廃墟群
見上げていた貯木場に再接近した。
ほのかに木のいい匂いがする。
頼城方向を望む。
木々が無く、土留めらしき治山がされている付近が、
かつての炭鉱跡だ。
炭鉱跡に向って道なき斜面を下る。
ここからでは施設は見えない。
人の入った形跡の無い雪原を歩く。
自分の足跡だけが新雪に残る。
更に近づいてみる。
雪原にコンクリートの施設が数箇所ある。
かなり深い穴のようだが、内部は見えない。
治山されているが、
かつての坑道まで続いているのだろうか。
鋼矢板で土留めがされている。
他には施設は見えない。
隠れた危ない溝に注意しながら、
再び登る。
注意深く見ても付近に施設は見えない。
頼城の選炭施設跡付近に移動した。
使用されていない木製の電柱が残る。
かつての芦別鉄道跡は広い雪のベルトで残る。
雪原に消火栓の跡が残る。
何も無い風景に消火栓だけが残存しているのは、
不思議な光景だ。
坑口事務所の廃墟に向って、
雪原を歩く。
廃墟を囲むように川が流れている。
しかし、積雪は無く川原がはっきりしている。
少し硫黄臭があるので、もしやと思い川に手を付けてみた。
川の水は温かく、温泉のようであった。
そこそこの湯温で、湯気がたっている。
廃墟内に入ってみよう。
坑口事務所を見る
北面は積雪も多く、
破壊の跡著しい。
巨大に育った氷柱がある。
鉄骨も一部曲がっている。
西面は比較的、破壊が少ない。
一周回ってみる。
少し移動して、芦別鉄道跡を追ってみる。
民家となった駅の跡や盛土も残る。
随道跡に到着した。
随道跡に潜る。
高さはそこそこある。
意匠は無く、玉石積みの坑門である。
坑内はレールが撤去され殺伐としている。
延長は80m程度か。
簡易に蓋をされた坑口付近を見る。
出口側にすぐ到着した。
静かな随道だ。
覆工の上部にはコンクリート鍾乳石が垂れ下がる。
再び坑内を通って戻る。
積雪は多い。
市街地から油谷方面には専用線のピア跡が残る。
雪の帽子を被っている。
斜面には坑口らしき跡が見える。
斜面を登り坑門に近づく。
埋められたのか、坑門の上部に到達した。
こちらも玉石積みだ。
第一坑付近には選炭ポケットが残る。
雪原を歩いて近づいてみよう。
ポケットはそこそこ巨大で、
コンクリートは剥がれて、劣化が激しい。
付近には施設が散らばっている。
雪原には動物の足跡が多い。
少し上部から選炭ポケットを望む。
奥にはホッパーが残存していた。
雪深い。
下部が積雪で見えないが、
相当な高さのある建物のようだ。
巨大なホッパーだ。
専用線があったのだろうか・・・。
周囲には蔦が絡む。
内部はどうなっているのだろうか・・・。