Ca鉱山跡 選鉱所跡 探検: 北の細道 Ca鉱山跡

Ca鉱山跡でグリナワルト焼結をみる




 グリナワルト焼結設備はアメリカのグリナワルトが発明した設備である。
元々は銅や鉄の焙焼に使用したもので、炉の中にコークスと鉱石を混合して入れて重油で焼く。
これにより安価で大量の焙焼が可能となりマンガン鉱の品位向上を目的とした。

焼結とは粉末や粒状の個体を押し固めて、
その材料が溶ける手前の温度で加温すると密着して固結する現象のことである。
浮遊選鉱の場合マンガンは粉鉱であるので適度な塊粒(2〜5mm)に焼結する必要がある。
つまり鉱石を砕いて細かくするのではなく、焼き固めて必要な大きさを確保するのである。

グリナワルト焼結は、縦3m横1.5m高さ0.3mの焼結炉に粉鉱を装入し、
約1,200℃で15〜20分焼結する。
これにより元鉱品位28%に対して36%まで向上する。
装置の床部分は山型でここに均一の厚さでコークスと混合された焼結原料が敷き詰められる。

原料はテーブルフィーダーにより振動によってベルトコンベヤ上に排出される。
混和機で水分を加えた原料は機械上部の原料槽に運ばれ、
焼結炉に装入された原料にはロータリーバーナーを備えた点火車により点火される。
点火が終わると点火車は炉上を去る。

当初、採掘された品位の高い塊鉱のみを簡単な立型焙焼炉で煤鉱し、
品位の低い粉鉱はズリとして廃棄されていた。
しかし研究が重ねられて、粉鉱を焼結することによりマンガンの品位向上と脱硫を行うことが可能となり、
やがては塊鉱までも粉砕してグリナワルト焼結設備を利用するようになった。

今回の探索は資料に埋もれかけた短期間稼動の浮遊選鉱所について、
発見した協力者の案内によって到達することができた。
ここでお礼を申し上げたいと思う。

小唄・浮遊選鉱・2年間・・・



豆炭型
豆炭型





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