古城へ
ゲート先の林道を歩く。
この時期でも十分残雪している。
残雪に足をとられながら、
林道を遡る。
ゲート付近は標高500m程度で、
地形図で目星をつけた場所は
おおよそ650mだ。
漁川との高低差とハンディGPSで
そろそろ現場に近づいた感がある。
林道は一気に標高を高める。
どうもおかしい・・・。
九十九折れの手前に鉱山はあるはず・・・。
休憩がてら谷を覗いてみた。
何やら森林内に大きな構造物が・・!!
登りすぎた、目指すは眼下だ。
慌てて下り、侵入口を探すが
廃墟を見失い、路の痕跡も無い。
とりあえずコンパス頼りで
廃道を登ってみる。
斜面の上にシルエットが見える。
明らかな人工物だ。
巨大な選鉱所の廃墟だ。登ってみよう。
崩れたレンガが見えた。
これは何なのか。
久しぶりの人工物。
れんが積みだ・・・
いよいよ接近した。
石垣が非常に重厚。
はやる気持ちを抑えて斜面をよじ登る。
息が切れる。
熊鈴だけがあたりに響く。
遮るものの無い場所まで来た。
まるで古城・・・圧倒される。
石垣にそってトラバースする
金は自然に単体の型で産出することも多く、それは「山金」と呼ばれる。
ホッパーに巨大な穴が開いている。
これら「山金」は石英などの隙間や内部に分散されて存在する。
ホッパー上端に苔むした土台が鎮座している。
風化され水に流されずに残り河床に溜まったものが砂金である。
古城のさらにピークを目指す。自然に還っているようだ。
また銅や鉛の鉱石に混入し併産することも多く、この場合製錬の副産物として金が採取できる。