そしていずれは歌志内へ
北緯44度線の通過する常呂町は、
「ホタテと遺跡のまち」と呼ばれ、
琵琶湖、霞ケ浦に続く日本第3位の面積を持つサロマ湖に隣接する。
日吉市街地には「鉄山」とのバス停がある。
ここが正に鉱山跡で、
赤い山肌が如何にもの風景だ。
ここから標高150m付近の露天掘り跡を目指す。
かなりの急坂で、
その道も赤黒い。
そして到達した露天堀跡だ。
垂直距離30m毎に鉱床の走向に沿って坑道を掘り、
その上下坑を連絡させる坑井を設けたようだ。
ここにはトラロープで区切られた一角があり、
地面は埋没している。
竪抗には巻揚げ機を使用していた記述もあり
その遺構かもしれない。
付近全体が露天掘りのように採掘されており、
採掘した鉱石は破砕された上、
前山選鉱所で精鉱していたようだがその痕跡は今は無い。
そして付近にはやたらと骨が落ちている。
エゾシカの骨のようだが、
鉱山跡によくあるが、ここは数が多い。
頭蓋骨が廃坑に転がる。
どちらも棄てられた風景だ。
頭蓋骨だけでも6体はある。
採掘跡に人の気配は無い。
廃坑化は地域経済や街の活性化に大打撃を与えた。
そして従業員に対し歌志内での炭鉱労働を推奨し、9月30日をもって閉山した。
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