鹿の墓場




帯広市を中心とする十勝平野。
その最北に本坑はある。
パッチワークのような畑群を日勝峠から見下ろす。 十勝

付近は防雪林の間を貫く直線道が多い。
畑の大きさも広大だ。 直線道



山に入っても相変わらず直線は続く。
山の斜面には何かが見える。
一台の対向車にも会わず、山道を進む。 道々


それは水力発電所のプラントだった。
取水管から導水路トンネルを経て、
落差による発電を行う。 坑道

大きな砂防ダムがある。
相当な山中まで来た。 砂防ダム

シイシシカリベツ川の上流を見る。
流れは速い。 川

突き当たりは2008年に休業した「かんの温泉」。
山奥の秘湯の一軒宿として有名だったが・・・ かんの温泉

一部解体工事が進み、
旧館は残らない。
風呂も痛々しい。


林道を更に進む。
この時期アブも多い。 林道

ここからは歩いての探索だ。
踏み分け道を進む。 ハイキング

草は茂っているが、
廃道ではなく歩きやすい。
川原に向かって下る。 山中

川原に到達した。
少し硫黄臭がする。
近くには野湯があるはずだ。 ユーヤンベツ川

川原には露天風呂が現れた。
すぐ川の脇に、濁った風呂がある。
大岩は最近崩れたらしい。 テムジンの湯

湯殿はコケがひどく、臭いもある。
ブクブクと泡が出て、湯気も上がってる。
手を付けると、風呂より遥かに温度は高い。 秘湯






これは「テムジンの湯」といい、
川の水で湯温を下げて入浴するらしい。
森の中の、本当の秘湯だ。 温泉

野湯は目的で無いので入らず、川を遡る。
崖を登攀し、沢沿いに進む。 崖

上流には散乱したエゾジカの遺体があった。
食べ散らかされた跡だが、
当初はハンターによるものだろうか。

少し歩くと、崖から染み出す鉱泉があった。
硫黄の臭いがあり、
流れる部分だけ、黄色の跡になっている。 鉱泉

所々は川の中を歩く。
谷間で水の流れが速いところもある。 河床


坑口と見間違う洞穴がある。
この時期、羽根虫も多く環境は悪い。
穴も硫黄臭がある。 洞穴



川のすぐ傍を遡る。
足元はコケで滑りやすい。 川

またもや野湯の跡らしき場所があった。
こちらには湯は無く、
しかし蒸気は出ている。 野湯


またもやエゾジカの死体があった。
ガスでも事故でもなさそうで、
ハンターによるもので無ければ、そういう場所なのだろうか。 エゾジカ

道なき河川敷を遡る。
不思議な平場があり、
藪の中に何か遺構がある!。 鉱山跡


鋼製の架台とレンガが見える。
鉱山跡に到達した。
詳しくみてみよう。 廃坑

レンガの遺構。
製錬の関係だろうか。 レンガ


他にもレンガ製の遺構がある。
製錬施設の土台のようだ。 製錬所

河原の平場にある遺構群。
間違いなく住居ではなく産業施設だ。 精錬

苔むしたレンガの施設。
原型は留めていないが、レンガはいつまでも残存する。 遺構

腐食した鋼製の架台跡。
溶接で組まれた遺構だ。
精錬施設で間違いない。 架台跡

この小さな範囲が全景である。
30坪程度の広さしかない。
奥を少し確認してみよう。 全景

斜面から黒いパイプが出ている。
水流は無い。
これは時代の違う施設のようだ。 パイプ

奥の斜面には崩れた坑口跡のような場所がある。
水の流れた跡があり、
しかし坑口の確証は無い。 坑口

上流には淀んだプールがある。
ここにも泡が出て、鉱泉が沸いている。
夥しい量の藻が滞留している。 淀み

またもや骨。
虫たちにとっても多くの糧だったに違いない。 骨

森の奥に露頭が見える。
少し登ってみる。 露頭

ここはズリ捨て場なのか、
露天掘り跡なのかさえわからない。 ズリ


森の奥に残存する鉱山跡。
目立った施設は無かったが、いい雰囲気の小鉱山だった。 遺構群






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渡渉
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