香港へ行ってきました

 6月下旬に二泊三日で香港へ行ってきました。行動制限というものが解除になって、やっと新型コロナの重圧から徐々に解放されたような安堵感が世の中に出てきたようです。実際のところ、コロナそのものは変わらず存在しているものの、毎日報告されていた感染者数などの禍々しい数値を追いかけなくなったということのようです。それでも我々一般市民にとっては少し気分が軽くなったというのが正直なところです。そうなってくると「久しぶりにどこかへ行ってみようか」という気分になります。相談の結果、あまり遠くない外国の香港へ行くことにしました。2年前のコロナ大流行の直前に、タイのチェンマイ旅行の乗り継ぎに立ち寄って以来のことになります。当時は武漢で始まった新型コロナが伝播しないかと世界中の人たちが不安になっていました。香港の空港の乗り継ぎゲートでマスクをしてじっと座っていたことを思い出します。
 香港へ行くことになったので、早速キャセイパシフィックのホームページを開いてみました。この2年間は休業状態だった関空発の便も再開されているようでした。往復一人六万円余りという料金もまあまあ納得できる金額のように思いました。ネットで往復エコノミー席を予約しました。飛行時間4時間足らずですから座席が狭くても何とか我慢できるという判断でした。出発の日が近づいてきたので、あらかじめ座席指定をしようとすると、なんと事前座席指定は有料になっていました。ビジネスクラス、プレミアムエコノミーとあって、その下がエコノミーになっているのですが、その一番安い座席でも通路側、窓側、中間の席とあるので、追加料金を払えば希望の座席を指定できるということのようでした。これまでは座席指定は早いもの勝ちで無料でしたが、コロナで洗礼を受けたエアーラインはがめつくなってきたようです。これからはビッグキャリアーもLCCも大差はないと覚悟して利用したほうがいいようです。

   
 6月下旬の日曜日は梅雨の晴れ間でした。朝6時に自宅を出て、がら空きの高速道路を通って一時間で関空に到着しました。新型コロナが流行してからは乗客として初めて関空に来ました。もうすでに保健上の制限はすべて撤廃されているので空港の賑わいも戻って来ているようでした。キャセイ航空の最新鋭機A350は定刻9時に出発しました。乗客はほぼ満席で、その内日本人は2割程度でした。食事は不味くて、ビールももらえず、3時間半死んだふりをしていたら、香港に到着しました。香港の空港もすっかり賑わいが戻っているようで、到着ロビーで荷物を受け取って、九龍地区までの鉄道もほぼ座席はうまっていました。ちなみに、香港のマスク着用率は50パーセントぐらいでした。
   
  
 九龍地区の北側が再開発されていて、駅につながって巨大なショッピング・モールになっていました。10年以上前には何もなかったところです。そこのホテルにチェックインして、昼食はモールの中の中華で飲茶を食べて、香港気分を味わいました。地下鉄に乗って、昔仕事の時に泊っていた香港の中心部へ行ってみました。気温は30度前後で蒸し暑く、梅雨の日本と変わりない気候で、早くもばて気味になりました。ヴィクトリア地区を散策して、エアコンの効いているショッピング・モールを渡り歩いて、2時間ほどでホテルまで歩いて帰りました。印象を昔と比べてみると、香港からどちらかというとシンガポールに雰囲気が似てきたように思います。

  
 翌朝はモールの中に朝食屋があったので、朝粥と焼きそばのセットをたべました。本当はおかゆだけでよかったのですが。レモンティーがついて40香港ドルでした。時々小雨が降る中を、九龍公園まで歩いて行きました。10年以上の月日が経って、公園の樹木もずいぶんと大きくなっていました。

  
  
 公園を出て街を歩いているとスーパーマーケットがありました。昔はどの町に行ってもスーパーマーケットを見つけてたら面白そうなものを買ってお土産にしていました。今回、中に入って気が付いたのは、やたらと日本製品が多くなっているということです。以前は醬油や酢、煎餅など種類も数も限られていましたが、いまでは本当になんでも売っていました。

  
 香港島と九龍はトンネルや鉄道でつながっていますが、折角来たからスターフェリーに乗ってみました。昔はもっとにぎわっていたと思うのですが、閑散としていました。主に観光客用になっているようです。ヴィクトリアピークに登るケーブルカーに乗るのは今回省略しました。

  
 3日目は昼にホテルを出て、空港まで電車で移動しました。午前中は部屋から見える艀を使った荷揚げ風景を飽きずに見物していました。帰りの飛行機も満席で、2割ほどの日本人は肩身の狭い思いで、座席で小さくなっていました。3年ぶりの海外は面白かったし気分も晴れました。今度はもう少し豪華な旅を企画したいと思います。