ズリ山の果て




明治30年から開墾された道北の歌登町は、
2006年に枝幸町と合併したが、
牧歌的な静かな街だ。 歌登町

パンケナイから山を目指す。
道は一車線となるが、
一気に標高を稼ぐ。 パンケナイ

標高150m付近から徒歩に切り替える。
この下部に瑞宝歌登鉱山があったらしい。
周囲に目を凝らして登攀するが、目ぼしい遺構は無い。 トレース

瑞宝歌登鉱山跡は伐採地となり、
深く探索すれば遺構があるかもしれない。
しかし今回は山上の歌登鉱山を目指す。 瑞宝歌登鉱山

前方に植生の抜けたガレ場のような場所が見えた。
一部、木々が無く異様な光景だ。
あれはもしや・・・。 ズリ山

そこは紛れもなくズリ山だった。
赤い岩石が夥しく積み重なり、
周囲とは一線を画する。 ズリ山


更にズリ山を登攀する。
明らかに鉱山跡の風景と相成った。
鉱床図とは地形が一変し、目指す坑道はどこだろうか。 登攀



ズリ山は段々に組まれ、
大きめの岩石でさながら城壁のようだ。
ここからは急角度となる。


波トタンが腐食して朽ちている。
小屋か屋根のある部屋があったのだろうか・・・。
更に上部に登る。 トタン


ズリ山が下流だとすると、
坑道はやはり上部だろうか。
ズリ山が途切れる箇所まで登ってみよう。 ズリ山


荒れるに任せたズリ山はかなりの急角度だ。
所々、手も使わないと登れない。
この上部の風景はどうなのだろうか・・・。 登攀


上部に行くに従い、小さな遺構も増加してきた。
いよいよ期待も深まる。
目指す坑口が残存してれば良いが。 遺構


そして遭遇した坑口である。
かなりの上部の斜面にポッカリとその口を開ける。
想像よりはるかに小さな坑口だ。 坑口


坑道に接近してみよう。
異様に冷たい風が吹き上げ、
どこかと通じているのかもしれない。 坑道


坑口は鉛直に長く、
岩盤の裂け目のようにも見える。
しかし覗きこむと、それは明らかに人工のものだ。 竪坑跡


少し降下してみよう。
アンカーは無く、非常に危険だ。
少し内部が覗けるポイントまで下ってみよう。 坑道


内部は奈落の角度で下っている。
人一人分程度の小穴が続き、
落下した岩石はかなりの時間音をたてている。 竪坑


単独行でもあり、足場も脆いため、
危険な坑道から即撤退した。
坑口と坑内の気温差がすごい。 坑口


これが坑口から望む鉱山跡全景である。
今は荒れるに任せてあるが、
かつては活発に稼働していたのだろう。 全景









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