西国街道を歩く その1
― 箕面市稲から茨木市豊川まで ―
年が明けて令和5年になりました。今年こそはコロナの煩わしさからおさらばしたいものです。東海自然歩道中断から4年目となり、そろそろ復活したい気は充分あります。ただ、いきなり静岡まで出かけて再開するのも無謀な気がするので、何か小手調べに近場の歩きから初めてみようと考えました。そこで思いついたのが西国街道です。自宅近くを通っているのは知っていて、普段の散歩によくその一部を利用しているのですが、漠然とイメージがあるだけで、全体を調べたことは一度もありませんでした。早速ウィキペディアで勉強してみました。昔の西国街道は京都の羅城門から下関の赤間関までの道だったらしいのですが、江戸時代には京都から西宮までを山崎通、そこから下関までを山陽道と称して、全体を西国街道と呼ぶようになったということです。時代によって呼び方も区間も変わるのでややこしくて仕方がありませんが、ここは今回の利用目的の都合上京都から神戸三宮までとしておきます。現代の、我々関西人は京都から神戸三宮間の国道171号線(通称いないち)を西国街道と呼んでいます。西国街道の起点の羅城門があった所は今の京都の東寺付近だそうで、ここから南西に進んで、桂川を久世橋で渡り、山崎、高槻、箕面と西に向かいます。さらに伊丹、西宮を経て神戸に入るようで、ガイドブックでは全長66キロで三宮に至ると書いてあります。これなら4回ぐらいで達成できそうです。
箕面市稲の標識 芝村高札場跡
箕面市萱野付近 萱野三平旧宅
勝尾寺大鳥居から表参道
箕面市小野原付近
2023年1月19日に、西国街道歩きのお試しコースとして箕面市稲から東へ向かって茨木市豊川までを歩いてみることにしました。午前9時に自宅を出発して、いつもの散歩コースに沿って千里川を北上していきました。30分歩くと国道171号線の手前の小公園に着きます。ここから東西に走る幅2間半(4、5メートル)の道が西国街道です。住宅地の中を歩いていくと、高札場の看板や萱野三平旧宅がありました。新御堂筋の広い道を萱野の交差点で渡り、再び旧道に入ります。住宅街の普通の道になっていたり、またいきなり旧街道の雰囲気になったりします。それでも概ね西国街道の道筋は地図を見なくてもわかります。一時間半で6キロと快調な速度で進んでいきました。今宮の交差点を過ぎてしばらく行くと、「突然現われた」という感じで勝尾寺の大鳥居がありました。ここから北に10キロのところに勝尾寺があり、この大鳥居から勝尾寺までを表参道と呼ぶみたいですが、少し離れすぎているんじゃないでしょうか。西国街道を歩く人への道しるべとしてあるのでしょう。さらに東へ歩いていくと、箕面市小野原に入りました。住宅街の道と昔の街道の雰囲気の残っている道を歩いていくと、前方に大阪モノレールの高架橋が見えてきました。本日の目的地の豊川駅です。ここまで自宅から8.9キロで、予定通りに2時間15分で歩けました。試しに歩いてみての感想としては、東海自然歩道の、ちょっと緊張感がある険しさの山道と違って歩きやすいということです。平坦な街中の道なので、自分で立ち止まらない限りどんどん進めます。平均速度4キロで計算して間違いないと思いました。次回は京都から始めるのか神戸からなのか、楽しみになってきました。