あなたの知らない増毛ツアー




2018年11月11日、増毛町岩尾鉱山跡を巡る、
探索ツアーを開催。
硫黄鉱山跡の3か所の坑口と5基の焼取釜、原動機等を探索する。 全体図

参加者は男女計6名。
今回は山中深く、そのアプローチも険しいため、
事前確認の上、御参加頂いた。 岩尾


岩尾鉱山 の歴史や硫黄の用途、衰退原因についてミーティング後、早速出発。
まずは市街地に近い三坑に向かう。
いきなりからハードルートで藪を漕いでの登坂となる。 藪漕ぎ


藪は冬枯れしてるものの、
ほぼ道なき山中をしばらく登る。
事前のマーキングを目印にGPSも利用しての探索だ。 登坂


足元に散らばる索道のプーリーやレイルの遺構を
確認しながら山中を進み、ようやく埋没した三坑に到達。
みなさん覗き込み、支保工を確認する。 三坑


更に山中を進み二坑に到達。
7s級の長いレイルが残存する。
二条のレイルはかなりの遺構だ。 レイル


全員でレイルの先を追う。
ここは本坑の下の旧坑。
レイルの先に想像されるのは…。 レイル



延長には二坑の坑口だ。
崩れて支保工が露出し、奥に向かって上部が埋没している。
皆さんも内部に興味津々のようだ。 二坑




ガイド自ら坑口に頭から突入する。
もちろん内部はすぐに埋没だが、
皆さん譲り合って内部を確認する。 坑口


再び藪を漕ぎ、斜面を登り新五坑を目指す。
少し開けた斜面はズリ山だ。
ここには驚くべき遺構が残る。 索道


写真ではわかりにくいが、
中央部が木製の索道の支柱だ。
索道の痕跡は珍しく、ましてや木製は貴重な存在だ。 索道


更に斜面の上には煉瓦製の遺構だ。
これは恐らく火薬庫の関連施設だ。
ここからは遺構が目白押しとなる。 火薬庫


その奥には多数のを鋳鋼製釜が残る。
ここに鉱石を入れ、下から加熱、溶融し
蒸気に混在する硫黄成分を冷却抽出する。 鋳鋼製釜



これは鉱山後期に設置された五基の焼取釜の廃祉だ。
炊飯器の原理で硫黄を抽出するメカニズムをガイドする。
煉瓦製の遺構には精錬後の硫黄が色濃く残る。 焼取釜




更に山中にはコンベアーと索道の内燃機が残存する。
ここは参加者主導で自由に探索していただく。
昭和10年当時の遺構を見てみよう。 内燃機


昭和8年頃、山岡内燃機(現ヤンマーディーゼル)で製造された
4サイクルディーゼルエンジン。
皆さんじっくりと観察されている。 内燃機


スクラムベルトが掛かるプーリーも残存。
稼働や機構を皆さんで想像されている。
関連業務の方もいらっしゃり、具体的な考察が飛び交う。 プーリー




北方にはズリ山が見える。
他にもレイルやフランジ、多数の遺構が散らばる。
湯泊五坑を目指そう。 ズリ山


ズリ山の頂上をトレースする。
ここからは暫く藪漕ぎとなるが、
全員サクサクと登る。 ズリ山


ここからはぬかるんだ廃道状態だ。
根曲がり竹がしぶとく行く手を阻む。
湯泊五坑だけが本坑から離れている。 藪漕ぎ


突然藪が抜けるとズリ山で、
その奥の沢を登ると、
湯泊五坑だ。 湯泊五坑

全員が藪を漕いで湯泊五坑に到達。
山中深い坑口の一つはなかなか発見が困難だが、
今回はスムーズに案内できた。 湯泊五坑



湯泊五坑は水没し、
しかし支保工は続く。
皆さん、内部に入坑したいようだ。 湯泊五坑



山中の鉱山跡で昼食後、
今度は別ルートで下山を開始する。
少し雲行きが怪しくなってきたが皆さん足取りは軽い。 ズリ山


廃道を抜けると日本海を見渡すズリ山だ。
ここからは慎重に下る。
最後の遺構までもうすぐだ。 日本海


到達したのは、再び内燃機の遺構である。
エアーのタンクとコンプレッサー、
それを駆動するヤンマーの機関の廃祉だ。 ヤンマー




ズリ山付近には碍子が散らばり、
それら遺構を探索する。
いよいよ終盤だ。 碍子


最後に地下水が伏流する小さな沢を案内する。
ここには厚く苔が生えており、
驚く参加者もいらっしゃる。 苔


最後は国道に戻る。
イワオの語源が硫黄であること、
そのアイヌ語地名の解説を行い無事帰路についた。 国道


参加の皆様、お疲れ様でした。
また、たいへんありがとうございました。







日本海
日本海

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