あなたの知らない白糠ガイドツアー




2019年11月3日、白糠町庶路鉱業所、本岐炭鉱跡を巡る、
探索ガイドツアーを開催。
炭鉱跡の運炭軌道、変電所、選炭施設等を探索する。 全体図

関西からの参加者、そして初参加者4名を含む男女計10名。
今回は10月の台風による延期を経ての、
再召集のため、参加不可の方も多く 大変ご迷惑をかけてしまった。 集合


庶路鉱業所本岐炭鉱の、
歴史や注意事項についてミーティング後、早速出発。
まずは集合場所から各自自家用車を連ねての移動となる。 林道


現地到着後すぐ、庶路鉱業所から本岐炭鉱へ向かう、
運炭軌道の廃隧道跡の探索だ。
歴史やメカニズムを説明後、自由撮影時間をとるスタイルだ。 登坂



もちろん隧道内も探索する。
約7qの軌道、スイッチバックなどについて説明する。
廃墟探索自体が本日が初めてという参加者もいらっしゃる。 隧道


当時の鉱床図で現地の変化の状況を確認する。
長い軌道や炭住街、炭鉱施設が犇めいていた地図だ。
現地で見比べることに、参加者は興味津々だ。 鉱床図


次は変電所跡の探索だ。
降圧の必要性や変電所のブレーカー的な機能について解説する。
女性も健脚でどんどん進んでいく。 変電所



続いて立坑に続く、風洞に入る。
換気のために吸込む排気方法とその理由を解説する。
内部も自由に探索する。 扇風機室


次々遠望できる遺構に敏感な参加者もいる。
ガイドする前に「何かある!」と声が聞こえる。
段々隊列の順序が暗黙の内に出来つつある。 油倉庫


そして油倉庫に到着だ。
扉に残存する「油〜庫」の文字の跡。
紅葉とのコントラストが良い。 油倉庫


少し移動するとカマボコ型の煉瓦製遺構だ。
これはコンプレッサー室のようだ。
11月の早朝は寒かったが、徐々に気温が上がってきた。 コンプレッサー室


更になだらかな丘を越えると、
広がるのは圧巻の選炭施設群。
泡を利用したジグ選炭や、石炭の粒度等について解説する。 選炭施設


この付近は十分に時間をかけての自由探索だ。
石炭の埋蔵比率、道内の炭田等についても説明を行う。
快晴の廃墟群に広がる参加者たち。 選炭施設



倒れた積込ビン、計量室。
今回はほぼ全員が一眼レフを持参しての探索だ。
皆さん撮影に余念がない。 ホッパー


下流のホッパー跡に向かう。
釧路炭田の二大財閥系炭鉱に切り込む明治鉱業。
その庶路・本岐炭鉱を橋頭保とした歴史的経緯を解説する。 積込ビン


巨大なスズメバチの巣が残るホッパー。
構造上、途中で継ぎ足したのではないかという、
仮説をたてる参加者もいらっしゃる。 蜂の巣


ホッパーに記載された「特粉」の文字を発見。
粒度分けした精炭を、ブレンドして積載したことや、
その積込についても説明を行う。 ホッパー


白糠町内での昼食後、上流の本岐炭鉱へ移動。
巨大なシックナー前で粉炭の分離、また重液の製造など、
その機能について解説する。 シックナー


そびえるボイラーの煙突前で、
庶路鉱業所の傘下に本岐炭鉱が存在していたこと、
その立場の違いについて説明する。 ボイラー


事務所なども存在した選炭工場施設。
冬枯れして歩きやすく、
外観、内部と皆さん自主的に散策される。 選炭工場


工場内二階まで登頂する。
足元には穴もあり、
十分注意しての探索だ。 選炭工場

更に上流には最も巨大な積込ビンの廃墟がある。
本岐炭鉱独自の効率の良い水力採掘により、
閉山時期が庶路鉱業所より5年延命したことを解説する。 ホッパー


上流域で塞がれた斜坑を見る。
坑口閉鎖による閉山交付金の配布など、
スクラップアンドビルド政策についてお話しする。 斜坑



坑口の裂けた隙間から内部を確認する。
未だ残るベルトコンベヤーに感嘆の声を上げる参加者もいらっしゃる。
紅葉の落ち葉の中の探索だ。 ベルト斜坑


別の斜坑を抜ける。
もう少しで頂上だ。
まだまだ皆さん足取り軽く、ぐいぐい登っていく。 斜坑


一部入坑できる坑道もある。
大勢のライトが犇めくと、
本来、暗い坑道内も昼間のようだ。 坑道



巻揚げ機等の基台のある丘に到達。
終盤に差し掛かり
あちらこちらで笑い声も上がる。 巻揚げ機


道東の初冬は夕焼けが早い。
15時半には予定をすべて消化し、
全員無事帰路についた。 廃祉


参加の皆様、お疲れ様でした。
また、たいへんありがとうございました。







ホッパー
ホッパー

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