二つおいてある部屋で目を覚ましました。今年は暖かい日が続いていましたが、この日はうんと冷え込んだらしく、外は霜が降りていました。もうキャンプシーズンも終わりで、きららの里も11月いっぱいで来年の春までクローズするのですから、管理人さんにとっても迷惑な客です。食事は持参でゴミも持ち帰りということは知っていたので、朝ご飯はリュックに入れていたパンを齧って済ませました。
きららの里 木道
小石だらけの道
午前7時半にきららの里を出発しました。今日は愛知県北設楽郡設楽町までの10キロ余りの予定ですから、それほど距離のプレッシャーはありません。林道を少し歩いた後、山道に入りました。30分ほど歩いたところから暫くの間は立派な木道があって、杉林の中を気持ちよく歩くことができました。再び山道になってよく手入れされた杉林の中を下って行きました。徐々に段戸本谷に近づくと山の様子が変わり、岩が多くなってきました。岩の隙間から杉が生えていて、山道も滑りやすい小さな岩の連続となり、歩く速度も落ちてきました。出発から6キロの地点で休憩しました。降り道なのに2時間半で6キロは遅いペースです。
軌道敷跡地 立派な道標
段戸本谷からの川は、寒狭山の谷を流れる寒狭川となります。もう少し川下に行くと豊川と名前が変わるようです。その寒狭川の対岸は林道が走っています。川沿いの道を歩いて行くのは気分もいいし、何よりも起伏が少ないのでラクチンです。宇連の集落を対岸に見ながら、もう終わりに近い紅葉の中を歩いて行くと、つり橋がありました。試しに行ってみましたが、足の下が透けて見えて、あまりいい気持ではありませんでした。年を取ると高所恐怖症になるのかな。歩きながら、それにしても「緩やかな歩きやすい道だな」と思っていたのですが、途中でその訳が分かりました。休憩所のような広場に標識が建っていて、それによるとこの道は森林軌道敷の跡を利用しているのでした。昔、段戸本谷で切り出した木材を運ぶためにレールを敷いて、ガソリン気動車で木材を運んでいたと書いてありました。昭和14年から昭和36年まで運行していたようです。
線路の跡を歩く 松戸橋
午前11時に大名倉の集落の外れに到着しました。9キロ歩いて、設楽町まではもう少しです。豊川沿いを更に1時間歩くと松戸橋に出ました。ここで少し山道を登ると台地の上が北設楽郡設楽町の中心部の田口です。警察署の前で今日の予定は終了しました。今日は段戸裏谷「きららの里」から13.5キロ歩きました。次はいよいよ岩古谷山越えです。東海自然歩道3大難所のひとつだそうですが、どんな山が待っているのでしょうか。2018年の東海自然歩道歩きは今回で終わりになりそうです。
(累計977.6キロ/1700)