喜茂別鉱山でよじ登る


北海道喜茂別町栄
明治37年に発見された大刀川鉱山は
昭和15年に日鉄鉱業が買収してから
蒸気製錬所などの建設に着手し、本格的に採掘された。

ときあたかも日中戦争の勃発を見て、採鉱は軍需の至上命令でもあった。
喜茂別駅から専用軌道も敷設され、
最盛期には戸数57戸、自家発電所の建設が終わったが、送電しないまま、
昭和19年の硫黄鉱山整備による休山まで砒素を含む褐鉄鉱を採掘した。

その後、東大の協力を得て、鉱石中の砒素を取り除く研究が推し進められ、
昭和24年、焼結による脱砒に成功、これを工業化し亜砒酸の捕集のための、
焼結工場が完成、操業に至った。

しかしながらこれら工程は非常にコスト高となり
経営は赤字、昭和28年に再び休山の止むなきに至る。

森深くの鉱山跡を藪が茂るギリギリの時期に探検してみた。


ホッパー跡、羆、橋台・・・